2011年11月21日月曜日

ハーメルンの笛吹き男


 このたびの「東日本大地震」にて被災された方々にお見舞いを申し上げるとともに、災害にてお亡くなりになられた方々のご冥福を、心からお祈り申し上げます。



 「恥識人」の筆頭格のような池田なにが氏が、またまた「TPP推進論」をブチ上げているのですが、ワタシ自身、経済学なんて勉強したことが無いので自分なりに、池田なにが氏の力説するところの「比較優位の原理」とやらを調べてみました。


『「TPP開国論」のウソ』のウソ
2011年11月20日21時32分


<引用>

MBAナビゲーター  ~MBA取得の道標~

比較優位の原理

国力に差のある2つの国間での自由貿易からでも、両国とも利益を享受できるという理論がD・リカードが提唱した比較優位の原理です。

通常、国力に差がある場合は、強い国に一方的に優位な状況になるのではと考えられがちですが、それぞれの国が相手の国よりも生産性のよい製品に特化して生産し、足らないものはお互いに貿易することで補うことにすれば、両国とも独自ですべての製品を生産していたことに比べて、双方の利益になるという考え方です。

具体的には、先進国A国、発展途上国B国のそれぞれの生産コストが

A国の生産コスト
自動車 10000ドル
バナナ    10ドル

B国の生産コスト
自動車 20000ドル
バナナ     1ドル

のような状況であれば、A国は自動車の生産に、B国はバナナの生産に特化し、A国はB国からバナナを輸入し、B国はA国から自動車を輸入することにより、お互いの利益をそれぞれ伸ばすことができます。

</引用>


 上の例を見れば、極論からすればA国はバナナを生産する必要は無く、B国は自動車を生産する必要がなくなり、それそれの国において生産性の低い産業は衰退し労働者が失業するでしょう。

 で、失業した労働者を特化した産業に回せるか?となると、労働力が増えるというコトは、それだけ生産性が落ちることを意味しますから、そう簡単には解決できません。

 必定、失業者が増える事態となりますが、あの・・・リカードって人は、もしかしてバカだったんですかね?それとも確信犯的な詐欺師?


フェアトレード情報室
自由貿易理論の問題点~リカードのウソ


野田総理のTPP交渉参加表明にあの方がお怒りのようです




 比較優位の原理=国際分業化と見做せますが、先のタイでの洪水や東日本大震災、さらにはお馴染みの「中東紛争」などの国家的な災害、紛争が発生した場合でも、「比較優位の原理」は適用可能なのでしょうか?

 タイの洪水被害のように自動車やコンピュータ部品の生産が滞っても、当面、生活する分には困りません。しかしこれが、食糧品の生産が滞ってしまったとなると、食糧生産に特化されていない国では途端に食品価格が暴騰し、多くの人が飢えに苦しむ事態となるのは明らかです。

 国際分業化の危うさはそこにあるワケで、それを良く知っているからこそ、欧米諸国も、先ずは自国の食料自給率は下げないようにしていますが、金儲けに夢中になって、そんな簡単なコトも解らないバカっているんですかね?ええっ!?


農林水産省HP
世界の食料自給率

諸外国・地域の食料自給率(カロリーベース)の推移(1961~2009)(試算等)


 1961年当時、食料自給率はアメリカ(124%)、フランス(111%)、イギリス(42%)、日本(78%)でしたが、それが2007年にはアメリカ(119%)、フランス(99%)、イギリス(65%)、日本(40%)と、イギリスは自給率を高め、他の国はほぼ横這いなのに比べ、日本の食料自給率は半分になってしまいました。

 これをどう考えるんですかねえ?くどいようですが「国防の要は人」です。自衛隊員にすら、食料供給が出来なくなる事態を迎えたら、だれが国を守ってくれるんですかね?政治家ですか?官僚ですか?マスコミですか?大企業ですか?

 つまり、行き過ぎた自由主義や経済偏重は、「国を危うくする」ことに他ならず、ウォール街のデモに退役軍人が賛同しているのも頷けるワケです。現役はさすがに、政府に反旗を翻せませんからねえ・・・。


廣宮孝信の反「国家破産」論 ブログ
428:米国動乱:元軍人ら「我々も99%」と絶賛反格差運動中


 TPPと安全保障と絡めて語るヘタレな輩がいますが、先ずは自分の国は自力で守る覚悟無くして、


同盟もヘッタクレもあるかいっ!


・・・というのがスジだと、ワタシは思う次第です。はい。

 と、まあ、経済学に無知なワタシでも、ネットで調べればある程度の状況は見え、池田なにが氏のような「恥識人」や大手マスコミの、ミスリードにも乗らなくなるワケですが、それは一重に、「個人革命」・・・当事者意識が持てるかどうかに掛かっていると思うワケです。


日本人が気がつかないTPPの罠




 勿論、ワタシのロジックが正しいとは限りません。ワタシはワタシで情報を吟味し、矛盾の無いロジックを構築しているだけのハナシで、また別なロジック、別な情報があって当然であり、それらを補完しあって、みんなが納得できるロジックを再構築するのが民主主義社会だと信じてますから。


だから、みんなで考えて欲しいのです。



民主主義ナメんなよ!


でわっ!