2012年7月31日火曜日
山口県知事選の感想
つい先日、山口県知事選の投票が行われ、無所属新人の元国土交通審議官山本繁太郎氏(63)が当選し、脱原発を争点に選挙戦を戦っていた飯田哲也氏(53)は落選してしまいました。しかし当選した山本氏にしても、原発計画の凍結方針を示したということですから、上関原発の建設は白紙となり、祝島の島民の方々もひとまず胸を撫で下ろしたのではないか?と。
上関原発を建てさせない
祝島島民の会 ホームページ
原発反対野郎
ワタシ、飯田氏が負けるような気がしていたんです。IWJが編集した選挙前演説の録画映像を見て。
【IWJ特番】2012年7月山口県知事選挙直前特番 全候補演説ダイジェスト
山口知事に山本氏 「脱原発」飯田氏善戦
東京新聞 2012年7月30日 朝刊
もっと正直に言うならば、飯田氏が落選して「ホッ...。」と、している部分もあります。飯田氏の支持者の方には申し訳ないのですが...。
反原発を繰り返すワタシが何故?飯田氏を支持できないかと言うと、「再生可能エネルギー」というものに信用を置いていないからです。具体的には、「太陽光発電」であるとか、「風力発電」であるとか、「シューエルガス」であるとか、「メタンハイドレート」であるとか...。
あとのふたつ、「シューエルガス」と「メタンハイドレート」は「資源」ですが、「再生可能エネルギー」にしろ新たな「資源開発」にしろ、「これからの問題」になるワケですよ。つまり、まだ技術が確立されていないワケです。
じゃあ、技術が確立する迄どうする?という議論になった時に、
「当面、一部は原発に頼りましょう。」
となったら、原発反対野郎のワタシとしては、
ナンじゃ?そりゃwww!
という話になるワケですよ。
「技術イノベーション」は大切ですが、実用に耐える技術となる迄の間、原発を稼動しながらのんびり待ってる場合では無いということです。全ての原発は即時運転停止しなければならないのです。一秒一秒、確実に核廃棄物が増えているのです。大飯原発が再稼動を始めたことにより、核廃棄物の生産も再開されたということなのです。
で、飯田氏の主張する「技術イノベーション」による「雇用」の創出では、原発を停止した直後の雇用は保証されません。雇用を保証する産業は未整備なワケですから。
そうではなく、「既存の技術の流用」で電力を補う方向を提示すべきなのです。例えば、大飯原発が再稼動できなかった場合の関西地区の電力不足に対して、一部の企業からの電力供給の協力の申し出もありましたが、現在停止中の火力発電所を稼動させてもイイし、そもそも大飯原発の再稼動と電力の需給とは関係無いと、関西電力では明言しています。
<転載>
関電社長、次の原発再稼働に言及
「国は早く審査を」
大飯原発4号機がフル稼働に達した25日、関西電力の八木誠社長が、“次の再稼働”について「高浜3、4号機が最有力」と発言した。時期は明言しないものの「(国には)できるだけ審査を早くしてもらいたい」とも口にし、電力会社トップの前のめりな姿勢を見せた。
関電は、大飯原発3、4号機を含め八つの原発の安全評価(ストレステスト)の1次評価結果を経済産業省原子力安全・保安院に提出している。
福井県おおい町で25日午前に取材に応じた八木社長は「電力需給ではなく、わが国のエネルギーセキュリティーを考え、安全性を確認できたプラントはできるだけ早く動かしていきたい」と強調。
2012/07/25 12:37 【共同通信
</転載>
つまり...
原発を動かしたいだけなのです!
したがって、「原発が止まったら電力が云々...」などという議論自体が不毛なワケで、電気が足りている以上、「技術イノベーションが云々...」という議論も、当面はさほど重要ではなくなるというのが、正常な判断というものです。
そこで「技術イノベーション」を持ち出したり、「資源の開発」を持ち出したりして「脱原発」の方向性をややこしくするのは、「胡散臭い連中」としか思えません(ワタシには)。
さらに言うならば、「技術イノベーション」、「資源開発」は、いまのところ「絵に描いた餅」でしかありません。そうしたものに目を向けさせようとする連中は、「新しい利権の創出」を目論んでいるのではないか?とすら思えます。
原発は今すぐ止められるのです。
そこに、感情論もイデオロギーも関係ありません。数字的に見てハッキリとした事実なのです。
広瀬隆講演会 後半
人民新聞社 2012/7/26更新
「電気が足りない」は
ヤッパリウソだった
まず知るべきは、「電気は足りている」という事実。よしんば足りなくても、「既存の技術で楽勝で賄える」という事実。この二点です。
そして、「節電要請」だとか「計画停電」だとか「電気料金値上げ」などが行われるのは、電力会社による「電力統制」が行われているからであり、それをワタシたちが許してしまうのは、電力会社による「市場独占」が行われているからです。
斯様に、「脱原発」を巡る状況は、実はシンプルなのであり、「エネルギーの安定供給」だとか、「CO2が云々...」などという議論は、とってつけた様な詭弁に過ぎません。だいたいが、原子力発電をすれば「石油」を輸入しないで済むワケですか?違いますよね?ガソリンや工業製品の原料としての「石油」は、この先も必要とされるワケです。
すでに十分な技術はある!
にも拘らず、それらを飛び越えて、「技術イノベーション」とか、「再生可能エネルギー」とかを語る連中に対しては、「新たな利権村の創出か?」と、懐疑的な目を向けざるを得ないワケですよ。ま、元よりひねくれた性格ではありますが...。
「原子力発電」は、一部の人たちの為の技術でした。それが「市場独占」や「国民軽視」の元凶となっている現状を鑑みれば、もうこれ以上、同じ過ちを繰り返さない為にも、「みんなの為の技術」に道を開く時なのです。そしてそれは、「利益にならないから。」と、埋もれたままでいる「既存の技術」で、明日にでも実現可能なのです。
繰り返しになりますが、「技術イノベーション」だの「資源開発」だのは時間が掛かるし、実用化されるまでは「絵に描いた餅」に過ぎません。日本はいま、そんな悠長なことをやっている場合ではないのです。「既存の技術」で、原発を停止させた分の電気はスグに賄えます。てか、電気は足りているワケですが...。
最後に、とんち?をひとつ...。「原発が嫌なら電気を使うな!」という間抜け?な批判がありますが、大飯原発が再稼動するまでの間、一基の原発も発電してなかったワケですよね?だとすると、原発=電気というこの批判は、まったく的外れな批判であり、それでもなお同じ事を言うのであれば、
電気を原発分と火力分とに分けてくれ。
と、答えるしかないですな。(by 一休さんが屏風に描かれた虎を捕まえる話より)
人間ナメんなよ!
でわっ!