2006年5月9日火曜日

「格差」 2

突然ですが、「バカの壁」=「後天的格差」と、私は勝手に解釈しています。作者は「思いやりを持て」と「バカの壁」の中で述べていますが、これは「同じ人間だろ?」という極めてシンプルな問いかけでもあります。

「キミたち」と「ボクたち」の間には壁がある。突き詰めれば、「わたし」の周りにも至るところに「壁」がある。「高い壁」もあれば「低い壁もありますが、一面、「壁」があるからこそ「わたし」は「わたし」でいられ、「ボクたち」が「ボクたち」でいられるのではないでしょうか?

「知恵」=「後天的格差」=「バカ壁」は、人類が誕生した時点から延々と積み上げられてきました。最初の小さく、ひ弱な「群」が生き残るために・・・。そしてその「壁」が民族を民族たらしめる要因となったのでしょう。

やがて各民族間における「後天的格差」が顕著になると、「キミたちの壁」は「ボクたちの壁」より劣っている。だから「キミたちの壁」は壊して「ボクたちの壁」の中に入りなさい。という随分横柄な理屈がまかり通るようになったワケですね。

宗教にハマるというのも、案外このような状況下にあるかも知れません(私は宗教を否定しているわけではありませんので。念の為。)。

「後天的格差」=「バカの壁」は地球上に人類が散らばった時点で生まれるべくして生まれたもの。「壁」は「在るべくして在る物」として受け入れるべきと私は考えます。

しかし、どんな「壁」だろうと結局は「同じ足元」の上に築かれているワケで、この簡単な事実に改めて向き合う必要があるのではないでしょうか?


同じ人間だろ・・・?


「壁」の下には「大地」があり、「壁」の上には「青空」がある。「壁」に一日中向き合っていても「壁」しか見えません。「壁」=「後天的格差」を超えるには「理性」のハシゴが必要なのでわ?