木曜の朝、自宅で仕事に出かける身支度をしていたらスタッフからの電話。
「きょう仕事に遅れます。」
「何で~!?」
「昨日の夕方、○edexから連絡がありました。」
「今度はナニ?(チョイ、オォ~イ。もぉカンベンしてくれ~い!)」
「ダイジョウブです。私一人で行って来ます。」
物凄~く不安(何がどうダイジョウブなんだろう?)。でもしょうがないっス。スタッフが戻って来るのを待つしかありません。で、10時頃にスタッフが戻ってきて曰く、
「書類の記入を間違えたので書き直さなければなりません。書き直したらまた行きます。」
(頼むよ~、こっちはベトナムの税関書類なんてチンプンカンプンなんだから~・・・)
書類を修正してからスタッフが出直して、戻ってきたのが昼少し前。戻って来るなり開口一番、
「税金を払わなければなりません。」
(ナニ~っ!あの書類は一体何の為だったんだ!キミは税関の回し者か?!)
と、ブチ切れそうになるのをグッと堪え、
「分かった、分かった。とにかく、午後一番でもう一度一緒に行こう。」
午後一番で集配所に到着早々、スタッフが税関職員と何か懸命に交渉しているのですが、この職員がもぅ~、とにかく口が良くまわる職員で(しかも憎めない顔をしているし)、まるでカーニャックの幕間のコメディアンのやり取りを見ている様な思いでした。
で、ひとしきり漫談?をしていたウチのスタッフが振り向き様、
「彼は困っています。税金を払わないと彼の立場が困ります。」
(唖・・・然・・・)
「(・・・ハッ!)ちょっと待ていっ!困っているのはウチなんですケド!?」
「分かってます。でも税金の違いは大きくないですから払った方がイイです。」
「だから、金額の問題じゃないんだって!どっちが間違っているかの問題でしょ?」
「はい。彼も申し訳ないと言っています。でも税金は既に立て替えられて、国家銀行に入ってますから。」
「エェ~!?(絶句)」
「一旦、国家銀行に入ったお金を税金を引き出すことはとても難しいのデス。」
「何で勝手にそんな真似するワケ?」
「だって、郵便局ですら先に連絡があって、受取人の同意があってから税金の請求するでしょ?」
「彼も済まないと言っています。でも先週は上司が忙しかったのでしょうがなかったそうです。」
「だからこの次は協力すると言ってマス。」
(ベトナムにこの次があった例は無いんだYo!・・・脱力・・・)
「もぅ、分かったよ・・・。彼に言ってよ。心配しなくてもイイですと・・・。」
(あの漫談のような百面相は、ウチのウブなスタッフを泣き落としてやがったのか~!)
スタッフが私の意を税関職員に伝えると彼は満身で感謝のを表し、握手を求めて来て何か言ってたのですが、コメディアンの様な顔をした税関職員と握手をしながら私の頭の中は・・・
(何でそうなるの?) by 萩本欽一
スタッフも煩わしい仕事から解放されたのが嬉しかったのでしょう、
「彼は、次回は私たちを助けてくれると言ってマス♪(メデタシ、メデタシ。)」
(フッ・・・。キミもオメデタイねぇ。この次なんて、ベトナムにはネェ~んだYo~!)
でもまぁ、少なくとも最後までウチの正当性は貫き通せたワケで・・・。それをせめてもの糧として自分を慰めますデス。はい。
ウチのベトナム人スタッフにはつまらない意地を張っている様に見えたようですが、これが私の生きる道なのさっ!(損してばっかりですが・・・)
にしても、税関職員が泣き落としで来るとわ・・・恐るべし。