2011年10月23日日曜日

金融危機とアラブの春

 このたびの「東日本大地震」にて被災された方々にお見舞いを申し上げるとともに、災害にてお亡くなりになられた方々のご冥福を、心からお祈り申し上げます。


 ギリシャがどうしたフランスがどうした、はたまたアメリカがデフォルトしそうだと連日ニュースで目にしますが、ワタシ・・・フト思ったのですが、「欧米の金融システム」の他に、「イスラムの金融システム」もこの世界には厳然と存在するワケです。


経済グローバル化とイスラム金融


 で、欧米の金融システムがガタガタになったからと言って、世界中の金融システムがダウンする謂れも無いんじゃなかろうか?・・・と。

 ジッサイ、イスラム教徒の多い国にはイスラム式の金融システムが根付いているワケですよね?アジアで言えばインドネシアとか、マレーシアとか、バングラディシュとか?

 資本主義が問題なのでは無く、金融システムが問題なのであり、問題の多い欧米型の金融システムに対してイスラム型の金融システムが優れているなら、迷う事無く金融システムの入れ替えをすればイイだけのハナシではないでしょうか。

 ウォール街のデモにしても、政府に対して待遇、境遇の改善を要求するだけでは、本質的に何も変わらないでしょう。「金融機関(ウォール街の住人)」にルールの手直しを要求しても、所詮、ルールを作った本人の都合に合わせて改正されるに過ぎないのではないか。

 ではなくて、「ルールを根本から変える」くらいの覚悟、勢いが無ければ、世界の・・・少なくとも欧米金融システム主導の国々の状況は、今後も一進一退を繰り返すだけの様に思えます。

 ま、ワタシもイスラムの金融システムについて造詣が深いワケではないので、イスラム金融システムを手放しで賞賛する気はありませんが、ただひとつ確かなことは、この世界には欧米主導の金融システムとは別な金融システムも存在するという事実です。

 欧米型(キリスト教型?)の金融システムよりも、アラブ型(イスラム教型)の金融システムの方がより世界に安定をもたらすのならばそれも好し。それさえも不具合があるのなら、第三、第四の金融システムを模索、構築すればイイんです。頭のイイ人はたくさん居るワケでしょ?兎に角・・・


物事の本質


を見極めずに表面的な出来事だけを取り上げ、日銀総裁やG20の出席者の様にアレヤコレヤ言ったところで、何の解決にもならない。・・・と、ほぼ確信する次第です。はい。

 現在巷に溢れる経済学なる学問にしても、要は、如何に現在の金融システムを維持するかというレベルの学問であり、金融システムそのものに問題があった場合、多分・・・何の役にも立たないのでしょうな。

 ワタシは基本的に、資本主義に非は無いと考えています。労働の対価(収入)を得てそれをどう使うかは個人の自由であり、より多くの収入を得た人が他人の事業に資本投下(協力)するのは、経済の流動性を高める為にはむしろ推奨される行為に思えます。

 ただし、起業したビジネスが全て上手く行くとは限りません。上手く行った場合に限り、投資リスクへのお礼として起業者から配当金が支払われるのは理に適いますが、必ず配当金を得ることを目的に投資するのはどうか?・・・と。

 何故なら未来は誰にも分からないワケで、配当金を得られるかどうかも本来は不確実であり、


ゼッタイ儲かりますよ。


・・・などと嘯く証券会社、投資会社は、ゼッタイ儲かるように裏でナンかやってんのか?・・・と、ワタシなんぞは勘ぐってしまうワケです。

 で、ハナシは飛躍するのですが、昨今の中東における「アラブの春」・・・とか呼ばれちゃっているアレ、アメリカがイラクを侵略?したのと同じように、今回のリビアでのドタバタにしても実は・・・


仏がリビアの油田を欲しがった。


・・・などという裏話も見かけたりしますが、ワタシとしては・・・


それだけか?


・・・という思いも否めないワケです。

 ご承知の様に、フランスは世界一の原発大国であり、今後、脱原発が世界の趨勢になる状況下において、別なエネルギー資源を求める様になるのは当然の成り行きとしても、石油代替エネルギーへの技術移転も順調に進んでおり、今更石油に固執する?

 しかもCO2排出規制を言い出した欧米自らが化石燃料に固執し、そうなるとCO2排出規制はどうなるの?やっぱりアレはウソでしたと開き直るワケ?先進国を気取る欧米の面子も有るでしょうから、そう簡単に「CO2排出規制」は取り下げられないでしょうなあ。ゴア氏にノーベル賞もあげちゃったし・・・。

 そう考えると、欧米諸国が中東に介入する理由として「石油」だけでは物足りないようにも思え、プラスアルファの理由はナニかと推測するに・・・


イスラム圏金融システムの崩壊


・・・を目論んでいるという可能性もある?・・・と。

 つまりイスラムの金融システムがある限り、欧米主導の金融システムによる世界統一が出来ないワケです。よね?

 現在中東で起きている「民主化」とやらがイスラム金融システムの破壊を目的とされているとしたら?「死に体」の欧米金融システムを生き長らえさせる為に周到に準備されている、「ナンチャッテ民主主義」だとしたら?

 さらにはウォールストリートの抗議活動にジョージ・ソロス氏が賛同しているそうですが、その真意は格差是正などではなく、何か別な目的がありそうな気配がプンプンするワケです。

 裏を返せばそれだけ欧米型の金融システムが追い込まれている・・・断末魔に近いとも見て取れるワケで、旧来の拝金主義者どもに引導を渡してやる為にも、


新しい金融システム


ビジョンが描けなければ、ウォール街の抗議活動も茶番に終わるんだろうなあ・・・。と、思った次第です。はい。


「ウォール街を占拠せよ」デモ参加者、拠点の公園を清掃-強制立ち退きを阻止へ


でわっ!