2013年7月7日日曜日

選択基準

  
 参議院選挙がスタートしたワケですが、つい先日の都議会選挙の件も踏まえてワタシたちは・・・


大きな勘違いをしている


・・・のではないか?という、思いに至りました。

 都議会選挙の時もそうでしたが、立候補者の多い政党が結果的に多くの票を集めてしまうのは仕方のないことです。コップとサラダボウルとでは、どちらがより多くの水を注げるか?・・・と、同じことです。

 したがってコップ(無所属新人)側を大きくしないと、サラダボウル(既成政党)側には対抗できない・・・と、そもそも民意を反映する議会の構成ができないワケです。

 ひとりやふたりの無所属新人を議会に送り込んだところで、議会の決議の場では無力に等しいワケです。

 その意味で、立候補時に必要な「供託金」を廃止することで、コップ側の容量を増やすことができ、民意を反映した議会が構成される・・・と、述べたワケですが、ま、今回の選挙には間に合いませんでしたが、他の先進国並みに


供託金制度の廃止


・・・は、早急に実現されなければなりません。


第四章 国会

第四十四条

 両議院の議員及びその選挙人の資格は、法律でこれを定める。但し、人種、信条、性別、社会的身分、門地、教育、財産又は収入によつて差別してはならない。


 で、現状・・・今回の参議院選挙は旧来の公職選挙法に従って行われるワケですが、毎度お馴染みの新聞各紙の「世論調査」とやらでは、自民党が優勢だと報じています。その理由として、「政策」が支持されているらしいのですが、


本当ですか?


・・・と、大いに疑問です。

 そこではじめに戻るのですが、そもそもワタシたちは選挙において


何を基準に選ぶのか?


・・・という基本的なことを、キチンと意識しているのか?という疑問に突き当たるワケです。

 ワタシ自身もそうでしたが、あっちの政党の「政策」はどうで、こっちの政党の「政策」はこうで・・・と、


「政策」という抹消の部分


・・・にばかり気を奪われ、


「日本国憲法」を遵守するか否か?


・・・という、政治家としての必要最低限の資質を問うてなかったのでは?と、思い至った.次第です。


「景気を良くます。」


・・・とか、


「日本を一流国にします。」


・・・とか、

 そんなことは「日本国」にとっては本質的な問題ではないワケで、「日本国憲法」に謳われている社会の実現が、何より優先事項なワケです。


第三章 国民の権利及び義務

第十二条

 この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によつて、これを保持しなければならない。又、国民は、これを濫用してはならないのであつて、常に公共の福祉のためにこれを利用する責任を負ふ。


 したがってワタシたちが選挙において判断材料にするのは、対象となる立候補者なり政党が、


日本国憲法を遵守するか否か?


・・・の一点のみであると言えます。

 従来、政治家が国の舵取りをしてきたとみんなが思い込んでいましたが、それは大きな間違いです。政治家および役人は「日本国憲法」を礎(いしずえ)とした戦後日本を構築するための職員であり、彼らが勝手に日本を動かすことはできません。

 そうした・・・職務(日本国憲法)に忠実であろうとする人間を選ぶのが選挙なのだ・・・という思いに至った次第です。


第三章 国民の権利及び義務

第十七条

 何人も、公務員の不法行為により、損害を受けたときは、法律の定めるところにより、国又は公共団体に、その賠償を求めることができる。

 
 原子力発電事業は、国および公共団体によって推進されてきたものであり、したがって原子力発電所の事故によって損害を受けたすべての人は、国および公共団体に賠償を求めることができますが、この条文は実行されているでしょうか?


第三章 国民の権利及び義務

第二十五条

第1項 すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。

第2項 国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。


 餓死者が出るような日本で、この条文が実行されていると言えるのでしょうか?


第十章 最高法規

第九十九条

 天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。


 憲法の「改定草案」を作成するのは自由ですが、その前に、まずは「日本国憲法」を遵守しなければならないということを、現状の政治家たちは自覚して知るのでしょうか?そして、日々それに向かって邁進しているのでしょうか?

 そうした諸々の役目(仕事)を怠けて、自分の都合のイイように「日本国憲法」を変えてしまおうなどとは、


あまりに虫が良すぎる!


・・・と、言えるんじゃないですかね?

 つまり結論として、自民党および自民党に連なる「改憲論」を公にする政党、立候補者は、


職務怠慢!


・・・として、解雇(クビ)にするのが正当な有権者の権利であり、またそうでなければ、有権者(国民)自身が「日本国憲法」を蔑ろにしていることになるワケです。


第三章 国民の権利及び義務

第十二条

 この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によつて、これを保持しなければならない。又、国民は、これを濫用してはならないのであつて、常に公共の福祉のためにこれを利用する責任を負ふ。


 しつこいようですが、立候補者の選択の基準は・・・


日本国憲法を遵守するか否か?


・・・の一点にあり、「原発」にしても「TPP」にしても「増税」にしても、全ては「日本国憲法」の精神に適っているか否か?が重要なのです。




 ここで少しエジプトの話をします。エジプトにおける・・・というか、「アラブの春」というキャッチコピーがつけられた一連の


ナンチャって革命


・・・については過去何度も言及したので今回は端折りますが、現在再びエジプトで政変が発生している原因にひとつに


新憲法


・・・の問題があります。ムルシー大統領が・・・というか、イスラム同胞団が作成したエジプト新憲法のイスラム色が強く、イスラム原理主義化を嫌う一般市民が大反対したという面もあります。

 エジプトには最も古いキリスト教の宗派、コプト派も存在し、エジプトがイスラム原理主義化することで、先日シリアで発生したようなキリスト教徒への迫害を、彼らが危惧するのも当然です。また、昔からコプト派と共存してきた穏健派イスラム教徒も、コプト派に共感するでしょう。宗派は違えど、


同じエジプト人


・・・な、ワケですから。

 第一次革命?の際にも、「革命のその先を見よ」・・・と述べましたが、今回(第二次革命?)についても同じことが言えます。で・・・


革命のその先


・・・とは何かと言えば、安定した「国体」の確立に他なりません。そして「国体」の骨格を成すのが「憲法」なワケです。

 即ち、エジプトにおける混乱の原因のひとつは「エジプト憲法」の喪失にあり、すべてのエジプト国民が納得できる「新憲法」の制定があって後、エジプトの政情は安定するでしょう。

 その点日本は、「日本国憲法」というすべての国民が納得できる「憲法」を持っていて恵まれているワケです。「日本国憲法」を遵守している限り、日本の「国体」は揺らぎません。それ程「憲法」とは重要なものであり、気安く「改憲」などと口にできるものではないのです。


第十章 最高法規

第九十九条

 天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。


 極論を言えば、「憲法」さえシッカリしていれば誰が政治家になってもイイのです。ジッサイ、日本の首相はコロコロ変わると揶揄されますが、彼らは「日本国憲法」を実現させるための「職員」であり、逆にその権限は、「憲法」によって制限されているワケです。

 言い換えれば、公務員および官吏は国民の「税金」によって養われている身分であり、「大家」である国民を差し置いて勝手なマネをするな・・・というのが、「日本国憲法」の本質であるワケです。

 ま、エジプトも一日も早く「憲法」を制定することが肝要でしょうし、何なら?


日本国憲法をコピー


・・・してお渡してもイイくらいです(天皇の条項は含まれませんが)。






人間ナメんなよ!


でわっ!