原発事故の悲劇を描いた映画、「朝日のあたる家」(監督:太田隆文)が、全国の映画館から上映拒否を受けているそうです。
映画「朝日のあたる家」予告編 NO1
表向きは、「原発」を扱った映画はお客が入らないというのが理由らしいのですが、ついの先日参院選挙にて当選した山本太郎氏が出演しており、「作品」としての話題性には事欠かないように思えるんですケドね?
原発事故の悲劇を描く映画「朝日のあたる家」監督日記 日本各地の映画館から上映拒否が続く! [映画館公開に向けて] 全国の映画館と交渉を続けている。 原発事故を題材とした映画なので大手映画館チェーンは上映拒否だと分かっていたが、原発ドキュメンタリーを上映する独立系の映画館からも拒否が続いている。 「最近は原発映画に客が入らない」 というのが理由らしい。しかし、湖西市の完成披露上映会では 3千人が来場。浜松の特別上映でも満員御礼。 このフェイスブック、ツイッターには 「どこで上映していますか?」「**市では上映しますか?」 「**館で上映してほしい」 との連絡が日本中から毎日のように来る。 「地元で上映されるときに応援します!」 そういってくれる反原発団体も多い。 さらには、出演者の山本太郎さんが参議院選に当然。 時に人だ。 彼のファンからもコメントを多数頂いている。 「映画も応援します!!」 これだけ条件が揃っていることを伝えても、 「だったら、どこかの映画館で大入りになれば考えます」 との返事。どこもここも同じ答え。 何を考えているのか! 憤慨の日々が続いている......。 |
日本人の、文化に対する底の浅さが伺えますなw。文化すら商売のネタでしかないワケですか・・・。作品を観た上でその内容を吟味し、上映に値するかどうかの自己判断をするのならまだしも、
観客が入らないから。
・・・という理由では、あまりに日本の映画人の知的レベルが低すぎて、情けなくなります。
日本のアニメが世界的に認知されるようになったのは、採算度外視でアニメ製作に打ち込んだ、「オタク」と揶揄される人たちの情熱と、その情熱を支持する「マニア」と呼ばれる人たちの、謂わば
無償の行為の結果
・・・なワケですよ。彼らの情熱が紡ぎ出す「世界観」に、世界中の多くの人が「哲学」を感じ取り、それが現在の日本アニメ隆盛の基層を成していると言えます。
現在、日本アニメは世界的に受け入れられているワケですが、当初は「マイノリティー」であった黎明期のアニメ関係者たちは、そうした成果を求めていたワケではなく、「創造」に没頭するうちに、周囲の状況が変化したに過ぎません。
「世界観」・・・即ち、ヴィジョンを持つということは、ひとつの「哲学」を体系化することであり、そうした「精神世界」=「矜持」と金儲けの話とは、
本来、相容れない
・・・と、思うワケです。
「矜持」と「金儲け」が両立する状態とは、「魂」を売り渡すということであり、いつぞや見たTV番組に拠ると、特に大阪の人は「魂」を売り渡す人を嫌うそうですが、大阪の人に限らず、全国的に「魂」を売り渡す人間なんて信用されません。
クールジャパン
・・・などと政府はホザいていますが、アニメに限って言えば、「金になりそうだぞ」・・・というソロバンづくの考えでしかなく、先人たちの「無償の努力」にタダ乗りしようとしているに過ぎません。
ま、それでお役に立てるのならと、心優しい「マイノリティー」の人たちは目くじらを立てることも無いワケですが、度を越した商業主義に絡め採られ、作品の内容にまで干渉されるようになれば・・・表現の自由が奪われるようになれば・・・その時点で日本アニメの「世界観」は崩壊し、
文化としては死を迎える。
・・・と、いうことです。
そして同じことは、アニメ以外の全ての日本文化についても言え、日本の映画文化を築き上げてきた先人たちに想いを馳せれば、今回の「朝日のあたる家」の上映拒否理由は、映画関係者の「矜持」が問われるものであり、日本映画という、ひとつの文化の危機であると言えます。
日本の映画関係者に、映画人としての矜持・・・映画に対する愛は残っているのでしょうか?「朝日のあたる家」に対する圧力=上映拒否に屈してイイのでしょうか?
「観客が入らない」・・・というソロバン勘定と、映画自体の芸術性を、同じ天秤に掛けられるのでしょうか?
芸術家とは、所詮その程度
・・・な、ワケですか?日本では?
ワタシの好きな映画に「惑星ソラリス」という映画がありますが、もうね?100%一般受けしない映画の代表格とも言える映画です。が、それでもワタシはこの映画好きなワケですよ。
惑星ソラリス
ソ連:1972年
もし「惑星ソラリス」が、「観客が入らないから」・・・という理由で「お蔵入り」になってしまっていたら、ワタシがこの映画に出会うことも無かったワケですから、恐らく?採算度外視でもこの映画を配給してくれた当時の映画関係者に、
感謝しまwwwす!
人間ナメんなよ!
でわっ!