2007年3月5日月曜日

世界同時株安

<引用>

中国の全人代が5日開幕 「公平と正義の実現」キーワード

【北京=野口東秀】 中国の国会にあたる全国人民代表大会(全人代)が5日、北京で開幕する。今回の全人代は、今後5年間の中国の行方を決める秋の第17回共産党大会の基本政策を打ち出す意味で重要だ。初日に温家宝首相が読み上げる政府活動報告のキーワードは「社会の公平と正義の実現」になりそうだ。

 今年の全人代では、秋の党大会で政権2期目に入る胡錦濤総書記(国家主席)が権力基盤を固めるためにも、「和諧(わかい)(調和のとれた)社会」構築を目指す姿勢をアピールする。

 貧富の格差拡大、汚職の蔓延(まんえん)、医療や教育の不公正など、民衆が政権に対し不満を持つ社会問題解決を前面に打ち出す方針だ。党大会に向け、深刻化する農村問題など社会矛盾の解決への道筋を鮮明に付けられるかどうかが焦点となる。

 国営新華社通信は先月26日、温首相の内外政策に関する見解を配信した。1987年に趙紫陽総書記代行(当時)が生産力の発展を中心に据えることを呼びかけた「社会主義初級段階論」を引用し、「2大任務」として「生産力の発展」「社会公平と正義の実現」を強調した。これは全人代での政府活動報告の指針とみられる。

 温首相は春節(旧正月、今年は2月18日)直前にも「民衆問題」の解決を訴えた。

 全人代では、私有財産の不可侵と保護を保証する「物権法」が焦点になる。「公民の合法的な私有財産は侵されない」と2004年に改正された憲法を具体化するものだ。

 政府活動報告では、今年の経済成長率を昨年同様、8%前後に設定するとみられる。
                   ◇
 《民間シンクタンクの仲大軍・主任研究員に聞く》
 中国の経済発展は一部地域では1人当たりの国内総生産(GDP)が7000~8000ドルを超えている。解決すべき問題はもはや貧困ではなくなった。貧富の格差が拡大し、今の問題は、公平さと公正さの追及であり、民主主義と法治主義を実現することだ。

 9億人以上が住む農村部の貧困は「農業が工業を支える」という過去の政策が原因だ。特に農村の土地所有問題を解決する必要がある。中国のすべての農地は国有下にあり、農村の発展を阻害している。

 官僚と結託した開発業者などが農地を占有しようとしても、農民には交渉権がなく、土地を収奪されてしまう。私有化に向けた制度改革は農民の暮らしを改善するための根源的問題だ。(胡錦濤政権が進めようとしている)農村への補助金や農業税減免、教育の無料化などは根本的な解決につながらない。こうした政策は、特定の既得権を持つ勢力が懐を膨らませる結果を拡大させるだけだ。

 言論の自由の実現も必要だ。現在の制度では自由な意見発表、自由な政府批判はできず、これを和諧社会といえるだろうか。結社の自由、政治への国民参加が求められるが、現実は抑圧されている。腐敗官僚を人民が罷免できるようにするべきだ。問題は政府幹部を国民が民主的に選出できない制度にあり、国民による監視制度がない。

 政治改革は経済成長重視の政策よりもはるかに重要だ。真の改革は政治制度の改革にあり、それを置き去りにしていては社会の不公正さ、不公平さは増大する。

 私有財産の法的保護を規定した物権法が採択されれば、再開発などで不当な条件で立ち退きを余儀なくされるなどの問題は減少するだろう。

 しかし、最大の問題は農地の所有問題は改革されないままだということだ。農地の私有化が認められずして、問題の解決にはならない。

 物権法は国有財産の公平な処分方法に注意を払っていないとの指摘がある。中国には莫大(ばくだい)な国有資産があるが、既得権益を持つ者が工場などの国有資産を私物化し、流用する腐敗問題が後を絶たない。これらの国有財産をどのように払い下げていくのか。物権法に絡んだ問題として注視しなくてはならない。(談)
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 ■仲大軍(ちゅう・たいぐん) 1952年6月生まれ、軍兵士などを経て復旦大卒業後、新華社通信で経済関連などを担当。95年国務院発展研究センター発行の「中国経済時報」紙記者。2000年に独立し現在の民間シンクタンク「北京大軍観察研究センター」を設立した。

http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/world/china/41427/ 

</引用>

株価の下落が続いていますが、その震源地は上海。
そして今日(3月5日)の全人代において温家宝首相が読み上げた声明。
・・・成長至上主義との決別宣言。


またまたシロウトなりに(金勘定ニガテなの)世界同時株安を推察してみるに、

まず温家宝首相の声明の内容を入手した中国の投資家が株を手放します。
だって経済活動にブレーキがかけられたら、

企業に投資するウマ味がなくなりますから。

で、これが発端となって世界中の株式市場で同時に株価が下落する。
中国というマーケットで一儲けしようと考えている外国企業は沢山ありますから、
株を金儲けの道具としてしか考えていない連中はサッサと手を引きますわな。

でも、環境問題に力を入れると声明にあるのを忘れてはイケマセン。
同時に農業分野についても将来に渡って有望な投資対象でしょうから、
投資先を選んで投資するのがよろしいかと・・・
(プロの経済アナリストはゼンゼン違った見方をしているようですが?)

中国政府はバブルがはじけるのを未然に防ごうという方針のようで、
加えて北京オリンピックに向けての国内整備も視野に入っているハズ。

翻って日本政府はどうなんでしょう?
相も変わらず「経済発展だぁ~!」と経済界は鼻息荒く、
金さえあれば「美しい国」になれると公言している政治家・・・orz

温家宝首相の声明を見る限り、中国の政治家の方が日本の政治家より
100倍くらいマトモに思えてしまうのはワタシの認識不足でしょうか?

現在も従軍慰安婦の問題でゴタゴタしていますが、
日本に非が無いと言うのであれば、

「ありとあらゆいる資料を揃えて身の潔白を証明しろ!」

と、言いたい。それが武士の在り方。

己に非があるのであれば潔く非を認める。

それも又、武士の在り方。

「政治家のエゴで日本人国民を辱めないでいただきたい!」

というのが、西貢浪人の西貢浪人的、こころナノダぁ~。

でわっ!