2010年8月24日火曜日

弱者を人質に取る

 イキナリでアレですが、庶民というものはジッサイ、そんなに多くのものを望んでいるワケでは無いと思うのですよ(注:ワタシを基準にしますが)。株が上がったの下がったの、国際競争力がどうのこうのナンぞと云う話は遠い世界のお話。取り敢えず先ず、毎日ちゃんとご飯が食べられて、それでもって雨風を凌げる寝場所が確保できれば、家族を養っていく上においては、まぁ・・・何とかなります。そこから先の付加要素=贅沢は、人それぞれに個人差があると思うのです。

 他人よりも贅沢な暮らしがしたい・・・。と望むのは、それはそれで個人の自由だと思いますが、さて?一体どれだけの比率の人間が、他人よりもいい暮らしをしたいと毎日を過ごしているのでしょうか?もし日本国民の半分がそうだとしたら、ご近所付き合いなんて成り立たない様な気もします。毎日毎日、お隣さんを出し抜こうと、そして出し抜かれまいと、気が休まる時が無いでしょう。ご近所付き合いさえ儘ならないのですから、当然、もっと大きな単位である「村」だとか「町」だとか、最終的には
日本社会という「国」さえ成り立つかどうか疑問です。

 じゃあそう云う「上昇志向の強い人間」が、全体に対してどれだけの比率以下であったら、世の中が何とか纏まるのか?と思うに、10%程度ではないか?と。

 以前、
世界の富の90%は10%の人達が握っている。と言う記事を紹介しましたが、見方を変えれば、残り90%の人達が富の集約よりも、平穏な暮らしを望んでいるおかげで、10%の人達が存在出来ている様にも考えられるワケです。世界中の庶民が、10%の人達の我侭?を許容しているからこそ、世界が何とか均衡を保っている様にワタシには思えたりするワケです。はい。

 庶民と云うものは、基本的には政治だとかには無関心です(注:ワタシを基準にしますが)。何といっても一番の関心事は、家族を養っていくことではないでしょうか?そして子供の健全な成長を見届ける事ではないでしょうか?それさえ満たされるのであれば、
民主主義だろうが、社会主義だろうが、どうでもいいのではないでしょうか?極論ですが・・・。

 然るにもし10%の人達が、庶民のささやかな幸福さえ脅かそうと言うのなら、これは黙ってはいられませんよね?国際的な金融崩壊のどこに庶民の責任があるのでしょうか?10%の人達が「マネーゲーム」とやらをしくじって、その付けが庶民にまわって来たワケですよね?それでもって、民間銀行を救う為に庶民の税金が使われましたよね?世界中で。

 それらは本来、生活に係わる諸事・・・医療であるとか、教育であるとか、交通機関であるとか、そういった庶民の共通の財産であり、生活に係わる社会的なインフラの整備のために使われるべきで、その為に納税した税金であったハズ・・・。それがですよ?マネーゲームをしくじった、10%の人達の尻拭いに使われたしまった。

 その他にも、つい最近のメキシコ湾での石油流出、少し前の
セラフィールドでの放射性物質の流出また日本の原発事故にしても、いつも被害を被るのは、ただ日々を平穏に過ごしたいと願うだけの、無垢な庶民です。

 もういい加減にしてくれ!

・・・とワタシは思いますし、世界中に同じ事を思っている庶民が、たくさん居るのではないでしょうか?

 話は変わりますが、陰謀論とやらで言われる「人類間引き計画」。多くなり過ぎた世界人口を減らすと云うオッソロシイ計画が、○ックフェラーだとか、○スチャイルドだとかの陰謀によって進行していると云うハナシ。ワタシには何とも捕らえどころの無い話なのですが、思うに、全体の10%までが或る意味、「庶民以外の人達=異常に欲の深い人達」の生物学的な「許容限度」だとしたら、今の世界人口を半分にしたら、
現在存在している10%の人達も、その半分しか存在出来なくなるのではないでしょうか?

 まあ、誰がその10%からはじき出されようが、庶民をないがしろにした報いですから、その覚悟があるのなら「人類の間引き」でも何でもやったらよろし。ただし、庶民側(ワタシを基準にしますが)から言わせて貰えば、そう簡単に・・・

ヤラレてたまるかっ!

・・・と。

 で、権力の移動が起きる時には、庶民を味方に付けるというのが権力者側の常套手段になるのですが、その際に気をつけなければならないのが、庶民の代表を騙る連中です。
分かりやすい所ではマスコミの報道などです。よく庶民の意識調査だの、政党支持率だのが報道されますが、「アレ?」っと思った人も多いのではないでしょうか?「何か・・・自分の周囲と全然違う。」・・・と。

 庶民の味方=弱者の味方・・・的な「大義名分」を掲げられると、「へへーっ!」と、「錦の御旗」よろしく盲従してしまうクセ?がどうも日本人にはあるのですが、それはもう昔の話でしょ?今の時代、その気になればインターネットで簡単に「事の真偽」を確かめる事が出来ます。それが本当に「正統な大義」なのかを。

 思い出せば・・・もとい、思い出さなくても、アメリカ軍がイラクを侵攻した際の・・・
イラクに大量破壊兵器がある

と云う「大義名分」が全くのデタラメだった事は、既に世界中に知れ渡っています。恐らくですが、イランにしても同じ様な事を考えているのでしょう。アメリカの指導部=10%の人達は。北朝鮮にしても?真相はどうなのか、情報が入り乱れている現状では迂闊に判断は出来ません。

 
8月に中東で核戦争が勃発しそうだなんて記事も目にしましたが、「ちょっと待ってくれ!」と。それで被害を被るのは誰なんだ?結局、庶民じゃないの?と。同じ庶民として・・・特に被爆国である日本の庶民としては、他人事じゃないワケでしょ?被爆の苦しみを良く知っているワケだから。

 10%の人達の横暴を、増長させてはいけないのですよ。90%の庶民のおかげで彼らは存在出来るのですから。その事に世界中が目覚めつつある様に思えます。この世界は庶民中心に構成されていると云う事に。そして10%の人達は、謂わば寄生しているに過ぎないと云う事に。そしてワタシたち庶民(注:ワタシを基準にしますが)は、10%の人達を受け容れ共存する事も出来ます。ただし、90%の庶民が、庶民としての生き方をまっとう出来る限りにおいて。



【日本の技術】水から生まれた新燃料


 もし10%の人達が庶民の生活を踏みにじる様な真似をするのであれば、生物学的に彼らは排除されるでしょう。そして、庶民と共存可能な次の10%の人達に、その場所を譲る事になるのでしょう。その意味において、
庶民は決して弱者などではないと云う事をワタシは確信します。更に、「庶民=弱者」的な論調によって庶民をたぶらかし、味方につけようと画策する全ての論者に対しては、疑いの眼差しを向けずにはいられないワケです。はい。


でわっ!