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タイ・カンボジア紛争:インドネシア仲介へ 外相を派遣
【バンコク西尾英之】国境の山岳寺院を巡るタイとカンボジアの軍事衝突で、東南アジア諸国連合(ASEAN)議長国のインドネシアは、仲介のためマルティ外相を両国に派遣した。外相は7日にプノンペン、8日にバンコクを訪れ、両国外相と会談した。しかし仲介受け入れに積極的なカンボジアに対し、タイは国際社会の介入を拒否し、効果を上げるのは困難な状況だ。
カンボジアのフン・セン首相は、衝突現場であるプレアビヒア寺院周辺に国連平和維持部隊の派遣が必要との見方を示している。タイに比べ小国のカンボジアは、国際社会の支持を得たい考えとみられる。
タイにとっては、衝突が注目を浴びてイメージが悪化すれば、好調な外国からの経済投資や観光産業に悪影響が及びかねない。カシット外相はマルティ外相との会談後、記者団に「解決策はカンボジアとの2カ国協議以外にない」と強調した。
タイ国内では反タクシン派の「民主市民連合」(PAD)がカンボジアへの強硬対応を求めてアピシット首相への圧力を強めており、首相は国際社会の停戦要求に安易に応えられない事情もある。
PADは今後抗議行動をさらに過激化させ、国会などへの突入・占拠も辞さない構えだ。不測の事態を恐れる政府は8日、集会規制を容易にする治安維持法を9日からバンコク中心部に適用することを決めた。
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いまこの時期に、遺跡を巡る国境紛争が起きるのは偶然ですかね?エジプトの革命=民主化運動に、タイの支配階級が危機感を感じているからじゃないの?・・・と、憶測したりするワケです。国内の不満を国外に転化するのは、支配者側の常套手段ですから。
昨年の、「反独裁民主主義同盟」の人たちによる「民主化要求」にしても、「妥協案」としての、11月に予定された総選挙が流れてしまった以上、再度「民主化要求運動」が再燃する可能性は十分に在るワケで、先手を打っての「国境紛争」と、治安維持を名目にした「集会規制」を打ち出したんじゃないか?・・・と。
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赤服、23日の集会はラーチャプラソンに集結後に民主記念塔に向け移動
反独裁民主主義同盟のウォーラウット報道官代行は12日、23日に予定されている集会では、13:00にバンコクのラーチャプラソン交差点に集結した後に15:00から隊列を組んで民主記念塔に向け移動を開始し、同所に演台を設置した上で同日24:00頃迄を目処に集会を開催する方針である事を明らかにした。
また、ラーチャプラソン交差点のショッピングセンターを中心とした事業者団体が、ラーチャプラソン交差点上で集会が開催される事に対して懸念を表明した上でアピシット首相に対して適切な措置を講じるよう要求している事に関しては、同盟は平穏を旨に活動を展開しているとした上で、むしろ事業者側は同盟に対する措置を要求する前に同盟及び拘禁されている幹部に対する公正な措置を首相に要求するべきであると指摘した。
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恐らくカンボジア側も、薄々はタイの目論見が解っているんじゃないですかね?本格的な国境紛争に発展する可能性は無いと。であればこそ、未だ以ってタイ=カンボジア間のフライトには全く影響が出ていないワケです。
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タイ・カンボジア国境 8日は戦闘なし 空の便は通常通り
【タイ、カンボジア】世界遺産のヒンドゥー寺院遺跡「プレアビヒア」周辺のタイ・カンボジア国境係争地域では8日、4日の武力衝突以来初めて、1日中戦闘が起きなかった。
カンボジア軍はこの日、捕虜のタイ兵1人をタイ側に引き渡した。
タイでは6日の戦闘で負傷した兵士1人が死亡し、タイ側の死者は3人になった。
7日にカンボジアを訪れたインドネシアのマルティ・ナタレガワ外相は8日、バンコクでタイのカシット外相と会談し、平和的な解決を呼びかけた。
タイ―カンボジア間で定期便を運航するタイ国際航空、バンコクエアウェイズ、エアアジアの3社はいずれも通常通りカンボジア便の運航を続けている。バンコクエアウェイズとエアアジアはニュースクリップに対し、7日時点で搭乗率に大きな影響は出ていないとしている。
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となると、今回カンボジアはタイに「貸し」を作る形になりますなあ。タイの国内問題のトバッチリとしての「国境紛争」に付き合ってあげているワケですから・・・。調停に名乗りを上げたインドネシアにしてもイスラム教徒の多い国ですから、エジプトの情勢に無関心ではいられないでしょう。自分の尻にも火が点くかも知れません。・・・というか、世界中の支配層はエジプトの事の成り行きを、ハラハラしながら見守っているんじゃないですかね?
でわっ!