日本国憲法 前文より ・・・われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであつて、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従ふことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立たうとする各国の責務であると信ずる。・・・ |
原発事故の事故処理状況の公開は、日本一国の問題に留まりません。太平洋にダダ漏れになっている核物質は海流に乗り、南北アメリカ大陸、東南アジア諸国、オーストラリア大陸と巡廻して、太平洋全体を汚染しつつあるワケです。
つまり、「特定秘密保護法」で事故処理状況を機密扱いにすることは、世界に対して不誠実な態度であり、諸外国の安全保障を日本が脅かすことになります。
日本の安全保障にばかりにかまけて他国を無視するのは、憲法の精神に背くものです。世界に迷惑をかけている事でさえ恥ずべき事なのに、自分の都合ばかりを諸外国に押し付けるのは、
イッタイ、どういう精神なんですかね?
条件を満たした外国には「特定秘密」を提供できるらしいですが、イッタイどの国がそうした法律を備えているのか?もちろん、アメリカのような「機密大好き国」には提供できるのでしょうが、「秘密保護」どころか、「情報公開」を進めている国には教えないワケですか?え?
国内の問題はさて措き、原発事故のようなグローバルな問題について、一部の国だけが「情報を囲い込む」などという行為は、グローバル化とやらに逆行する所業であり、
日本人として恥ずべき行為
・・・だと言えます。
それに、世界中の国が原発事故の事故処理に注視している以上、隠し様もないナイのが現実であり、それを下手に誤魔化そうとすれば、日本の信用を落とすだけです。
海洋汚染シュミレーション(ドイツ)
日本の国際的な信用が落ちると何が起こるかというと、一番端的に現れるのが
円安です。
そうなると輸入品が高くなり、TPPに加盟すれば安く外国製品が買えるどころか、現在のガソリン価格のように、どんどん物価が上昇する羽目になります。つまり生活が苦しくなるワケです。
それでも、生きていく上で必要な食糧だけは国内で確保できればまだ救われますが、国内食糧生産がTPPの影響で壊滅的打撃を受けたと仮定すれば、食べる事さえ事欠くような未来が待ち受け、日本が・・・
飢餓列島 (1978年)
(角川文庫) [古書] [文庫] 福島 正実 (著), 眉村 卓 (著)
地球温暖化全盛の昨今、同じCO2の問題で、昔は地球寒冷化の可能性が叫ばれていました。食料不足で経済崩壊、日本政府崩壊、各地に地方政府(軍閥?)が乱立、三国志の前史のような国家崩壊過程は今でもあり得る話しで結構リアルに読めます。話しも読みやすく、また、エンターテインメントとしても優れもので欲し五つです。 特におすすめの方は、地球温暖化の信者の方々です。 地球温暖化と同じCO2という根拠で、昔どういう物語が紡がれていたのか、必読と思えます。 |
・・・と、化してしまう恐れすらあるワケです。
「食糧」、「エネルギー」、「教育」は国の根幹であり、経済・・・即ち「お金儲け」とは切り離して考える必要があります。これらを「お金儲け」の道具として考えている者は、国を滅ぼす者であると言っても過言ではありません。
国際競争力
・・・なんつーのは、平時の何の問題も無い時の話であり、食糧問題、エネルギー問題を抱えつつ、「競争」に現を抜かすような「能天気」な政治家が、どこの国にいるのか?・・・と。
日本の=日本国民の安全保障を真剣に考えているならば、「国際競争」とやらに浮かれる前にやる事があるでしょ?え?
話が逸れましたが、「国家の信用」とは何によって保障されるのか?友人関係を考えてみても、何かと「秘密」の多い友人よりも、気さくに何でも話し合える友人を「信用」してしまうのが、「人情」というものです。
大きな目で見れば国家間でも同じことが言えます。それぞれ「プライベートな問題」はあるにせよ、共通性のある問題については忌憚なく意見が交わせる、そんな関係が国家間の「信頼」の基礎になるんじゃないんですかね?
で、そこでですよ?「特定秘密保護法」で原発事故の処理状況を「秘匿」してしまった場合、海洋汚染という世界共通の問題を隠そうとする日本を、諸外国は「信用」しますかね?ね?
あと、くどいようですが「会計検査院」の権限を侵害するのいただけません。
憲法違反です。
どうしても、「会計検査院」を取り込みたいのであれば、「特定秘密保護法」を提出する前に、「会見検査院法」を改定しなければなりません。物事の順序からいって、「特定秘密保護法」の国会提出はその後でなければ筋が通りません。正しい手続きを踏む。それが
大人の嗜み
・・・というものであり、それが守れないような人間に、日本の政治は任せられないということです。
人間ナメんなよ!
でわっ!