「オカシくないか? 2」にて、「TPP」の陰謀論的な捉え方を提示しましたしたが、シンガポール、ブルネイ、ニュージーランドの「イギリス連邦国」に加えて、チリの存在はどう導き出されるのかが不明瞭だったのですが、「マスコミに載らない海外記事」さんのトコで、その答えを発見しました。
2013年2月26日 (火) ペンタゴンのお役に立つチリ軍 Nil NIKANDROV 2013年2月23日 Strategic Culture Foundation (前略) ペンタゴンは、チリ(コロンビアと共に)を最も信頼できるアメリカのパートナーと見なしている。チリ海軍は南太平洋の責任を負っている。 通常、海軍は麻薬密輸業者を追跡している。しかし、もっと重要な任務がある。ロシアと中国の海上艦船と潜水艦の航路監視だ。アジア太平洋の資源を求める戦いは始まったばかりだが、チリの立場はずっと前から決まっていた。 チリの諜報機関は、中南米とカリブ海諸国で活動している。ピノチェット後、チリの秘密機関は、アメリカ中央情報局CIAと軍諜報機関の利益にかなうべく、<ポピュリストの国々>に焦点をあてている。彼等は、国内そして海外で、ロシア、中国とイランの派遣団を監視している。 アメリカ合州国軍の最高幹部達は、チリ国軍の戦闘即応性の高さを称賛している。彼等は、チリ軍は、隣接諸国より飛躍的に優れていると常に言っている。考え方は<チリ軍は最高のNATO標準に合致している>ということだ。 その結果、チリ軍、空軍と海軍は、アメリカと西欧の兵器体系を有している。ロシアは、サンチァゴ・デ・チリで、軍用、民間用、および、軍民両用可能な技術を展示する航空宇宙展FIDAEに常に参加しているが、本当に成功したことは一度もない。 あらゆる商談を破断させるために、ペンタゴンはどんなことでもするのだ。2010年にロスアバロンエクスポルト社が、チリと(政治的決定で)5機のMi-17V5ヘリコプター販売契約を締結した。ところが地震が起きた。地震は、チリが契約を撤回する言い訳になった(上からアメリカ大使館が陰で糸を引いていたのだ)。 (後略) |
ペンタゴンとチリ政権は深い関係にあったワケですね?となると、「TPP」の先には欧米による太平洋の軍事的支配、およびアジアの再植民地化というヴィジョンが見え隠れするというワタシの妄想も、あながち的外れとは言えなくなります。
現在「TPP」への加盟交渉に加わろうとしている国は、アメリカを筆頭にカナダ、メキシコ、ペルー、オーストラリア、マレーシア、ベトナム、そして日本ですが、先に例えたように、失礼ながらこれらの国々の中で「プロ野球の一軍」とも言えるのは、アメリカ、カナダ、オーストラリア、日本であり、メキシコ、ペルー、マレーシア、ベトナムは、現実問題として「国際競争力」の面では「二軍」の位置に甘んじていると言えるでしょう。
そうした「国際競争力」に差のある国同士が対等の貿易条約を結べるのか?また、結んだとして機能するのか?・・・というのは当然の疑問として生じるワケです。
しかも、日本で連日取り上げられている「あからさまにアメリカに優位な条文」を、対米従属の日本政府はさて置き、アメリカと戦火を交えたベトナムや、植民地支配の歴史を持つマレーシアがすんなり受け入れるのか?・・・と、思っていたら、マレーシアもイギリス連邦加盟国でしたwww。orz
ペルーについてですが、Wikipediaによると、ペルーにおいても海軍だけはイギリスの影響が強いそうで、そうなると「TPP」って、シンガポール、ブルネイ、ニュージーランド、マレーシア、オーストラリア、カナダという「イギリス連邦国」に、親英?であるペルーと、アメリカを加えた「宗主国連合」+日本、ベトナム、メキシコという組み合わせが浮かんできます。
早い話が、イギリスが「TPP」の裏に隠れている=糸を引いている可能性が見えてくるワケですよ。
本来、「重商主義」であったイギリスでしたが、近代に入り「海の覇権」の衰退と植民地の喪失により、今までの蓄財を資本とした「金融市場」への経済転換を図ったワケですが、「元本」を無視した過剰な「マネーゲーム」によって、「金融市場」が破綻しかけている・・・信用が失われているのが、現在の欧州金融危機の実情なワケです。
となると、現在の金融システムを維持するには、「元本」の補填を謀るのが当然の成り行きとなるワケで、それが「アジアの再植民地化」=「TPP」である・・・と考えても、不自然ではありません。
ヴィジョンを持て!
・・・と、口を酸っぱくして述べているワケですが、「ISDS条項」が云々・・・とか、「関税撤廃」が云々・・・とか、そんな狭いヴィジョンの話、日本だけの問題に留まらない話かも知れないワケですよ。
アジアの再植民地化
・・・という、「壮大なヴィジョン」を欧米が水面下で抱いている可能性についても考えなければならないし、また、そうあっても不思議ではないということです。
弱者と強者が戦うのは「フェア」じゃないと言いましたが、弱者が強者に勝てないワケではありません。もちろん「スポーツ」などは論外ですが、「戦局」に限って過去の戦史を紐解いてみれば、わずかの軍勢が大軍に勝利した・・・もしくは退けた記録は多々あります。
その大きな要因は「知力」によるものです。「知力」が相手を上回っていれば、相手を制することができるワケです。将棋や囲碁のように。
すなわち、将棋や囲碁で言われる「局面」を観る・・・ということ。これがワタシの言わんとする「ヴィジョン」のことであり、更には「大局を観る」という言葉もあるように、「より大きなヴィジョン」を見据えた側のほうが、10年、20年、100年の時の流れを掴むことができるだろうということです。
そして、将棋、囲碁に親しんでいる日本人には、その素養は十分にある・・・ということです。はい。
人間ナメんなよ!
でわっ!