2013年12月26日木曜日

時代の脆弱性

  
 例の海底ケーブル切断事故によりネットが使い物にならなくなっているワケですが、こうなってみると「ブレジンスキー」の言う、


「情報はエリート層に管理される」


・・・と言う言葉が、身に染みて現実的に感じられます。

 現在、割合スムーズに接続できるサイトとそうでないサイトの差が見られ、前者は「グーグル」が筆頭であり、後者は弱小プロバイダーです。

 「グーグル」は資金力もあり、ブっ太い回線を物理的に確保しているワケで、不測の事態や事故により回線の物理的容量が限られていまうと、弱小プロバイダーが残された容量(回線)に殺到するため回線の速度が低下するのは、水道の蛇口をひねるのと同じ理屈です。

 で、問題となるのは、同じ状況は事故などが発生しなくても、「通信回線」を抑えている企業が出し惜しみ?というか回線の蛇口をひねれば発生することです。

 すなわち「ブレジンスキー」が言うように、「エリート層」が通信回線を物理的に支配している以上、「情報」はいつでも簡単に操作できるということです。

 デマなどを流さなくても、情報を遮断することや選別することで簡単に社会を操作することが可能であり、それは取りも直さず「情報」というものを「当たり前のもの」と考えてきた、「現代文明の脆弱性」に他なりません。

 「特定秘密保護法」が成立したことにより、「ステルス領域」・・・すなわちネットの世界から攻撃対象になるだろうと言ったのは、正にこのことなワケです。

 「特定秘密保護法」が成立するとタイwホされるかも知れないからといって、早々にブログを自主閉鎖した「知的」な方々もいますが、タイwホなんて目立ったことは最後の最後にすることで、「反体制的」と指定したブログなどをネット上で抹殺・・・とまではいかなくても、人為的に常時繋がり難い状態に「設定」し、人知れず葬り去るなんてことはカンタンなことなのです。

 つまりネットそのものも「エリート層」の所有物であり、その中で「自由」だの「反権力」だのを叫んでいるのが、所謂「ネット言論」の本質的な姿だということです。

 この現実を理解した上で、「自由」と「民主主義」の闘いをどう展開させていくのか?

 ひとつの答えは、「人間同士のつながり」ということになるのでしょうし、数の上では圧倒的に「少数派」である「エリート層」にしてみれば、それを一番恐れるでしょう。

 その点で、「デモは無力だ」・・・という人もいますが、とりあえず人が集まるということだけでも、「情報」の交換であるとか、インターネットとは別な情報網の構築という目的からすれば、十分に意味のあることだと言えます。

 「チェ・ゲバラ」も言ってますが、人は一人では弱い存在であるから、力を合わせなければ独裁者には勝てない・・・という言葉は、ネットで「繋がった気になっている」多くの現代人に向けて、今なお色褪せない言葉だと思います。

 人と人が、「手に手を取って」繋がっているか?・・・それとも「他人の仲介」で繋がっているか?

 他人の仲介で繋がっているのが、正に現代のネット社会の実相であり、人間同士が手を取り合って繋がることができるような・・・少なくとも国民が一切の物理的制約を受けることなく、公平に利用できるネット環境の構築が求められます。

 つまり、国民の出資による「国営ネットプロバイダー」の設立なくしては、日本に真の言論の自由は育たないだろうと。

 と、いうワケで、相変わらずネットの接続状況が悪いので、最近ネットから離れて生活しています。

 一番の問題は「ロシアの声(Voice of Russia)」がゼンゼン開かないことで、ロシア発信ではなく、どうも日本国内にサーバーがあるよです。

 繋がり難い状況のせいで、逆に見えてくるものもある・・・と、いうこうことですなw。

 これが本年最後の記事になると思います。たぶん・・・。


それではみなさん、良いお年をお迎えください。








人間ナメんなよ!


でわっ!
 

2013年12月23日月曜日

お知らせ

  
 海底ケーブルの切断事故によりネット接続状況が大変厳しくなっていますので、しばらく(場合によっては2ヶ月くらい?)更新が滞ります。





【宮内庁】皇后陛下お誕生日に際し(平成25年)



皇后陛下お誕生日に際してのご近影


「5月の憲法記念日をはさみ,今年は憲法をめぐり,例年に増して盛んな論議が取り交わされていたように感じます。主に新聞紙上でこうした論議に触れながら,かつて,あきる野市の五日市を訪れた時,郷土館で見せて頂いた「五日市憲法草案」のことをしきりに思い出しておりました。明治憲法の公布(明治22年)に先立ち,地域の小学校の教員,地主や農民が,寄り合い,討議を重ねて書き上げた民間の憲法草案で,基本的人権の尊重や教育の自由の保障及び教育を受ける義務,法の下の平等,更に言論の自由,信教の自由など,204条が書かれており,地方自治権等についても記されています。当時これに類する民間の憲法草案が,日本各地の少なくとも40数か所で作られていたと聞きましたが,近代日本の黎明期に生きた人々の,政治参加への強い意欲や,自国の未来にかけた熱い願いに触れ,深い感銘を覚えたことでした。長い鎖国を経た19世紀末の日本で,市井の人々の間に既に育っていた民権意識を記録するものとして,世界でも珍しい文化遺産ではないかと思います。」








人間ナメんなよ!


でわっ!
  

2013年12月17日火曜日

「特定秘密保護法」の目的

  
 いろいろ言われていますが、その条文に拠ると、「特定秘密保護法」の目的は「秘密漏洩の防止」にあります。そのため「秘密」を取り扱う職員の身辺調査に重点が置かれ、なおかつ罰則の規定も、取り扱い担当者の方が「適合業者」より厳しいものになっています。

 さて、「秘密」にも2種類あり、「積極的な秘密」と「消極的な秘密」に大別され、後者は所謂


聞かれなかったので言わなかった


・・・といった類の「秘密」で、「安全保障」に関して「時間差的な効力」を持つ場合もありますが、ま、こうした「消極的な秘密」は、当面は「機密性」の高い情報ではないので、聞かれなくても積極的に開示するのが「公の機関」の勤めだと言えます。

 2010年、「中国漁船拿捕ビデオ」が「Youtube」に漏洩したということで大騒ぎになりましたが、当該ビデオは「特定秘密」でも何でもないことが後日明らかになりました。


尖閣諸島中国漁船衝突映像流出事件





 このビデオがネット上に流出するまでは様々な情報が交錯し、当時の石原元東京都知事などは


中国人漁師に海上保安庁職員が殺された!


・・・などと、トンデモないデマを流していましたが、ビデオの流出(漏洩)のおかげで一触即発の事態を回避できたワケですから、「センゴク」氏


公益情報通報者


・・・として表彰されてもイイくらいです。

 
【神戸市】内部通報制度の概要


 そういえば「センゴク」氏は、神戸から「ビデオ」をネット上に公開したワケで、「センゴク」氏の行動には「神戸市」の先進的な取り組みが反映されていたのかも知れません。

 「ツワネ原則」も第7章で、「公衆への情報の流出に対する制裁又は制約行為の制限」を規定しており、同章の原則によれば・・・



原則 44:情報取り扱い公務員が誠実に行った合理的な情報の流出に対する制裁からの保護

 公衆からの情報請求に応じる責任がある者は、合理的且つ誠実に、法にしたがって開示し得ると考えた情報を流出させたことによって制裁を受けるべきではない。



・・・とあり、「センゴク」氏の取った行動はこれに該当すると思われます。

 即ち、「中国漁船拿捕」の一報の後、件の石原元東京都知事のデマ情報や、ネット上の書き込みなどで社会的混乱が見られ、中国との関係が険悪な状態になりかけた時に、「流出ビデオ」のおかげで状況を把握した国民が冷静になり、「大事無き」に至ったワケですから・・・。

 で、こうした問題が起きたのも、「特別管理機密」に対する温度差が、海上保安庁と他の省庁・・・外務省とか?防衛省とか?の間にあったからで、その点では、「特定秘密」に関して「統一性」を待たせるということ吝かではありません。

 ただしこの「中国漁船拿捕」の顛末が、日本の安全保障に関わる問題なのか?・・・ということはハッキリさせなければならず、各省庁の間で見解に相違が生じることで、そこに「グレーゾーン」が発生するワケです。




 この「グレーゾーン」に足を踏み入れてしまった、一般人や公益情報通報者を救済する措置が必要であると「ツワネ原則」でも定めているワケで、ワタシも同感です。

 また、同原則第6章、「公務関係者による公益的開示」に示された行為に対する「告発」としての「情報漏洩」に対しても、法による保護が保障される必要があります。



原則 37:不正行為

 公務関係者による情報開示は、次に掲げる分類のいずれかに該当する不正行為を示すとき、当該情報の機密指定のいかんに関わらず、原則38から原則40までに定める条件を満たす場合において、「保護された開示」であるとみなされるべきである。保護された開示は、過去の、現在の及び予見される不正行為に適用される。
(a)刑事犯罪
(b)人権侵害
(c)国際人道法違反
(d)汚職
(e)公衆衛生と公共の安全に対する危険
(f)環境に対する危険
(g)職権濫用
(h)誤審
(i)資源の不適切な管理又は浪費
(j)この分類のいずれかに該当する不正行為の開示に対する報復措置
(k)この分類のいずれかに該当する事項の意図的な隠蔽



 こうした「良心」に基づく行動が、「特定秘密保護法」などによって制限されるようでは、「不正」ばかりがまかり通る社会が形成されてしまうでしょうし、そのような社会で


子供に「道徳」を説く


・・・などとは、文部科学省も「間抜け」な官僚の集まり・・・だと思わざるを得ませんw。



道徳、教科格上げを提言 検定教科書使用 文科省の有識者会議
2013.11.11 13:01

 文部科学省の有識者会議「道徳教育の充実に関する懇談会」は11日、会合を開き、正式な教科でない小中学校の「道徳の時間」を教科に格上げするべきだとする報告書案を示した。検定教科書の使用や記述式評価導入が柱で5段階などの数値による評定はしない。年内に最終意見をまとめる。

 文科省は中教審の議論を経て平成27年度にも教科化する方針。報告書案では、教科化した後の道徳授業で使う教材について他教科と同様に民間会社が作成し、国の検定に合格した教科書を使用するべきだと主張。記述式で子どもの取り組み状況を評価するのが適当としている。授業は小中ともに担任が受け持ち、教員免許は設けない。

 政府の教育再生実行会議が今年2月、いじめ対策の一環で、子どもの規範意識を醸成するため道徳の教科化を打ち出した。第1次安倍政権でも提唱されたが、当時の中教審で慎重な意見が相次ぎ、見送られた。



 子供はオトナの嘘をアッという間に見抜く・・・ということを


ご存知ない?


・・・とは、おめでたいですなw。



【宮内庁】皇后陛下お誕生日に際し(平成25年)



皇后陛下お誕生日に際してのご近影


「5月の憲法記念日をはさみ,今年は憲法をめぐり,例年に増して盛んな論議が取り交わされていたように感じます。主に新聞紙上でこうした論議に触れながら,かつて,あきる野市の五日市を訪れた時,郷土館で見せて頂いた「五日市憲法草案」のことをしきりに思い出しておりました。明治憲法の公布(明治22年)に先立ち,地域の小学校の教員,地主や農民が,寄り合い,討議を重ねて書き上げた民間の憲法草案で,基本的人権の尊重や教育の自由の保障及び教育を受ける義務,法の下の平等,更に言論の自由,信教の自由など,204条が書かれており,地方自治権等についても記されています。当時これに類する民間の憲法草案が,日本各地の少なくとも40数か所で作られていたと聞きましたが,近代日本の黎明期に生きた人々の,政治参加への強い意欲や,自国の未来にかけた熱い願いに触れ,深い感銘を覚えたことでした。長い鎖国を経た19世紀末の日本で,市井の人々の間に既に育っていた民権意識を記録するものとして,世界でも珍しい文化遺産ではないかと思います。」








人間ナメんなよ!


でわっ!
 

図解 「特定秘密保護法」

  
 「Openブログ」さんのところの「図」にヒントを得て、ワタシも「図に乗って」描いてみたワケですが、こうしてみると「特定秘密保護法」のポイントが良くわかりますw。




 「Openブログ」さんも言っているように、「コアな秘密(黒丸)」を守ることに対しては、みんな必要性を理解しているワケですよ。

 問題は、その周辺の「公になっていない情報」で、「安全保障」には影響を及ぼさない情報の扱いなのです。

 各行政機関による「特定秘密の指定」は、当該行政機関の長の判断に委ねられており、「コアな秘密」の外側にある「特定秘密の壁」の大きさは、別表に従ったとしても判断の差異により、行政機関によってマチマチになるでしょう。

 それを統一する為に、「第三者機関」の設立が求められているワケですが、ワタシ・・・ここで「根本的な疑問」が生じたワケです。


法(法律)とは、誰のためにあるのか?


 言い方を変えると、


法(法律)の柱とは何なのか?


・・・ということで、ワタシも勘違いしていた部分があるのですが、「特定秘密保護法」の番人?が政府だとすると、法の運用上で上下の関係が生じてしまうように思えたワケです。よく言う・・・


お上の言うことには黙って従えばイイ。


・・・というアレです。

 封建制度の社会ならともかく、日本は民主主義を標榜しており、日本国憲法には「法の下の平等」が明記されています。



日本国憲法

第三章

第十四条
すべて国民は、法の下に平等であつて、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。

 

 となると、「法を司る」という表現は間違いであり、「法を守る」という表現が正しく、「司法」という表現は、「守法」という表現に変えた方が「理に適っている」ということになりますなw。

 では、法の主人、番人とは誰なのか?・・・と思いを巡らせば、答えはスグに見つかります。



日本国憲法

前文

・・・ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。・・・



 日本国の主権者は日本国民であると日本国憲法で確定し、また、すべての法律は日本国憲法の下位であるとしている以上、日本国内の法の主人は日本国民ということになります。



日本国憲法

第十章

第九十八条
この憲法は、国の最高法規であつて、その条規に反する法律、命令、詔勅及び国務に関するその他の行為の全部又は一部は、その効力を有しない。



 それ故、「自分で決めたことは、シッカリ守れよ。」・・・というコトに繋がるワケです。



日本国憲法

第三章

第十二条
この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によつて、これを保持しなければならない。又、国民は、これを濫用してはならないのであつて、常に公共の福祉のためにこれを利用する責任を負ふ。
 


 そこで、「法の主人は日本国民の総意である」ということを理解した上で、話を「特定秘密保護法」に戻すと、各行政機関を統べ、同法を支配するかのような立場の「第三者機関」の存在は、


法の下の平等に反しないのか?


・・・という疑問が沸いてきたワケです。少なくとも日本においては。

 例えが適切かどうかアレですが、「道路交通法」「すべて国民」が従います。首相であろうと「スピード違反」したらキップを切られます。それを揉み消すかどうかはアレとして、「道路交通法」の対象外となることはできませんし、警察自体にしても「道路交通法」の違反者を取り締まるのが仕事であり、警察が「道路交通法」の責任者というワケではないですよね?

 つまり、「道路交通法」は交通安全を願う「国民の総意」であり、「すべて国民」が「道路交通法」の責任者だということです。

 そしてその他の「法」にしても、「国民の総意」という原則の上でその運用、施行が認められており、故に、「法の下の平等」が成立するワケです。

 で、度々話が逸れてアレですが、河野太郎議員が憂いていた「特別管理機密」の制度ですか?これは謂わば「各省庁における自主運用」であり、それがバラバラに運用されるのは、ある意味「民主的」であるとも言えます。

 しかしながら、その運用実態には目に余るものがある・・・という河野議員のお嘆きも理解できますし、公の機関の情報開示に対する対応がバラバラというのも、国民からすれば迷惑な話です。

 また、「安全保障」などの「公共性の高い情報」を保護する面からしても、「統一規格」のようなものが必要になるのも確かでしょう。

 ワタシに限らず、ほとんどの国民はソレに同意するでしょうが、問題は「国民の総意」が得られていないのに


強行採決


・・・をするというやり方です。それはつまり、「法」としての存在理由を自ら否定するようなもです。

 「特定秘密」を保護することに反対する国民は多分いないハズですが、「保護」の方法には十分な検討が必要であり、強行採決された「特定秘密保護法」を読み直しても、「不完全な法律」である・・・と断言しちゃいます。 

 このような法律に「国民の総意」は得られないでしょうし、ソレ即ち、


法律として認められない


・・・ということです。

 具体的に挙げるならば、図に示したような「グレーゾーン」の規定が全く無いことです。ジッサイには「安全保障」に関わらない情報なのに、それにアクセスしたら一方的に罰せられる可能性が高く、謂わば「冤罪被害者」にされかねません。

 そうした「冤罪」を救済する措置が盛り込まれない限り、「特定秘密保護法」は「秘密保持者」の都合のイイように使われるだけで、


法の下の平等


・・・という、「日本国憲法」の原則が保障されません。

 よって、「特定秘密保護法」は違憲であると言わざるを得ず、当然のことながら「国民の総意」も得られず、


仏像彫って魂入れず


・・・じゃないですが、「法としては何の価値も無い」・・・というコトです。はい。





【宮内庁】皇后陛下お誕生日に際し(平成25年)



皇后陛下お誕生日に際してのご近影


「5月の憲法記念日をはさみ,今年は憲法をめぐり,例年に増して盛んな論議が取り交わされていたように感じます。主に新聞紙上でこうした論議に触れながら,かつて,あきる野市の五日市を訪れた時,郷土館で見せて頂いた「五日市憲法草案」のことをしきりに思い出しておりました。明治憲法の公布(明治22年)に先立ち,地域の小学校の教員,地主や農民が,寄り合い,討議を重ねて書き上げた民間の憲法草案で,基本的人権の尊重や教育の自由の保障及び教育を受ける義務,法の下の平等,更に言論の自由,信教の自由など,204条が書かれており,地方自治権等についても記されています。当時これに類する民間の憲法草案が,日本各地の少なくとも40数か所で作られていたと聞きましたが,近代日本の黎明期に生きた人々の,政治参加への強い意欲や,自国の未来にかけた熱い願いに触れ,深い感銘を覚えたことでした。長い鎖国を経た19世紀末の日本で,市井の人々の間に既に育っていた民権意識を記録するものとして,世界でも珍しい文化遺産ではないかと思います。」








人間ナメんなよ!

でわっ!
 

2013年12月16日月曜日

「特定秘密保護法」 第七章 ~ 附則、別表

  
【東京新聞】特定秘密保護法 全文
2013年12月6日



第七章 罰則

第二十三条
特定秘密の取扱いの業務に従事する者がその業務により知得した特定秘密を漏らしたときは、十年以下の懲役に処し、又は情状により十年以下の懲役及び千万円以下の罰金に処する。特定秘密の取扱いの業務に従事しなくなった後においても、同様とする。
第四条第5項、第九条、第十条又は第十八条第4項後段の規定により提供された特定秘密について、当該提供の目的である業務により当該特定秘密を知得した者がこれを漏らしたときは、五年以下の懲役に処し、又は情状により五年以下の懲役及び五百万円以下の罰金に処する。第十条第1項第一号ロに規定する場合において提示された特定秘密について、当該特定秘密の提示を受けた者がこれを漏らしたときも、同様とする。
前二項の罪の未遂は、罰する。
過失により第1項の罪を犯した者は、二年以下の禁錮又は五十万円以下の罰金に処する。
過失により第2項の罪を犯した者は、一年以下の禁錮又は三十万円以下の罰金に処する。


第二十四条
外国の利益もしくは自己の不正の利益を図り、又は我が国の安全もしくは国民の生命もしくは身体を害すべき用途に供する目的で、人を欺き、人に暴行を加え、もしくは人を脅迫する行為により、又は財物の窃取もしくは損壊、施設への侵入、有線電気通信の傍受、不正アクセス行為[注1]その他の特定秘密を保有する者の管理を害する行為により、特定秘密を取得した者は、十年以下の懲役に処し、又は情状により十年以下の懲役及び千万円以下の罰金に処する。
注1不正アクセス行為の禁止等に関する法律(平成十一年法律第百二十八号)第二条第4項に規定する不正アクセス行為をいう。
前項の罪の未遂は、罰する。
前二項の規定は、刑法(明治四十年法律第四十五号)その他の罰則の適用を妨げない。


第二十五条
第二十三条第1項又は前条第1項に規定する行為の遂行を共謀し、教唆し、又は煽動した者は、五年以下の懲役に処する。
第二十三条第2項に規定する行為の遂行を共謀し、教唆し、又は煽動した者は、三年以下の懲役に処する。


第二十六条
第二十三条第3項もしくは第二十四条第2項の罪を犯した者又は前条の罪を犯した者のうち第二十三条第1項もしくは第2項もしくは第二十四条第1項に規定する行為の遂行を共謀したものが自首したときは、その刑を減軽し、又は免除する。


第二十七条
第二十三条の罪は、日本国外において同条の罪を犯した者にも適用する。
第二十四条及び第二十五条の罪は、刑法第二条の例に従う。



附則

第一条 (施行期日)
この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、第十八条第1項及び第2項(変更に係る部分を除く。)並びに附則第九条及び第十条の規定は、公布の日から施行する。


第二条 (経過措置)
この法律の公布の日から起算して二年を超えない範囲内において政令で定める日の前日までの間においては、第五条第1項及び第5項[注1]の規定の適用については、第五条第1項中「第十一条の規定により特定秘密の取扱いの業務を行うことができることとされる者のうちから、当該行政機関」とあるのは「当該行政機関」と、同条第5項中「第十一条の規定により特定秘密の取扱いの業務を行うことができることとされる者のうちから、同項の」とあるのは「同項の」とし、第十一条の規定は、適用しない。
注1第八条第2項において読み替えて準用する場合を含む。以下この条において同じ。


第三条 (施行後五年を経過した日の翌日以後の行政機関)
この法律の施行の日(以下「施行日」という。)から起算して五年を経過した日の翌日以後における第二条の規定の適用については、同条中「掲げる機関」とあるのは、「掲げる機関」[注1]とする。
注1この法律の施行の日以後同日から起算して五年を経過する日までの間、次条第1項の規定により指定された特定秘密[a]を保有したことがない機関として政令で定めるもの[b]を除く。
a附則第五条の規定により防衛大臣が特定秘密として指定をした情報とみなされる場合における防衛秘密を含む。以下この条において単に「特定秘密」という。
bその請求に基づき、内閣総理大臣が第十八条第2項に規定する者の意見を聴いて、同日後特定秘密を保有する必要が新たに生じた機関として政令で定めるものを除く。


第四条 (自衛隊法の一部改正)
自衛隊法の一部を次のように改正する。
● 目次中「自衛隊の権限等(第八十七条―第九十六条の二)」を「自衛隊の権限(第八十七条―第九十六条)」に、「第百二十六条」を「第百二十五条」に改める。

● 第七章の章名を次のように改める。

   第七章 自衛隊の権限

● 第九十六条の二を削る。

● 第百二十二条を削る。

● 第百二十三条第1項中「一に」を「いずれかに」に、「禁こ」を「禁錮」に改め、同項第五号中「めいていして」を「酩酊(めいてい)して」に改め、同条第二項中「ほう助」を「幇(ほう)助」に、「せん動した」を「煽動した」に改め、同条を第百二十二条とする。

● 第百二十四条を第百二十三条とし、第百二十五条を第百二十四条とし、第百二十六条を第百二十五条とする。

● 別表第四を削る。


第五条 (自衛隊法の一部改正に伴う経過措置)
次条後段に規定する場合を除き、施行日の前日において前条の規定による改正前の自衛隊法(以下この条及び次条において「旧自衛隊法」という。)第九十六条の二第1項の規定により防衛大臣が防衛秘密として指定していた事項は、施行日において第三条第1項の規定により防衛大臣が特定秘密として指定をした情報と、施行日前に防衛大臣が当該防衛秘密として指定していた事項について旧自衛隊法第九十六条の二第2項第一号の規定により付した標記又は同項第二号の規定によりした通知は、施行日において防衛大臣が当該特定秘密について第三条第2項第一号の規定によりした表示又は同項第二号の規定によりした通知とみなす。この場合において、第四条第1項中「指定をするときは、当該指定の日」とあるのは、「この法律の施行の日以後遅滞なく、同日」とする。


第六条
施行日前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。旧自衛隊法第百二十二条第1項に規定する防衛秘密を取り扱うことを業務とする者であって施行日前に防衛秘密を取り扱うことを業務としなくなったものが、その業務により知得した当該防衛秘密に関し、施行日以後にした行為についても、同様とする。


第七条 (内閣法の一部改正)
内閣法(昭和二十二年法律第五号)の一部を次のように改正する。
● 第十七条第2項第一号中「及び内閣広報官」を「並びに内閣広報官及び内閣情報官」に改める。

● 第二十条第2項中「助け、」の下に「第十二条第2項第二号から第五号までに掲げる事務のうち特定秘密[注1]の保護に関するもの[注2]及び」を加える。
注1特定秘密の保護に関する法律(平成二十五年法律第 号)第三条第1項に規定する特定秘密をいう。
注2内閣広報官の所掌に属するものを除く。


第八条 (政令への委任)
附則第二条、第三条、第五条及び第六条に規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。


第九条 (指定及び解除の適正の確保)
政府は、行政機関の長による特定秘密の指定及びその解除に関する基準等が真に安全保障に資するものであるかどうかを独立した公正な立場において検証し、及び監察することのできる新たな機関の設置その他の特定秘密の指定及びその解除の適正を確保するために必要な方策について検討し、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。


第十条 (国会に対する特定秘密の提供及び国会におけるその保護措置の在り方)
国会に対する特定秘密の提供については、政府は、国会が国権の最高機関であり各議院がその会議その他の手続及び内部の規律に関する規則を定める権能を有することを定める日本国憲法及びこれに基づく国会法等の精神にのっとり、この法律を運用するものとし、特定秘密の提供を受ける国会におけるその保護に関する方策については、国会において、検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。



[※] 別表(第三条、第五条 ~ 第九条関係)

第一号 防衛に関する事項
自衛隊の運用又はこれに関する見積り若しくは計画若しくは研究
防衛に関し収集した電波情報、画像情報その他の重要な情報
ロに掲げる情報の収集整理又はその能力
防衛力の整備に関する見積り若しくは計画又は研究
武器、弾薬、航空機その他の防衛の用に供する物の種類又は数量
防衛の用に供する通信網の構成又は通信の方法
防衛の用に供する暗号
武器、弾薬、航空機その他の防衛の用に供する物又はこれらの物の研究開発段階のものの仕様、性能又は使用方法
武器、弾薬、航空機その他の防衛の用に供する物又はこれらの物の研究開発段階のものの製作、検査、修理又は試験の方法
防衛の用に供する施設の設計、性能又は内部の用途[注1]
注1ヘに掲げるものを除く。


第二号 外交に関する事項
外国の政府又は国際機関との交渉又は協力の方針又は内容のうち、国民の生命及び身体の保護、領域の保全その他の安全保障に関する重要なもの
安全保障のために我が国が実施する貨物の輸出若しくは輸入の禁止その他の措置又はその方針[注1]
注1第一号イ若しくはニ、第三号イ又は第四号イに掲げるものを除く。
安全保障に関し収集した国民の生命及び身体の保護、領域の保全若しくは国際社会の平和と安全に関する重要な情報又は条約その他の国際約束に基づき保護することが必要な情報[注2]
注2第一号ロ、第三号ロ又は第四号ロに掲げるものを除く。
ハに掲げる情報の収集整理又はその能力
外務省本省と在外公館との間の通信その他の外交の用に供する暗号
 

第三号 特定有害活動の防止に関する事項
特定有害活動による被害の発生若しくは拡大の防止[注1]のための措置又はこれに関する計画若しくは研究
注1以下この号において「特定有害活動の防止」という。
特定有害活動の防止に関し収集した国民の生命及び身体の保護に関する重要な情報又は外国の政府若しくは国際機関からの情報
ロに掲げる情報の収集整理又はその能力
特定有害活動の防止の用に供する暗号
 

第四号 テロリズムの防止に関する事項
テロリズムによる被害の発生若しくは拡大の防止[注1]のための措置又はこれに関する計画若しくは研究
注1以下この号において「テロリズムの防止」という
テロリズムの防止に関し収集した国民の生命及び身体の保護に関する重要な情報又は外国の政府若しくは国際機関からの情報
ロに掲げる情報の収集整理又はその能力
テロリズムの防止の用に供する暗号



 「Openブログ」さんのところの、「特定秘密保護法」が一発で解る図をもう少し具体的にすると、下の図のような感じかな?・・・と。







【宮内庁】皇后陛下お誕生日に際し(平成25年)



皇后陛下お誕生日に際してのご近影


「5月の憲法記念日をはさみ,今年は憲法をめぐり,例年に増して盛んな論議が取り交わされていたように感じます。主に新聞紙上でこうした論議に触れながら,かつて,あきる野市の五日市を訪れた時,郷土館で見せて頂いた「五日市憲法草案」のことをしきりに思い出しておりました。明治憲法の公布(明治22年)に先立ち,地域の小学校の教員,地主や農民が,寄り合い,討議を重ねて書き上げた民間の憲法草案で,基本的人権の尊重や教育の自由の保障及び教育を受ける義務,法の下の平等,更に言論の自由,信教の自由など,204条が書かれており,地方自治権等についても記されています。当時これに類する民間の憲法草案が,日本各地の少なくとも40数か所で作られていたと聞きましたが,近代日本の黎明期に生きた人々の,政治参加への強い意欲や,自国の未来にかけた熱い願いに触れ,深い感銘を覚えたことでした。長い鎖国を経た19世紀末の日本で,市井の人々の間に既に育っていた民権意識を記録するものとして,世界でも珍しい文化遺産ではないかと思います。」








人間ナメんなよ!

 
でわっ!
 

「特定秘密保護法」 第四章 ~ 第六章

  
【東京新聞】特定秘密保護法 全文
2013年12月6日



第四章 特定秘密の取扱者の制限

第十一条
特定秘密の取扱いの業務は、当該業務を行わせる行政機関の長若しくは当該業務を行わせる適合事業者に当該特定秘密を保有させ、若しくは提供する行政機関の長又は当該業務を行わせる警察本部長が直近に実施した次条第1項又は第十五条第1項の適性評価[注1]において特定秘密の取扱いの業務を行った場合にこれを漏らすおそれがないと認められた者[注2]でなければ、行ってはならない。ただし、次に掲げる者については、次条第1項又は第十五条第1項の適性評価を受けることを要しない。
注1第十三条第1項(第十五条第2項において準用する場合を含む。)の規定による通知があった日から五年を経過していないものに限る。
注2次条第1項第三号又は第十五条第1項第三号に掲げる者として次条第3項又は第十五条第2項において読み替えて準用する次条第3項の規定による告知があった者を除く。
行政機関の長
国務大臣[注3]
注3前号に掲げる者を除く。
内閣官房副長官
内閣総理大臣補佐官
副大臣
大臣政務官
前各号に掲げるもののほか、職務の特性その他の事情を勘案し、次条第1項又は第十五条第1項の適性評価を受けることなく特定秘密の取扱いの業務を行うことができるものとして政令で定める者




第五章 適性評価

第十二条 (行政機関の長による適性評価の実施)
行政機関の長は、政令で定めるところにより、次に掲げる者について、その者が特定秘密の取扱いの業務を行った場合にこれを漏らすおそれがないことについての評価(以下「適性評価」という。)を実施するものとする。
当該行政機関の職員[注1]又は当該行政機関との第五条第4項若しくは第八条第1項の契約(次号において単に「契約」という。)に基づき特定秘密を保有し、若しくは特定秘密の提供を受ける適合事業者の従業者として特定秘密の取扱いの業務を新たに行うことが見込まれることとなった者[注2]
注1当該行政機関が警察庁である場合にあっては、警察本部長を含む。次号において同じ。
注2当該行政機関の長がその者について直近に実施して次条第1項の規定による通知をした日から五年を経過していない適性評価において、特定秘密の取扱いの業務を行った場合にこれを漏らすおそれがないと認められた者であって、引き続き当該おそれがないと認められるものを除く。
当該行政機関の職員又は当該行政機関との契約に基づき特定秘密を保有し、若しくは特定秘密の提供を受ける適合事業者の従業者として、特定秘密の取扱いの業務を現に行い、かつ、当該行政機関の長がその者について直近に実施した適性評価に係る次条第1項の規定による通知があった日から五年を経過した日以後特定秘密の取扱いの業務を引き続き行うことが見込まれる者
当該行政機関の長が直近に実施した適性評価において特定秘密の取扱いの業務を行った場合にこれを漏らすおそれがないと認められた者であって、引き続き当該おそれがないと認めることについて疑いを生じさせる事情があるもの
適性評価は、適性評価の対象となる者(以下「評価対象者」という。)について、次に掲げる事項についての調査を行い、その結果に基づき実施するものとする。
特定有害活動[注3]及びテロリズム[注4]との関係に関する事項[注5]
注3公になっていない情報のうちその漏えいが我が国の安全保障に支障を与えるおそれがあるものを取得するための活動、核兵器、軍用の化学製剤若しくは細菌製剤若しくはこれらの散布のための装置若しくはこれらを運搬することができるロケット若しくは無人航空機又はこれらの開発、製造、使用若しくは貯蔵のために用いられるおそれが特に大きいと認められる物を輸出し、又は輸入するための活動その他の活動であって、外国の利益を図る目的で行われ、かつ、我が国及び国民の安全を著しく害し、又は害するおそれのあるものをいう。別表[※]第三号において同じ。
注4政治上その他の主義主張に基づき、国家若しくは他人にこれを強要し、又は社会に不安若しくは恐怖を与える目的で人を殺傷し、又は重要な施設その他の物を破壊するための活動をいう。同表第四号において同じ。
注5評価対象者の家族[a]及び同居人(家族を除く。)の氏名、生年月日、国籍(過去に有していた国籍を含む。)及び住所を含む。
a配偶者[※1]、父母、子及び兄弟姉妹並びにこれらの者以外の配偶者の父母及び子をいう。以下この号において同じ。

※1 婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む。以下この号において同じ。
犯罪及び懲戒の経歴に関する事項
情報の取扱いに係る非違の経歴に関する事項
薬物の濫用及び影響に関する事項
精神疾患に関する事項
飲酒についての節度に関する事項
信用状態その他の経済的な状況に関する事項
適性評価は、あらかじめ、政令で定めるところにより、次に掲げる事項を評価対象者に対し告知した上で、その同意を得て実施するものとする。
前項各号に掲げる事項について調査を行う旨
前項の調査を行うため必要な範囲内において、次項の規定により質問させ、若しくは資料の提出を求めさせ、又は照会して報告を求めることがある旨
評価対象者が第1項第三号に掲げる者であるときは、その旨
行政機関の長は、第2項の調査を行うため必要な範囲内において、当該行政機関の職員に評価対象者若しくは評価対象者の知人その他の関係者に質問させ、若しくは評価対象者に対し資料の提出を求めさせ、又は公務所若しくは公私の団体に照会して必要な事項の報告を求めることができる。

 
第十三条 (適性評価の結果等の通知)
行政機関の長は、適性評価を実施したときは、その結果を評価対象者に対し通知するものとする。
行政機関の長は、適合事業者の従業者について適性評価を実施したときはその結果を、当該従業者が前条第3項の同意をしなかったことにより適性評価が実施されなかったときはその旨を、それぞれ当該適合事業者に対し通知するものとする。
前項の規定による通知を受けた適合事業者は、当該評価対象者が当該適合事業者の指揮命令の下に労働する派遣労働者[注1]であるときは、当該通知の内容を当該評価対象者を雇用する事業主に対し通知するものとする。
注1労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律(昭和六十年法律第八十八号)第二条第二号に規定する派遣労働者をいう。第十六条第2項において同じ。
行政機関の長は、第1項の規定により評価対象者に対し特定秘密の取扱いの業務を行った場合にこれを漏らすおそれがないと認められなかった旨を通知するときは、適性評価の円滑な実施の確保を妨げない範囲内において、当該おそれがないと認められなかった理由を通知するものとする。ただし、当該評価対象者があらかじめ当該理由の通知を希望しない旨を申し出た場合は、この限りでない。


第十四条 (行政機関の長に対する苦情の申出等)
評価対象者は、前条第1項の規定により通知された適性評価の結果その他当該評価対象者について実施された適性評価について、書面で、行政機関の長に対し、苦情の申出をすることができる。
行政機関の長は、前項の苦情の申出を受けたときは、これを誠実に処理し、処理の結果を苦情の申出をした者に通知するものとする。
評価対象者は、第1項の苦情の申出をしたことを理由として、不利益な取扱いを受けない。


第十五条 (警察本部長による適性評価の実施等)
警察本部長は、政令で定めるところにより、次に掲げる者について、適性評価を実施するものとする。
当該都道府県警察の職員(警察本部長を除く。次号において同じ。)として特定秘密の取扱いの業務を新たに行うことが見込まれることとなった者[注1]
注1当該警察本部長がその者について直近に実施して次項において準用する第十三条第1項の規定による通知をした日から五年を経過していない適性評価において、特定秘密の取扱いの業務を行った場合にこれを漏らすおそれがないと認められた者であって、引き続き当該おそれがないと認められるものを除く。
当該都道府県警察の職員として、特定秘密の取扱いの業務を現に行い、かつ、当該警察本部長がその者について直近に実施した適性評価に係る次項において準用する第十三条第1項の規定による通知があった日から五年を経過した日以後特定秘密の取扱いの業務を引き続き行うことが見込まれる者
当該警察本部長が直近に実施した適性評価において特定秘密の取扱いの業務を行った場合にこれを漏らすおそれがないと認められた者であって、引き続き当該おそれがないと認めることについて疑いを生じさせる事情があるもの
前三条[注1]の規定は、前項の規定により警察本部長が実施する適性評価について準用する。この場合において、第十二条第3項第三号中「第1項第三号」とあるのは、「第十五条第1項第三号」と読み替えるものとする。
注1第十二条第1項並びに第十三条第2項及び第3項を除く。


第十六条 (適性評価に関する個人情報の利用及び提供の制限)
行政機関の長及び警察本部長は、特定秘密の保護以外の目的のために、評価対象者が第十二条第3項[注1]の同意をしなかったこと、評価対象者についての適性評価の結果その他適性評価の実施に当たって取得する個人情報[注2]を自ら利用し、又は提供してはならない。ただし、適性評価の実施によって、当該個人情報に係る特定の個人が国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)第三十八条各号、同法第七十五条第2項に規定する人事院規則の定める事由、同法第七十八条各号、第七十九条各号若しくは第八十二条第1項各号、検察庁法(昭和二十二年法律第六十一号)第二十条各号、外務公務員法(昭和二十七年法律第四十一号)第七条第1項に規定する者、自衛隊法(昭和二十九年法律第百六十五号)第三十八条第1項各号、第四十二条各号、第四十三条各号若しくは第四十六条第1項各号、同法第四十八条第1項に規定する場合若しくは同条第2項各号若しくは第3項各号若しくは地方公務員法(昭和二十五年法律第二百六十一号)第十六条各号、第二十八条第1項各号若しくは第2項各号若しくは第二十九条第1項各号又はこれらに準ずるものとして政令で定める事由のいずれかに該当する疑いが生じたときは、この限りでない。
注1前条第2項において読み替えて準用する場合を含む。
注2生存する個人に関する情報であって、当該情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述等により特定の個人を識別することができるもの[a]をいう。以下この項において同じ。
a他の情報と照合することができ、それにより特定の個人を識別することができることとなるものを含む。
適合事業者及び適合事業者の指揮命令の下に労働する派遣労働者を雇用する事業主は、特定秘密の保護以外の目的のために、第十三条第2項又は第3項の規定により通知された内容を自ら利用し、又は提供してはならない。


第十七条 (権限又は事務の委任)
行政機関の長は、政令[注1]で定めるところにより、この章に定める権限又は事務を当該行政機関の職員に委任することができる。
注1内閣の所轄の下に置かれる機関及び会計検査院にあっては、当該機関の命令




第六章 雑則

第十八条 (特定秘密の指定等の運用基準等)
政府は、特定秘密の指定及びその解除並びに適性評価の実施に関し、統一的な運用を図るための基準を定めるものとする。
内閣総理大臣は、前項の基準を定め、又はこれを変更しようとするときは、我が国の安全保障に関する情報の保護、行政機関等の保有する情報の公開、公文書等の管理等に関し優れた識見を有する者の意見を聴いた上で、その案を作成し、閣議の決定を求めなければならない。
内閣総理大臣は、毎年、第1項の基準に基づく特定秘密の指定及びその解除並びに適性評価の実施の状況を前項に規定する者に報告し、その意見を聴かなければならない。
内閣総理大臣は、特定秘密の指定及びその解除並びに適性評価の実施の状況に関し、その適正を確保するため、第1項の基準に基づいて、内閣を代表して行政各部を指揮監督するものとする。この場合において、内閣総理大臣は、特定秘密の指定及びその解除並びに適性評価の実施が当該基準に従って行われていることを確保するため、必要があると認めるときは、行政機関の長[注1]に対し、特定秘密である情報を含む資料の提出及び説明を求め、並びに特定秘密の指定及びその解除並びに適性評価の実施について改善すべき旨の指示をすることができる。
注1会計検査院を除く。


第十九条 (国会への報告等)
政府は、毎年、前条第3項の意見を付して、特定秘密の指定及びその解除並びに適性評価の実施の状況について国会に報告するとともに、公表するものとする。


第二十条 (関係行政機関の協力)
関係行政機関の長は、特定秘密の指定、適性評価の実施その他この法律の規定により講ずることとされる措置に関し、我が国の安全保障に関する情報のうち特に秘匿することが必要であるものの漏えいを防止するため、相互に協力するものとする。


第二十一条 (政令への委任)
この法律に定めるもののほか、この法律の実施のための手続その他この法律の施行に関し必要な事項は、政令で定める。


第二十二条 (この法律の解釈適用)
この法律の適用に当たっては、これを拡張して解釈して、国民の基本的人権を不当に侵害するようなことがあってはならず、国民の知る権利の保障に資する報道又は取材の自由に十分に配慮しなければならない。
出版又は報道の業務に従事する者の取材行為については、専ら公益を図る目的を有し、かつ、法令違反又は著しく不当な方法によるものと認められない限りは、これを正当な業務による行為とするものとする。
 




【宮内庁】皇后陛下お誕生日に際し(平成25年)



皇后陛下お誕生日に際してのご近影


「5月の憲法記念日をはさみ,今年は憲法をめぐり,例年に増して盛んな論議が取り交わされていたように感じます。主に新聞紙上でこうした論議に触れながら,かつて,あきる野市の五日市を訪れた時,郷土館で見せて頂いた「五日市憲法草案」のことをしきりに思い出しておりました。明治憲法の公布(明治22年)に先立ち,地域の小学校の教員,地主や農民が,寄り合い,討議を重ねて書き上げた民間の憲法草案で,基本的人権の尊重や教育の自由の保障及び教育を受ける義務,法の下の平等,更に言論の自由,信教の自由など,204条が書かれており,地方自治権等についても記されています。当時これに類する民間の憲法草案が,日本各地の少なくとも40数か所で作られていたと聞きましたが,近代日本の黎明期に生きた人々の,政治参加への強い意欲や,自国の未来にかけた熱い願いに触れ,深い感銘を覚えたことでした。長い鎖国を経た19世紀末の日本で,市井の人々の間に既に育っていた民権意識を記録するものとして,世界でも珍しい文化遺産ではないかと思います。」








人間ナメんなよ!

でわっ!
 

「特定秘密保護法」 第一章 ~ 第三章

  
【東京新聞】特定秘密保護法 全文
2013年12月6日



第一章 総則

第一条 (目的)
この法律は、国際情勢の複雑化に伴い我が国及び国民の安全の確保に係る情報の重要性が増大するとともに、高度情報通信ネットワーク社会の発展に伴いその漏えいの危険性が懸念される中で、我が国の安全保障[注1]に関する情報のうち特に秘匿することが必要であるものについて、これを適確に保護する体制を確立した上で収集し、整理し、及び活用することが重要であることに鑑み、当該情報の保護に関し、特定秘密の指定及び取扱者の制限その他の必要な事項を定めることにより、その漏えいの防止を図り、もって我が国及び国民の安全の確保に資することを目的とする。
注1国の存立に関わる外部からの侵略等に対して国家及び国民の安全を保障することをいう。


第二条 (定義)
この法律において「行政機関」とは、次に掲げる機関をいう。
法律の規定に基づき内閣に置かれる機関及び内閣の所轄の下に置かれる機関[注1]
注1内閣府を除く。
内閣府、宮内庁並びに内閣府設置法(平成十一年法律第八十九号)第四十九条第1項及び第2項に規定する機関[注2]
注2これらの機関のうち、国家公安委員会にあっては警察庁を、第四号の政令で定める機関が置かれる機関にあっては当該政令で定める機関を除く。
国家行政組織法(昭和二十三年法律第百二十号)第三条第2項に規定する機関[注3]
注3第五号の政令で定める機関が置かれる機関にあっては、当該政令で定める機関を除く。
内閣府設置法第三十九条及び第五十五条並びに宮内庁法(昭和二十二年法律第七十号)第十六条第2項の機関並びに内閣府設置法第四十条及び第五十六条[注4]の特別の機関で、警察庁その他政令で定めるもの
注4宮内庁法第十八条第1項において準用する場合を含む。
国家行政組織法第八条の二の施設等機関及び同法第八条の三の特別の機関で、政令で定めるもの
会計検査院
 



第二章 特定秘密の指定等

第三条 (特定秘密の指定)
行政機関の長[注1]は、当該行政機関の所掌事務に係る別表[※]に掲げる事項に関する情報であって、公になっていないもののうち、その漏えいが我が国の安全保障に著しい支障を与えるおそれがあるため、特に秘匿することが必要であるもの[注2]を特定秘密として指定するものとする。ただし、内閣総理大臣が第十八条第2項に規定する者の意見を聴いて政令で定める行政機関の長については、この限りでない。
注1当該行政機関が合議制の機関である場合にあっては当該行政機関をいい、前条第四号及び第五号の政令で定める機関(合議制の機関を除く。)にあってはその機関ごとに政令で定める者をいう。第十一条第一号を除き、以下同じ。
注2日米相互防衛援助協定等に伴う秘密保護法(昭和二十九年法律第百六十六号)第一条第3項に規定する特別防衛秘密に該当するものを除く。
行政機関の長は、前項の規定による指定[注3]をしたときは、政令で定めるところにより指定に関する記録を作成するとともに、当該指定に係る特定秘密の範囲を明らかにするため、特定秘密である情報について、次の各号のいずれかに掲げる措置を講ずるものとする。
注3附則第五条を除き、以下単に「指定」という。
政令で定めるところにより、特定秘密である情報を記録する文書、図画、電磁的記録[注4]若しくは物件又は当該情報を化体する物件に特定秘密の表示[注5]をすること。
注4電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録をいう。以下この号において同じ。
注5電磁的記録にあっては、当該表示の記録を含む。
特定秘密である情報の性質上前号に掲げる措置によることが困難である場合において、政令で定めるところにより、当該情報が前項の規定の適用を受ける旨を当該情報を取り扱う者に通知すること。
行政機関の長は、特定秘密である情報について前項第二号に掲げる措置を講じた場合において、当該情報について同項第一号に掲げる措置を講ずることができることとなったときは、直ちに当該措置を講ずるものとする。

   
第四条 (指定の有効期間及び解除)
行政機関の長は、指定をするときは、当該指定の日から起算して五年を超えない範囲内においてその有効期間を定めるものとする。
行政機関の長は、指定の有効期間[注1]が満了する時において、当該指定をした情報が前条第1項に規定する要件を満たすときは、政令で定めるところにより、五年を超えない範囲内においてその有効期間を延長するものとする。
注1この項の規定により延長した有効期間を含む。
指定の有効期間は、通じて三十年を超えることができない。
前項の規定にかかわらず、政府の有するその諸活動を国民に説明する責務を全うする観点に立っても、なお指定に係る情報を公にしないことが現に我が国及び国民の安全を確保するためにやむを得ないものであることについて、その理由を示して、内閣の承認を得た場合[注2]は、行政機関の長は、当該指定の有効期間を、通じて三十年を超えて延長することができる。ただし、次の各号に掲げる事項に関する情報を除き、指定の有効期間は、通じて六十年を超えることができない。
注2行政機関が会計検査院であるときを除く。
 武器、弾薬、航空機その他の防衛の用に供する物[注3]
注3船舶を含む。別表第一号において同じ。
現に行われている外国[注4]の政府又は国際機関との交渉に不利益を及ぼすおそれのある情報
注4本邦の域外にある国又は地域をいう。以下同じ。
情報収集活動の手法又は能力
人的情報源に関する情報
暗号
外国の政府又は国際機関から六十年を超えて指定を行うことを条件に提供された情報
前各号に掲げる事項に関する情報に準ずるもので政令で定める重要な情報
行政機関の長は、前項の内閣の承認を得ようとする場合においては、当該指定に係る特定秘密の保護に関し必要なものとして政令で定める措置を講じた上で、内閣に当該特定秘密を提示することができる。
行政機関の長は、第4項の内閣の承認が得られなかったときは、公文書等の管理に関する法律(平成二十一年法律第六十六号)第八条第1項の規定にかかわらず、当該指定に係る情報が記録された行政文書ファイル等[注5]の保存期間の満了とともに、これを国立公文書館等[注6]に移管しなければならない。
注5同法第五条第5項に規定する行政文書ファイル等をいう。
注6同法第二条第3項に規定する国立公文書館等をいう。
行政機関の長は、指定をした情報が前条第1項に規定する要件を欠くに至ったときは、有効期間内であっても、政令で定めるところにより、速やかにその指定を解除するものとする。


第五条 (特定秘密の保護措置)
行政機関の長は、指定をしたときは、第三条第2項に規定する措置のほか、第十一条の規定により特定秘密の取扱いの業務を行うことができることとされる者のうちから、当該行政機関において当該指定に係る特定秘密の取扱いの業務を行わせる職員の範囲を定めることその他の当該特定秘密の保護に関し必要なものとして政令で定める措置を講ずるものとする。
警察庁長官は、指定をした場合において、当該指定に係る特定秘密[注1]で都道府県警察が保有するものがあるときは、当該都道府県警察に対し当該指定をした旨を通知するものとする。
注1第七条第1項の規定により提供するものを除く。
前項の場合において、警察庁長官は、都道府県警察が保有する特定秘密の取扱いの業務を行わせる職員の範囲その他の当該都道府県警察による当該特定秘密の保護に関し必要なものとして政令で定める事項について、当該都道府県警察に指示するものとする。この場合において、当該都道府県警察の警視総監又は道府県警察本部長(以下「警察本部長」という。)は、当該指示に従い、当該特定秘密の適切な保護のために必要な措置を講じ、及びその職員に当該特定秘密の取扱いの業務を行わせるものとする。
行政機関の長は、指定をした場合において、その所掌事務のうち別表[※]に掲げる事項に係るものを遂行するために特段の必要があると認めたときは、物件の製造又は役務の提供を業とする者で、特定秘密の保護のために必要な施設設備を設置していることその他政令で定める基準に適合するもの(以下「適合事業者」という。)との契約に基づき、当該適合事業者に対し、当該指定をした旨を通知した上で、当該指定に係る特定秘密[注2]を保有させることができる。
注2第八条第1項の規定により提供するものを除く。
前項の契約には、第十一条の規定により特定秘密の取扱いの業務を行うことができることとされる者のうちから、同項の規定により特定秘密を保有する適合事業者が指名して当該特定秘密の取扱いの業務を行わせる代表者、代理人、使用人その他の従業者(以下単に「従業者」という。)の範囲その他の当該適合事業者による当該特定秘密の保護に関し必要なものとして政令で定める事項について定めるものとする。
第4項の規定により特定秘密を保有する適合事業者は、同項の契約に従い、当該特定秘密の適切な保護のために必要な措置を講じ、及びその従業者に当該特定秘密の取扱いの業務を行わせるものとする。




第三章 特定秘密の提供

第六条 (我が国の安全保障上の必要による特定秘密の提供)
特定秘密を保有する行政機関の長は、他の行政機関が我が国の安全保障に関する事務のうち別表[※]に掲げる事項に係るものを遂行するために当該特定秘密を利用する必要があると認めたときは、当該他の行政機関に当該特定秘密を提供することができる。ただし、当該特定秘密を保有する行政機関以外の行政機関の長が当該特定秘密について指定をしているとき[注1]は、当該指定をしている行政機関の長の同意を得なければならない。
注1当該特定秘密が、この項の規定により当該保有する行政機関の長から提供されたものである場合を除く。
前項の規定により他の行政機関に特定秘密を提供する行政機関の長は、当該特定秘密の取扱いの業務を行わせる職員の範囲その他の当該他の行政機関による当該特定秘密の保護に関し必要なものとして政令で定める事項について、あらかじめ、当該他の行政機関の長と協議するものとする。
第1項の規定により特定秘密の提供を受ける他の行政機関の長は、前項の規定による協議に従い、当該特定秘密の適切な保護のために必要な措置を講じ、及びその職員に当該特定秘密の取扱いの業務を行わせるものとする。


第七条
警察庁長官は、警察庁が保有する特定秘密について、その所掌事務のうち別表[※]に掲げる事項に係るものを遂行するために都道府県警察にこれを利用させる必要があると認めたときは、当該都道府県警察に当該特定秘密を提供することができる。
前項の規定により都道府県警察に特定秘密を提供する場合については、第五条第3項の規定を準用する。
警察庁長官は、警察本部長に対し、当該都道府県警察が保有する特定秘密で第五条第2項の規定による通知に係るものの提供を求めることができる。


第八条
特定秘密を保有する行政機関の長は、その所掌事務のうち別表[※]に掲げる事項に係るものを遂行するために、適合事業者に当該特定秘密を利用させる特段の必要があると認めたときは、当該適合事業者との契約に基づき、当該適合事業者に当該特定秘密を提供することができる。ただし、当該特定秘密を保有する行政機関以外の行政機関の長が当該特定秘密について指定をしているとき[注1]は、当該指定をしている行政機関の長の同意を得なければならない。
注1当該特定秘密が、第六条第1項の規定により当該保有する行政機関の長から提供されたものである場合を除く。
前項の契約については第五条第5項の規定を、前項の規定により特定秘密の提供を受ける適合事業者については同条第6項の規定を、それぞれ準用する。この場合において、同条第5項中「前項」とあるのは「第八条第1項」と、「を保有する」とあるのは「の提供を受ける」と読み替えるものとする。
第五条第4項の規定により適合事業者に特定秘密を保有させている行政機関の長は、同項の契約に基づき、当該適合事業者に対し、当該特定秘密の提供を求めることができる。


第九条
特定秘密を保有する行政機関の長は、その所掌事務のうち別表[※]に掲げる事項に係るものを遂行するために必要があると認めたときは、外国の政府又は国際機関であって、この法律の規定により行政機関が当該特定秘密を保護するために講ずることとされる措置に相当する措置を講じているものに当該特定秘密を提供することができる。ただし、当該特定秘密を保有する行政機関以外の行政機関の長が当該特定秘密について指定をしているとき[注1]は、当該指定をしている行政機関の長の同意を得なければならない。
注1当該特定秘密が、第六条第1項の規定により当該保有する行政機関の長から提供されたものである場合を除く。


第十条 (その他公益上の必要による特定秘密の提供)
第四条第5項、第六条から前条まで及び第十八条第4項後段に規定するもののほか、行政機関の長は、次に掲げる場合に限り、特定秘密を提供するものとする。
特定秘密の提供を受ける者が次に掲げる業務又は公益上特に必要があると認められるこれらに準ずる業務において当該特定秘密を利用する場合[注1]であって、当該特定秘密を利用し、又は知る者の範囲を制限すること、当該業務以外に当該特定秘密が利用されないようにすることその他の当該特定秘密を利用し、又は知る者がこれを保護するために必要なものとして、イに掲げる業務にあっては附則第十条の規定に基づいて国会において定める措置、イに掲げる業務以外の業務にあっては政令で定める措置を講じ、かつ、我が国の安全保障に著しい支障を及ぼすおそれがないと認めたとき。
注1次号から第四号までに掲げる場合を除く。
各議院又は各議院の委員会若しくは参議院の調査会が国会法(昭和二十二年法律第七十九号)第百四条第1項(同法第五十四条の四第1項において準用する場合を含む。)又は議院における証人の宣誓及び証言等に関する法律(昭和二十二年法律第二百二十五号)第一条の規定により行う審査又は調査であって、国会法第五十二条第2項[注2]又は第六十二条の規定により公開しないこととされたもの
注2同法第五十四条の四第1項において準用する場合を含む。
刑事事件の捜査又は公訴の維持であって、刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第三百十六条の二十七第1項[注3]の規定により裁判所に提示する場合のほか、当該捜査又は公訴の維持に必要な業務に従事する者以外の者に当該特定秘密を提供することがないと認められるもの
注3同条第3項及び同法第三百十六条の二十八第2項において準用する場合を含む。
民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第二百二十三条第6項の規定により裁判所に提示する場合
情報公開・個人情報保護審査会設置法(平成十五年法律第六十号)第九条第1項の規定により情報公開・個人情報保護審査会に提示する場合
会計検査院法(昭和二十二年法律第七十三号)第十九条の四において読み替えて準用する情報公開・個人情報保護審査会設置法第九条第1項の規定により会計検査院情報公開・個人情報保護審査会に提示する場合
警察本部長は、第七条第3項の規定による求めに応じて警察庁に提供する場合のほか、前項第一号に掲げる場合[注4]、同項第二号に掲げる場合又は都道府県の保有する情報の公開を請求する住民等の権利について定める当該都道府県の条例[注5]の規定で情報公開・個人情報保護審査会設置法第九条第1項の規定に相当するものにより当該機関に提示する場合に限り、特定秘密を提供することができる。
注4当該警察本部長が提供しようとする特定秘密が同号ロに掲げる業務において利用するものとして提供を受けたものである場合以外の場合にあっては、同号に規定する我が国の安全保障に著しい支障を及ぼすおそれがないと認めることについて、警察庁長官の同意を得た場合に限る。
注5当該条例の規定による諮問に応じて審議を行う都道府県の機関の設置について定める都道府県の条例を含む。
適合事業者は、第八条第3項の規定による求めに応じて行政機関に提供する場合のほか、第1項第一号に掲げる場合[注6]又は同項第二号若しくは第三号に掲げる場合に限り、特定秘密を提供することができる。
注6同号に規定する我が国の安全保障に著しい支障を及ぼすおそれがないと認めることについて、当該適合事業者が提供しようとする特定秘密について指定をした行政機関の長の同意を得た場合に限る。



 これが、最終的な「特定秘密保護法」ということでOKなんですかね?であれば、これに対して再度「検証」を試みたいと思いますw。


ワタシ、しつこいもんで・・・。




【宮内庁】皇后陛下お誕生日に際し(平成25年)



皇后陛下お誕生日に際してのご近影


「5月の憲法記念日をはさみ,今年は憲法をめぐり,例年に増して盛んな論議が取り交わされていたように感じます。主に新聞紙上でこうした論議に触れながら,かつて,あきる野市の五日市を訪れた時,郷土館で見せて頂いた「五日市憲法草案」のことをしきりに思い出しておりました。明治憲法の公布(明治22年)に先立ち,地域の小学校の教員,地主や農民が,寄り合い,討議を重ねて書き上げた民間の憲法草案で,基本的人権の尊重や教育の自由の保障及び教育を受ける義務,法の下の平等,更に言論の自由,信教の自由など,204条が書かれており,地方自治権等についても記されています。当時これに類する民間の憲法草案が,日本各地の少なくとも40数か所で作られていたと聞きましたが,近代日本の黎明期に生きた人々の,政治参加への強い意欲や,自国の未来にかけた熱い願いに触れ,深い感銘を覚えたことでした。長い鎖国を経た19世紀末の日本で,市井の人々の間に既に育っていた民権意識を記録するものとして,世界でも珍しい文化遺産ではないかと思います。」








人間ナメんなよ!

でわっ!