2012年12月18日火曜日

日本再占領


 近頃は、「日本は独立国だ」・・・という認識よりも、「戦後ズッとアメリカの占領下にある」・・・という認識が、特にネット上では一般化しつつあり、つい最近出版された「戦後史の正体」という本がベストセラーになったことからも、多くの人がそういう認識を共有しているのではないでしょうか?




戦後史の正体
(「戦後再発見」双書) [単行本]

孫崎 享 (著)


 であれば、「日本の独立」を望むのは当然の心理であり、技術、経済、科学で世界のトップクラスにあろうとも、一人前の独立国ではないという屈辱がつのり、やがて右傾化するのも自然な流れと言えます。

 選挙期間中の、自民党の秋葉原街頭演説が「日の丸」に埋め尽くされたというのも、現在係争中である「尖閣諸島」、「竹島」に対する日本政府の態度への不満の表明なのかも知れません。





 そうした国民感情の右傾化が、今回の選挙での自民党の大躍進をもたらしたと考えることもできますが、もちろんワタシは今回の選挙は「不正選挙」であると「直感」が警告を発しているので、そのような理屈に与するつもりはなく、ただ、そういう理解も出来るというだけの話です。

 で、徴兵制にしろ軍備拡張にしろ、そんなことで「日本の独立」という念願が叶うのか?・・・と聞きたいワケですよ。

 そもそも「日本の独立」=自国の判断で政策を決定する・・・ということに、「軍事力」なんて必要あるんですかね?アフリカの小国でさえ、ロクな軍事力を持たなくとも独自に政策を実行しています。

 つまり、「独立」するとは、「独立するぞ!」・・・という決意と、「自分でやるぞ!」・・・という行動の問題であり、軍事などという外面的なものではなく、心=内面的な問題であるとワタシは思うワケです。

 ○○国が攻めて来たら・・・△△国が攻めて来たら・・・というのは国防の問題であって、「独立」という主題とは別なレベルの話です。

 したがって、「軍事強化」=「独立」という考え方であれば、それは誤った考え方と言えますし、それどころか「日本の独立」の危機を招きかねないのです。

 日本が軍事大国になり、憲法を改正して他国に戦闘を仕掛けたりしたら、国連加盟諸国は「国連安保決議」の決定を仰ぐことなく、即座に日本に対して攻撃を仕掛けることが出来るワケです。そしてその時には、「日米安保条約」なんて何のイミも持たないワケです。

 それが「国連憲章」の条文に明記された、日本に対する


敵国条項


・・・なワケですよ。


国連憲章

第8章 地域的取極

第53条

1.安全保障理事会は、その権威の下における強制行動のために、適当な場合には、前記の地域的取極または地域的機関を利用する。但し、いかなる強制行動も、安全保障理事会の許可がなければ、地域的取極に基いて又は地域的機関によってとられてはならない。もっとも、本条2に定める敵国のいずれかに対する措置で、第107条に従って規定されるもの又はこの敵国における侵略政策の再現に備える地域的取極において規定されるものは、関係政府の要請に基いてこの機構がこの敵国による新たな侵略を防止する責任を負うときまで例外とする。

2.本条1で用いる敵国という語は、第二次世界戦争中にこの憲章のいずれかの署名国の敵国であった国に適用される。



第12章 国際信託統治制度

第77条

1.信託統治制度は、次の種類の地域で信託統治協定によってこの制度の下におかれるものに適用する。

 a.現に委任統治の下にある地域
 b.第二次世界大戦の結果として敵国から分離される地域
 c.施政について責任を負う国によって自発的にこの制度の下におかれる地域

2.前記の種類のうちのいずれの地域がいかなる条件で信託統治制度の下におかれるかについては、今後の協定で定める。



第17章 安全保障の過渡的規定

第107条

この憲章のいかなる規定も、第二次世界大戦中にこの憲章の署名国の敵であった国に関する行動でその行動について責任を有する政府がこの戦争の結果としてとり又は許可したものを無効にし、又は排除するものではない。


 早い話が、P5=イギリス、フランス、ロシア、アメリカ、中国にとって、日本は共通の敵国なワケですよ。今もって。


これが現実


・・・なワケで、そんな条文は「死文」だから気にする必要は無い・・・という人もいますが、「契約書」と同じで、書いてあることには「効力」が存在することは、ビジネスマンであれば当然の常識です。

 何が起こり得るか?・・・と、想像するに、例えば日本と中国が交戦状態に陥った場合、この「敵国条項」がゾンビのように復活し、日本は国連憲章に抵触したと見做され、当然の如く「日米安保」はその効力を失い、アメリカは日本を守るどころか、中国と協力して日本を再占領する「大義名分」を手に入れられるワケですよ!

 となれば、日本が取るべき道は限られています。軍備拡張路線よりも先に、まず、国連憲章に記された「敵国条項」の抹消を成し遂げること。その為には、同じく「敵国条項」に引っ掛かるドイツと歩調を合わせる必要があるでしょう。

 そして、国連加盟諸国に両国の主張が正当であることを証明するためには、両国の「理性」を示さなければなりません。謂わば「潔白」を証明するワケです。「軍事力増強」など愚の骨頂としか言えません。

 今回の選挙で「日本に右翼政権が誕生した」・・・と、世界各国で報じられていますが、「敵国条項」の抹消からは一歩後退してしまったと言えます。世界が日本の「理性」に対して疑念を抱いているワケですから。

 簡単に言うと、「軍事拡大」よりも国連憲章からの「敵国条項」の抹消が先であり、その為にはまず、日本人の理性、ひとりひとりの理性の証明をしなければならないワケで、海外から


愚か(クレイジー)な民族だ。


・・・と思われるのは、日本のためにはプラスにならないということは前回書いた通りです。





 て、言うか、今回の衆議院選挙そのものが「不正選挙」であり、「日本人の理性」を貶めるものである・・・というのがワタシの「直感」であるワケで、


みなさん、本心はどうなの?


・・・と、お尋ねしたいものです。もし疑念を抱いているなら、憚ることなくそれを「表明」して何の問題があるんですかね?世間の自分に対する評価が心配だとか?

 ま、ワタシは「浪人」の身分なんで、地位とか名誉とかに無縁で気楽なことが言えるのかも知れませんが、世間の自分に他する評価と、自分の子供の将来と、


ドッチが大切なの?


・・・という決断でもあるワケですよ。その線引き=ボーダーを越えるか?超えられないか?それが


個人革命


・・・であると、常々繰り返しているワケです。はい。





人間ナメんなよ!


でわっ!