2007年2月25日日曜日

ナゼ人を殺してはイケナイのか?

・・・ナゼ人を殺してはイケナイの?戦場でたくさん敵を殺せば英雄なのに。

アナタは人を殺したいのですか?

・・・よく分かりません

じゃ、アナタは人に殺されたいですか?

・・・イイエ、ワタシは殺されたくないです。

自分が殺されたくないのなら、きっと相手も同じ気持ちのはず。

自分と同じ気持ちの人を殺す。ということは


「アナタ自身を殺す。」ともいえるのでは?



<記事>

ベトナム帰還兵が語る 本当の戦争
2004年2月5日(東京新聞)
http://homepage.mac.com/ehara_gen1/jealous_gay/real_war.html

戦場のストレスからイラク駐留米兵の自殺率が高まっている。ベトナム戦争に従軍した元海兵隊員アレン・ネルソン氏(56)も、かつて戦争後遺症で自殺未遂を繰り返した。

「本当の戦争はまだ始まったばかり」

惨劇の悪化を予測する。人を殺すことは簡単だ、とネルソン氏は語る。だが、殺した後に本当の地獄が待っているとも。来日中の「戦場の語り部」にイラク戦争、自衛隊派遣を聞いた。(田原拓治)

「(イラクという)第2のベトナムはまだ始まったばかりだ。イラク人が占領を甘受できない以上、米国や連合国に勝利はない

今月2日、東京・大東文化大。ネルソン氏の話はリアルだった。黒板には人間の絵。どこを撃つべきか、と約50人の聴衆に聞く。

「頭は的が小さい。外れれば反撃でこちらが殺される。腕や足、心臓でもない。正解はここ」指したのは下腹部だった。「ここが最も当てやすく、相手が苦しむ。苦しみ抜いて死んだ同僚もたくさん見た」

意思を消し、殺人マシンになること。兵士に共通した宿命と彼は語る。

「人を殺すのはとても簡単だ。悩む暇なんてない。ただ、訓練で撃つのとは全く違う。殺した瞬間、1つの境界を越えて別世界に入らざるを得ない

ベトナム派遣が決まった瞬間、うれしかった。何のための苦しい訓練だったのか、がもうすぐ分かる。自分の価値もこれで認められるだろう。同じセリフは、イラク派遣に加わる自衛隊員も口にしていた。

「撃った後、そこに死体がある。やつが殺そうとしたからだ、と自分を正当化しようとした。しかし、吐き気がこみ上げる。上官はそれを見て一人前とほめる。慣れようと、もっと人を殺す。終戦後、外国の傭兵(ようへい)部隊に志願した仲間もそうした心理からだ。人を殺すことで自分を殺していた

ベトナム戦争で、米国は5万8000人もの犠牲者を出した。にもかかわらず、その後もグレナダ、パナマ、湾岸などを経て、イラク戦争を勃発(ぼっぱつ)させた。反戦運動にむなしさはないのか。

■外交より銃が先に出る米国

「戦争には複合的な要因があるとはいえ、米国が暴力的な国家であることは米国人の私が知っている。外交より、銃が先なのだ。ベトナムは間違いだったとみんなが思っている。そこでこう考える連中がいる。よし、今度は間違えずに帝国を樹立してやろうと」

「この発想は9.11事件を悪用して力を発揮した。私たちはこのグローバリズムという帝国の発想を否定する。かつてと違い、反戦運動もまた、米国の枠を超え、広がっている。民主主義という建前幻想だ。欧米型の民主主義はイラクのようなイスラム世界で受け入れられようがない」

多くの帰還兵戦争後遺症で苦しんでいるにもかかわらず、声を上げているのはネルソン氏を含めて一握りの人々にすぎない。

「ベトナムを語れるようになるまで18年間かかった。帰国後、自分は変わっていないと信じていたが、他人には奇行が分かる。毎夜の雄たけび、いら立ち。妻は夜中、ベッドから出られなかった。夜になると、心がジャングルに逆戻りする私が襲いかねないからだ」

退役軍人局は眠り薬をくれただけだったが、私はその後、名医に出会えた。ラッキーだった。しかし、多くの者はいまも麻薬や酒におぼれる。私の属する『平和のための帰還兵たち』の調査でも、全米8割の路上生活者がベトナム帰りだ。イラクにいる若者たちも早晩、同じ境遇を経験するだろう」

1996年にネルソン氏は、約30年ぶりに沖縄を訪れた。昔、地元の女性タクシー運転手を平気で殴った。でも、基地に一歩でも入れば逮捕されない。

■現地の人間はネズミと同じ

「基地の司令官は日本の当局に形の上では謝罪していたが、本音では“野蛮で理性のない理想的な海兵隊員に仕上がった”と喜んでいたはず。ジャップ(日本人のべっ称)もラッツ(ネズミ)と同じとみんな思っていた。ちなみにイラク人“砂漠のサル”。人間以下という認識では同じだ」

その日本から第2次大戦後、初めて戦地に自衛隊が派遣される。

日米同盟小泉首相は言うが、それはただの勘違いだ。基地を見ればいい。同盟じゃない。日本は米国の占領地だ。彼は白人になりたいのかな。でも、それは無理な相談だ。米国しか頼りにできない? どうして中国や韓国、アジアとの関係を築けないのか

■ブッシュの犯罪放置させない

憲法9条は美しい。私は最初読んだとき、これはガンジーキング牧師が書いたのか、と思った。9条は日本人を戦争から守ってきた。今度は皆さんが9条を守る番ではないか」

米国では大統領選が近づいている。日本の自衛隊派遣は最近、防戦一方のブッシュ大統領にとって再選へ向けての最大のエール、とネルソン氏は話す。

ブッシュは再選するかもね。ただ、支持率ははるかに落ちてきた。私は戦場で人々を殺し、多くの戦友の死も背負っている。再選しようがしまいが、生き残った者として彼のような戦争犯罪人を放置させない義務を負っている

AP通信によると、昨年自殺したイラク駐留米兵は21人で、18人が陸軍3人が海兵隊所属。自殺率は10万人当たり13-5人で、2002年陸軍全体の自殺率10.9人を大幅に上回る。米軍は精神医療専門家からなる調査団を現地に派遣。米誌ニューズウィーク最新号によると、調査団は原因として戦闘のストレス心的外傷後ストレス障害(PTSD)が広がっているうえ、身近に銃器がある環境も指摘。専門家は「非戦闘中の死者10-15人をなおも調査中」としており、さらに多くの兵士が自殺している可能性もある。深刻なのは、兵士の帰還後の自殺や家庭内暴力、薬物・アルコール依存症だ。ベトナム帰還兵のうち、自殺者は6万-10万人にも上るとみられている。

イラクに派遣される自衛隊にはどういう事態が予想されるか。軍事評論家神浦元彰氏は

自衛隊員は戦闘の極限状態を想定した訓練を受けていない。例えば戦闘に巻き込まれた場合、激しく損壊した遺体をどう処理するのか。また米兵は負傷して痛みをこらえられなくなったときに備えてモルヒネを携帯しているが、それを持たない自衛隊員はどう対処するのか。訓練していないだけに、現地の状況が悪化した場合、自衛隊員が受ける不安とショック米兵以上に大きくなることが懸念される」

と話す。

アレン・ネルソン
1947年7月、ニューヨーク・ブルックリン生まれ。貧困家庭に育ち、高校中退後、18歳で海兵隊に志願入隊。翌年、ベトナム戦争の最前線に派遣された。70年1月に除隊するが、精神的後遺症に悩まされ、一時は路上生活者に。平和運動家の精神科医から治療を受け、18年間かけ回復した。平和主義のクエーカー教徒として「戦争と暴力」をテーマに講演活動を続ける。著作に「ネルソンさん、あなたは人を殺しましたか?」(講談社)。長男と長女は独立し、ニューヨークで妻と2人暮らし。

</記事>
 

戦場に行った当事者(兵士)にもいろいろなタイプがいたと思いますが
ワタシたちは先ず、彼らの現場の声に耳を傾けなければならないのでは?
オエラ方の言葉よりも、戦場で生死の境をくぐり抜けてきた彼らの
命をかけた言葉に・・・

それにしても、一見平和な社会でさえも間接的に人を殺せるようで。
耐震構造偽造マンションとか、水俣病とか、アスベストとか・・・)

ま、そんな中から一例として・・・



<参照>

ジェラス・ゲイ
『ダーウィンの悪夢』
http://www.darwin-movie.jp/

ストーリー

ヴィクトリア湖畔。巨大な魚を運ぶ人や水揚げする漁師たちで活気にあふれている。この巨大魚こそが、半世紀ほど前に湖に放たれたナイルパーチだ。肉食の魚・ナイルパーチは湖に元々いた魚たちを餌にして、たいへんな勢いで増えた。そして、淡白な白身で加工もしやすく、海外への輸出にぴったりだったナイルパーチ"大金になる魚"になった。皆がナイルパーチ漁にむらがり、加工・輸出の一大魚産業が誕生した。魚加工工場のオーナーに言わせれば、ナイルパーチ救世主だ。

ナイルパーチで仕事をしているのは、漁師や加工工場の人間ばかりではない。最大の輸出先であるEUの国々に魚を空輸するパイロットもそうだ。彼らは旧ソ連地域からやってくる。1回につき55トンもの魚を飛行機の腹に詰めて、タンザニアとヨーロッパを頻繁に往復する。そして、彼らパイロットを相手に町の女・エリザたちは売春で金をかせぐ。

農村などからもお金を得ようと多くの人がやってきた。彼らは湖畔に漁業キャンプをつくった。漁に出てナイルパーチを獲り、工場に売って金を稼ぐために。だがボートのない彼らは、誰もが漁に出られるわけではない。工場の仕事にありつくのも難しい。彼らの中に次第に貧困がはびこり始める。同時にキャンプの男たちを目当て売春をする女たちも増えた。そこからエイズが広がり、病気で働けなくなる者も多い。漁業キャンプの牧師によれば、毎月10-15人が死ぬと言う。それでも牧師「教会はコンドームを勧められない」。キャンプのリーダーは、「貧困が悪循環している。強い者だけが生き残る、弱肉強食なんだ」と言う。

町にはストリートチルドレンが目につく。画家のジョナサンも、かつては路上で生活していた青年だ。エイズで親をなくしたり、貧困アル中で子どもを育てられない親たちに放り出されたり、路上で生活せざるを得ない子どもたち。暴力空腹を忘れるため、粗悪なドラッグを嗅いで眠りにつく夜もある。ドラッグはナイルパーチの梱包材などを溶かしてつくる。

"住民参加型漁業をめざす国際ワークショップ"で、ヴィクトリア湖の自然が壊滅的状況にあることが報告される。ナイルパーチによって湖の生態系が崩れ、やがてはナイルパーチさえいなくなる危険もあるのだ。

一方、魚加工工場で不思議なトラックを見かけた。それはナイルパーチを加工した後の残り物を集めに来たトラックだった。ナイルパーチの切り身は多くの地元民には高くて手が出せない。切り身を輸出した後の残りの頭や骨などを1ヶ所に集め、揚げたり焼いたりして売っている。それを地元民は食べる。残骸の山からはアンモニアガスが噴き出し、そのせいで眼球が落ちてしまった女性もいる。

在タンザニア欧州委員会の代表は、EUがこの国の魚加工産業のインフラを整えたのだと胸を張った。

ジョナサンが興味深い話をおしえてくれた。ヨーロッパからナイルパーチ運ぶためにやってきた飛行機から大量の武器が見つかった。タンザニア政府はそれを知らなかったが、行き先はアンゴラだった。ジョナサンはその話を新聞やテレビで知ったと言う。漁業研究所の夜警?ラファエルが読んでいる新聞には、タンザニアの保安長官が飛行機による武器密売に関与し起訴された、との記事が。その記事を執筆したジャーナリストのリチャードは、魚を運ぶためにやってくる飛行機にはアフリカの紛争で使われる武器が積んであると言う。果たしてそれは真実なのだろうか?

ラファエルが呟く。

「戦争があれば金になるのに・・・皆、戦争を望んでるはずさ」。

魚を積んだ飛行機はヨーロッパ日本へ飛び、

魚は私たちの食卓へやってくる・・・。


</参照>



「だまされるということもまた一つの罪」


とは、伊丹万作氏のキビシイお言葉ですが、
「だましやすい」国民をつくるという、オエラ方による「洗脳」もあるかも?
もっとも、「洗脳」かかりやすい国民もどうか?と。・・・

で、郷土に対する「愛着」は、日々繰り返される自分の生活の中から
自然発生的に生まれるように思うのです。
その、ひとりひとりのごく私的「愛着」が寄り集まって
「日本」という国を作っているように、ワタシは思います。



いきなり「愛国心」を持てと言われましても・・・

 

でわっ!