2012年10月27日土曜日

「原発問題」=「核利権問題」


 「原発の危険性」が世界中で認識されつつあるのに、そうした「危険性」を世界中に喚起する発信源となった日本において、それでも尚「原発」を推進しようという政治勢力が大手を振っている状況に、


大いに不快感を覚える


ワケです。はい。


日本人はバカなんですかね?


 ちがうでしょ?つい最近でも、「日本の技術力が中国のレアアース輸出規制に打ち勝った!」・・・と、新聞、テレビで取り上げられたばかりですよね?


中国、レアアース輸出大幅減
過去10年で最低に

東京新聞 2012年10月24日 17時47分


 ワタシは日本の技術力、即ち日本人を信じてますから、経済学者モドキが言うような「技術立国の黄昏論」に同調する気はありませんし、


ものづくりが日本の得意分野


だと確信しています。口先だけで何も創り出せない「知識人」などと自称している連中の妄言に従っていたら、「中国のレアアース輸出規制」にも打ち勝てなかったことでしょう。

 で、そうした「日本の技術力」は何に支えられているかといえば、それは「論理的な思考」であり、歴史的に見ても「日本人の国民性」によるものだと思う次第です。


欧米から見た日本


フランシスコ・ザビエル『書簡』

(前略)彼らは道理にかなったことを聞くのを喜びます。彼らのうちで行なわれている悪習や罪について、理由を挙げてそれが悪であることを示しますと、道理にかなったことをすべきであると考えます。 (3巻, p. 98)(後略)


C・P・ツュンベリー『江戸参府随行記』

(前略)一般的に言えば、国民性は賢明にして思慮深く、自由であり、従順にして礼儀正しく、好奇心に富み、勤勉で器用、節約家にして酒は飲まず、清潔好き、善良で友情に厚く、率直にして公正、正直にして誠実、疑い深く、迷信深く、高慢であるが寛容であり、悪に容赦なく、勇敢にして不屈である。 (p. 219)(後略)


ゴロヴニン『日本幽囚記』

(前略)日本人は手工にかけて仕事ずきであると同様に、産業にかけても倦むことを知らない國民である。ことに漁業は巧妙で、非常に熱心にこれに從事してゐる。 (下巻, p. 151)(後略)


M・C・ペリー『日本遠征記』

(前略)日本人は極めて勤勉で器用な人民であり、或る製造業について見ると、如何なる國民もそれを凌駕し得ないのである。 (1巻, p. 141)(後略)




・・・等等、日本人は昔から手先が器用で、好奇心が旺盛で、新しい技術を吸収するための「論理的な思考」を持っていたワケです。

 それうした「日本人本来の性分」からすれば、「原子力発電」なるものが「理に適った」ものであるかどうか?は、学者でなくとも、誰にでもスグに理解できます。


それが日本人


なワケです。然るに、日本人なら誰でも解るようなことを理解できない「知識人」とは、イッタイどういった類の人たちなんですかね?

 理解できないどころか、当たり前の(理に適った)事を言っているだけの人たちを

宗教カルト呼ばわり


するとわ、どっちが「カルト」なんだか・・・。orz

 ま、「旧世界のゾンビーズ」を相手にしても時間の無駄なので先に進めますが、そうした「原発に固執する知識人」たちと、「彼らの論説を利用する政治家」たちが拠り所とするのが、「論理的思考」でないことは確かです。では、何を以って原発推進を「是」とするのかというと、みなさんもうご存知の「利権」に他ならないワケで、それも・・・


世界的な利権構造


のなかに取り込まれているので、日本一国の利権レベルの問題じゃ済まないワケです。

 外務省によれば、現在日本が「二国間」の原子力協定を締結している国は、「米国,英国,カナダ,豪州,フランス,中国,カザフスタン,韓国,ベトナム,ヨルダン,ロシア」の、11ヶ国にのぼります。

 その他にも、「欧州原子力共同体(ユーラトム)」とも協定を締結していますが、「米国,英国,フランス,中国,ロシア」は、国連の「P5(常任理事国)」であり、「P5」諸国だけは「核兵器の保有」を認められ、「核開発」が認められるという「特権」に守られているワケです。

 つまり、「P5」が「核開発の頂点」に君臨し、「P5」以外の国の「核利用」を「IAEA」で監視する体制を構築したワケです。


法学館憲法研究所
日印原子力協定


(前略)ところが、菅政権は、これとは正反対のことをやろうとしている。6月の終わりに「日印原子力協定」締結の交渉をインド政府と始めたのである。インドへの原発売り込みのためであるが、しかし、これが、「平和利用だからいいじゃないか」では済まない重大な問題を抱えているのである。インドは核不拡散条約(NPT)未加盟の核兵器保有国である。NPTは、米・露・仏・英・中の5か国のみを「核兵器国」として認め、これら「核兵器国」に対して「核兵器の他国への移譲・開発支援を禁止」し「誠実に核軍縮交渉を行う義務」を課すとともに、この5か国以外が核兵器を製造・取得することを禁止している。そして、加盟国には国際原子力機関(IAEA)による保障措置を受け入れることを義務づけている。インドは、このNPT体制の枠外で核開発を進め、核兵器を保有するに至ったのである。

(中略)

 ブッシュ前政権が、インドを特別扱いした背景には、一つには、中国に対する牽制という意味と、もう一つは、数百億ドルともいわれる巨大なインド原発市場に優位的に参入するためであった。アメリカでは、ゼネラル・エレクトリック(GE)とウェスチングハウスという2つの原発メーカーがインドへの原発売り込みを狙っている。それを可能にするためには、NPTに穴を空けてでもインドとの原子力協定が必要だったわけである。また、フランスもアレバという原発メーカーが、やはりインドへの売り込みを狙っており、そのためアメリカに続いてインドと原子力協定を結んだのである。現在、GEとアレバはインド政府からすでに受注を受け、ウェスチングハウスは交渉中とのことである。

 ここで、しかし、障害があった。日本企業との関係である。GEは日立製作所と、ウェスチングハウスは東芝と、アレバは三菱重工と、それぞれ提携関係にある。米・仏のこの3社が原発を建設するには、それぞれの提携先の日本企業の技術や部材等が不可欠となる。つまり、せっかくインドで受注しても、日本企業の協力がなければ原発建設が難しくなるわけである。そこで、アメリカとフランスは、日本に対してインドとの原子力協定の締結を強く求めてきたのである。インドの原発市場への参入は、もちろん、日本企業の望むところでもある。こうした内外からの圧力によって、「日印原子力協定」の交渉が開始されることとなったのである。

そもそも、民主党は「米印原子力協定」を批判していたはずである。それが、政権を取ったとたんに、追認するだけでなく日本も積極的にコミットする方向に大きく方針転換したということになる。こうも簡単に変節するのでは、「政権交代」の意味がない。じつは、民主党政権は、原発売り込みにきわめて熱心であり、今年に入ってから、インド以外にも、3月にはカザフスタンと原子力協定を締結し、4月には南アフリカとの間で交渉開始が合意され、6月にはヨルダンとの原子力協定が合意に達した。また、7月には岡田外相がベトナムを訪問し原子力協定の交渉入りを要請している。さながら「原子力商人」の様相だが、「商売熱心」のあまり、インドは特別にワケが違うということを、そして、自身もそう言ってきたことを、忘れてしまったのであろうか。折しも、菅首相の私的諮問機関が「非核三原則」の見直しを提言したとの報道もあった。核問題に対する民主党の基本的立場が問われる。



 「経団連」が執拗に「原発推進」を訴える背景も見えてきましたが、ジッサイ、「日印原子力協定」は未だ締結されていないワケで、締結するにしても問題がありそうです。・・・と、いうよりは「無謀」としか思えません。


原子力協定に罠! インド法では原発事故の賠償は設備供給側が大部分負担!


(前略)一方で、インドにおける核の責任受け入れに関する法も、インドと日本の首脳会談で、話し合われる重要な問題となっています。この法は、原発事故が起こった場合、原子力関連設備の供給者が賠償金の大部分を支払い、その企業のインド市場への参入を妨げることが出来る、というものです。(後略)



 開いた口がふさがらないと言うか、もうね?福島のあの事故を経験したならば、「賠償」なんて生易しい言葉で片付く問題か?・・・と、考えるのが正常な判断力でしょ?

 日本が脱原発を速やかに成し遂げるには、「P5」による「核の管理体制」=「核利権」をも視野に入れなければならないワケです。

 ロシアにしても、「シリア」に対しての武力不介入の立場は評価できますが、事、原子力の問題に関しては日本の脱原発に対して否定的な記事を書いています。


日本の脱原発宣言をめぐって
V.O.R. 28.07.2011, 18:25


 「シリア」の問題はアレとして、「脱原発」は日本国内の問題、国民の意思決定であり、「アメリカの誰かさん」みたいに「脱原発」を阻止しようとするのは、


やっぱり同じ穴のムジナかよw。


・・・という思いが否めません。orz


米国の圧力で原発ゼロの閣議決定を取り止めた動かぬ証拠
[公式] 天木直人のブログ 2012年10月20日


 そうした、アメリカとロシアが共同歩調をとるような「強大な利権」に立ち向かわなければならないという事を、ワタシたちは肝に銘じておく必要があるワケです。

 したがって、そう易々と事が運ばなくてもそのくらいは「想定内」であり、結果をあせり「無力感」に囚われる必要もないワケです。

 つい最近リトアニアでも、新規原発の建設に反対する国民の意思表示がなされ、シンガポールも原発の導入を見送り、ブルガリアでは2013年早々に原発建設の是非を巡る国民投票が実施される見込みですが、世界の趨勢は「脱原発」に傾いているといっても過言ではありません。

 実際、日本は既にほぼ「脱原発状態」にあり、原発がなくても電気が賄えることは証明されてしまったワケです。電気器具の省電力化、送電設備の最適化、従来型発電設備の技術改良などで、危険な「原子力発電」に頼らなくても充分やって行けるワケですよ。

 そうした技術こそがこれからの世界に求められ、また、日本が売り込む「商品」になるワケです。


アメリカで、多数の原発が稼働停止の可能性[IPSニュース]


(前略)「米国連邦巡回控訴裁判所は請願を行った人々の主張を容れ、NRCが認めていた廃棄物処分方法に疑問を呈したのです。すなわち、もはや高レベル放射性廃棄物を安全に保管する方法など、基本的には存在しない可能性があるのではないか、その点をNRCは検討する必要がある、そう指摘したことになります。」

「ネバダ州の核廃棄物の中間貯蔵施設である、ユッカ・マウンテンは閉鎖されたままであり、アメリカには現在その他の選択肢はありません。上下院での議論がこのまま平行線をたどり、他に中間貯蔵施設が確保できなければ、高レベル放射性核廃棄物はいったいどこに持って行けばいいのでしょう?」(後略)



 まともなオムツ・・・もとい、オツムで考えれば、日本人だろうとアメリカ人だろうと、


同じ答えにたどり着く


のが道理なワケです。同じ人間なのですから。

 であれば、世界各国の反原発の流れをもっと加速させれば日本の脱原発、廃炉も速やかに実現可能になり、そのためには世界中の脱原発、反核運動と合流し、各国政府が最も嫌う「国民の声」で圧力をかけるのが、「有効な戦略」であると言えるでしょう。


おまけ:
海外から「愚かで、無責任な政治家」と見做された、石原慎太郎知事と李明博大統領!
北村隆司 2012年10月26日 06:00


 海外の評価は一旦脇に置いとくとしても、国政に出馬するのは勝手ですがその前に、オリンピック誘致活動のために使ったとされる18億円もの都民の税金の使用内訳を、キッチリ解明してからにして貰いたいですなw。紛失しましたの一言で済まされる事案とは思えませんが?


第121回IOC総会(コペンハーゲン)出席に係る業務委託

 平成21年9月28日から10月4日までの1週間?で1億2千万円かwww。このペースで使えば、15週目で18億は使い切るわw。

 あと、例の「尖閣諸島購入」のために集めたカンパ・・・。結局、「新党結成の軍資金」に化けちゃったワケ?カンパしていないワタシが言うのもアレですが、


それ、詐欺じゃね?





人間ナメんなよ!


でわっ!
 

2012年10月26日金曜日

Best Of You


 何か自分で読み返しても違和感を覚えてしまうワケですが、ホトホト「言葉だけ」で全てを表現しようというのは、ワタシにとっては手に余るというか、ボキャブラリーが貧弱と言うか・・・。

 かと言って、「赤」という単語の対して、みんなが同じ「赤」をイメージするとは限らないワケで、「コミュニケーション」は難しいものだとつくづく思う次第ですが、そうした「感覚のズレ」も、「存在の空虚」を感じる要因のひとつなのかも知れません。

 同じ「赤」を見ているつもりが、実際はみんながバラバラの「赤」を脳内で再構成しているワケで、本質的には、ひとりひとりが「独自の世界」に生きているという現実・・・つまり、ワタシたちが「世界」と呼ぶものは全て脳内で再構成されたものであり、


誰も世界の実体を見ていない!


・・・という事実に直面するワケです。

 それを思えば、「存在の空虚」だの、「世界に愛されていない」だの、「なんぼのもんじゃい!」・・・という気さえするワケです。

 で、前回の続きというか、補足めいたことを書こうと思ったワケですが、前回のワタシの見解をまとめると・・・


1、ひとは「無力感」を覚えると、世界(外界)に対する関心(接点)を失う傾向に陥る。


2.世界に対する関心(接点)の喪失は、自分の「存在の空虚」という心理状態を誘発する。


3.その不安定な心理状態を補完するために、世界に対して「復讐」するか「立ち去る(自殺)」かの選択が芽生える。


4.世界に執着心(愛)が残っている場合は「復讐」を、何の未練も無い場合は「自殺」を選ぶ。


・・・と、なるワケですが、どうですかね?補足として4.に、復讐としての「自殺(無言の抗議)」を付け加えたいと思います。


なぜ自分はこの世界に存在するのか?


 この疑問を、「何のために存在するのか?」と解釈するならば、そこに「コミュニケーションへの欲求」が存在していることに気づくワケですが、コミュニケーションが上手く成立しないと「無力感」に囚われ・・・


「世界に愛されていない」


・・・という心理状態に陥るワケです。

 しかし、ソクラテス師匠の言う「自分の身の丈」を理解していていれば、無用の「無力感」に囚われることもないワケであり、「神の存在が云々・・・」の前に、「自分の能力の限界」くらいは誰もが自覚しているワケですよね?

 できないと分かっている事に「無力感」を感じる人はまずいないワケで、50円しか持ってないのに100円のリンゴが買えなかったと「無力感」に囚われるのは馬鹿げているワケです。手持ちの50円で買える物を探す・・・それが、師匠の言う「身の丈」なワケです。

 できもしない事を「できると思い込んでいる」から、買えもしない物を「買えると思い込んでいる」から、無用の「無力感」に囚われてしまうワケです。

 ならば、「今の自分には何ができるのか?」を検証することが、無用の「無力感」に囚われないための第一歩であり、そこから「少しずつできることを増やしていく」しかないワケです。

 前回は、被災し避難された方々の「自殺」について軽々しく言及し、今更ながら反省しています。


失礼いたしました。


 まずそのことを謝りたかったのがひとつ。そして、どんな状況に置かれようとも、「必ず何かしらできる事はある」と言いたかったワケです。

 そして、できる事だけを続けていれば無用の「無力感」に囚われることも無く、「自殺」なんてする気も起きないだろうと言いたかったワケです。

 「哲学的命題」について考えるときに常に思うことなのですが、例えば「存在の空虚」などについて、食うや食わずでその日を暮らしている発展途上国の人に聞いたら何と答えるだろうか?

 重度の障害を抱え、生命維持装置の補助無しでは生きられないような人に聞いたら何と答えるだろうか?

 つまり、そうした「哲学問答」が成立する時点で「既に恵まれている」・・・という事実に気付いているのだろうか?・・・と。

 哲学が「健常者」の、しかも「経済的ゆとり」のある人たちの「知的遊戯」でしかないのなら、ありとあらゆる人生が凝縮された人間社会を貫く「真理」になんぞ、到底たどり着くことはできないだろうとも思うワケです。

 
「はかない人間ごときが世界の根源・究極性を知ることなどなく、神々のみがそれを知る、人間はその身の丈に合わせて節度を持って生きるべきである」


 この言葉からすれば、「存在の空虚」を論じるなんて「何様」のつもり?・・・となるワケで、いま自分がいる場所で「自分の最善(ベスト)を尽くす」のが、人間としての「本分」のように思えるワケですよ。


自殺なんてしている場合じゃない!


・・・と、ソクラテス師匠も説いているワケです(きっと)。はい。


Foo Fighters - Best Of You


I've got another confession to make
I'm your fool
Everyone's got their chains to break
Holdin' you

Were you born to resist or be abused?

Is someone getting the best of you?
Is someone getting the best of you?

Are you gone and onto someone new?

I needed somewhere to hang my head
Without your noose
You gave me something that I didn't have
But had no use

I was too weak to give in
Too strong to lose

My heart is under arrest again
But I break loose
My head is giving me life or death
But I can't choose

I swear I'll never give in
I refuse

Is someone getting the best of you?
Is someone getting the best of you?

Has someone taken your faith?
It's real, the pain you feel
Your trust, you must confess

Is someone getting the best of you?

Has someone taken your faith?
It's real, the pain you feel
The life, the love
You'd die to heal
The hope that starts
The broken hearts
Your trust, you must confess

Is someone getting the best of you?
Is someone getting the best of you?

I've got another confession my friend
I'm no fool
I'm getting tired of starting again
Somewhere new

Were you born to resist or be abused?

I swear I'll never give in
I refuse

Is someone getting the best of you?
Is someone getting the best of you?

Has someone taken your faith?
It's real, the pain you feel
Your trust, you must confess

Is someone getting the best of you?



人間ナメんなよ!


でわっ!
 

2012年10月25日木曜日

決戦は金曜日


 「In Deep」さんのトコを覗いたら、なかなかに「哲学的な命題」を取り上げていたので、ワタシも相乗り?して「存在の空虚」について考えてみようかと・・・。


「存在の空虚こそが世界への殺意を呼び込む」


 で、さっそくですが・・・、


「どうしてわたしはこの世にいるのだろう?」


 思春期に、ほとんどの人が通り抜ける疑問ではないでしょうか?もう「遠い日の記憶」になってしまいましたが、恥ずかしながらワタシにもそういう時期がありました。

 で、そういう時期をワタシは、そしてみなさんは、どうやって通過してきたのか?簡単に言えば、


みんな同じコトを考えていた。


・・・というコトなんだと思います。

 「ワタシ」・・・という孤立した存在と、「ワタシ」以外の世界の「接点(存在の意味)」は何なのか?それが、


「どうしてわたしはこの世にいるのだろう?」


・・・という「自問」になるワケですが、まわりの友人聞いてみるとどうやら友人も、


「どうしてわたしはこの世にいるのだろう?」


・・・と、「自問」しているらしいことを知り、


「ナンだよwww、同じかよwww。」


・・・というワケで、「ワタシ」という孤立した存在が、「ワタシ」以外の存在(友人)と「同化」することで、この世界(自分以外の存在)との「接点(連帯)」を意識するようになるのだと思いますし、実際ワタシはそうだったように記憶しています。

 しかしそれは、「学生時代」という比較的似通った環境の中に置かれている時期に限られ、社会に出て全く違った環境に置かれると「接点(連帯)」も希薄になってしまうので、また新たな環境の中で「同化努力?」をするワケですが、これが所謂・・・


大人になる


・・・という過程だと思う次第です。はい。

 しかし過去の「連帯感」に対する「郷愁」は捨て難く、みなさんお幾つになっても「同窓会」には顔を出すワケですよね?

 では、そうした「接点」を思春期に上手く築けなかった場合は?もしくは、社会に出てから「接点」を見出せなくなってしまったら?

 「引きこもり」と呼ばれる人たちにしても、家で何もしていないワケではありません。ネットを徘徊したり、オンラインゲームに興じたり、外部からの「刺激のI/O」に没頭しているワケですよね?

 自己の内部だけで完結する「メンタル」なものか、外部との接触を要する「フィジカル」なものかの違いはあっても、人間の本質的な欲求=「刺激のI/O」を行っている点では「同等」と看做せます。

 そういう面で見ると、他人を傷つけたり、破壊的な欲求に見舞われたりするのは、「フィジカルな接点」を求める人の「コミュニケーション障害」と考えることができます。

 
「自分がこの世にいる理由がわからないのなら、この世を愛せない」


というのは、簡単に言えば「触れ合いに餓えている」と言えます。「自分という存在を認めて欲しい」という渇望と、「自分に対する周囲の評価(態度)」の落差が「コミュニケーション・ジレンマ」を生み、ジレンマの捌け口として暴力的行動に走る・・・つまり、「復讐衝動」に駆られるワケです。

 それは「個人」に対しての復讐もあるでしょうし、「社会」に対しての復讐もあるでしょうが、基本的には「子供が駄々をこねている」のと変わりません。

 その点では、「メンタルな接点」で完結している「引きこもり組」の方が社会的には無害?とも言えますが、肉体は空腹を覚えるし、睡魔にも勝てないワケで、死なない限り、外界との「フィジカル・コミュニケーション」を100%遮断することはできないワケです。

 つまり、この世界に生まれてしまった時点で、この世界に「強制参加させらてしまった。」・・・と、諦めるしかないワケです。

 その上で、どうしても「この世界が愛せない」のであれば・・・


「愛せないときは立ち去れ。」


・・・と、ニーチェが確か?「箴言」に認めているように、この世界を愛せず「立ち去る」ということは「自殺」することに他ならず、他人に対して攻撃的(フィジカル)に振舞うのは、この世界に対する「愛の裏返し(執着)」であるとワタシには思えるワケです。

 そういえば昔読んだ本で、確か「異邦人」だったか?の主人公は、殺人を犯しその理由を・・・


太陽のせいだ


・・・として死刑の判決を受けるのですが、彼にとっては、自分の刑が執行されるその刑場に詰め掛ける全ての人が、


彼を心から憎悪する


ことが希望であり喜びなワケです。彼にとってはそれこそが「世界との確かな接点」であり、それ故に・・・


自分という存在も肯定される。


・・・と、いったような内容だったと記憶しています。つまり彼も「存在の空虚」を抱えながら生きていたワケで、何も今に始まった現代社会の問題じゃないワケですよ、「存在の空虚」わ。

 そうそう、ワタシがこの本を読んだのは、高校の「国語」の先生に薦めらたからでしたw。



異邦人 (新潮文庫) [文庫]
カミュ (著), Albert Camus (原著), 窪田 啓作 (翻訳)


 なんで生徒に勧めたんですかね?文部省(当時)の学習指導要綱に載っていたワケでもないだろうに・・・。でも、読んでおいてヨカッタと今にしてシミジミ思います。「空虚」に対しての免疫ができて・・・。


個人的な救済の完成

世界的な救済の完成


で分けるのなら、他人に憎まれることで「個人的な救済の完成」を果たし、なお且つ、死刑になることで「世界的な救済の完成」になるのであれば、彼の死刑執行はむしろ「慶ぶべきこと」のようにも映ります。

 さて、スイスの神学者・カール・バルトは、「再臨が『遅延』しているのではなく、我々の覚醒が遅延しているのである。」、「終末は既に神によってもたらされている。」・・・との認識だそうですが、ワタシ流に身も蓋も無い言い方をすれば、


世界は昔から病んでいる。


・・・と、いったトコロですかね?


カール・バルト - Wikipedia


 「存在の空虚」なんて、遥かギリシャ時代からあるワケですよ。 


ソクラテス - Wikipedia


 ソクラテス師匠に言わせれば、「神のみぞ知る。」・・・という人間の身の丈を越えた、現代人の「傲慢な性分」「存在の空虚」をつくりだし、その「空虚(自分自身)」と勝手に格闘している。・・・となるワケです。

 ま、それでも大方の人間がこれまで「存在の空虚」に囚われずに、社会を何とか維持できたというのも結局のトコロ、「人間であること」から離れられなかったからだと思うワケで、「刺激のI/O」を求めるという「生理的な欲求」には打ち勝てないことと、更なる刺激・・・


もっと知りたい


・・・という欲求が、人間を推し進めてきたからだろうと思うワケです。

 ま、「存在の空虚云々・・・」からは少しズレてしまいましたが、ひとつ言えることは「空虚」とは0(ゼロ)であり、即ちそれ自体が「完結した答え」でもあるワケで、「空虚」の先は思考する必要が無い、もしくは思考を放棄できるという、ある意味では「思考の逃げ道」であり、「人間の可能性の放棄」であるとも言えるワケです。

 そして、「神でもない人間」がそう易々と「答え」を導き出せるものなのか?・・・と、ソクラテス師匠は仰っているワケで、その点でワタシも師匠の意見に同意するワケです。はい。

 で、ここから現代日本における「存在の空虚」の実体を検証したいと思うのですが、ワタシが思うに「存在の空虚」が生まれる原因のひとつに、「無力感」があるように思うワケです。

 先の例で言えば、他人とのコミュニケーションが上手く取れないという「無力感」が社会との「接点」の喪失という状態に自己を追い込み、そして社会の中での自己の「存在の空虚」という被害妄想に繋がるのではないか?と。

 で、自分は「被害者」であるのだから、「加害者」に対して反撃してもイイのだという「大義」を自己構築し、復讐=暴力が肯定されるワケです。

 そういうワケで、無闇に「無力感」に苛まれるのは危険なワケですが、時には、「社会全体が無力感に包まれる」ケースもあるワケです。

 具体的に言うならば「放射能汚染」などです。福島第一原発の爆発事故以降、東日本全体に・・・いやさ、日本全体に・・・もとい、世界中に「放射性物質」が飛散し生活環境を蝕んでいるワケですが、人間にはどうすることもできないワケです。「放射能を無害化する技術」なんて、どこの国も持ってないワケですから・・・。

 つまり「人間は無力」なワケで、それを感じ取っている人は「存在の空虚」に陥っていることでしょうし、特に放射能によって故郷を失った人たち、仕事を失った人たちは「存在の空虚」を強く感じているハズで、それ故に「自殺」する人が後を絶たないワケですよ。

 福島県外に住む人にしても放射能に対しての「無力感」は感じているワケで、そうした「無力感」が日本全土を覆っていると思えるワケです。

 で、「無力感」から生じる「存在の空虚」の感覚。そして「存在の空虚」に対する「復讐」が、「In Deep」さんの言われる「世界に対する殺意」であり、「世界を狂気に向かわせる衝動」であろうと理解することができます。

 したがって、国民の声を無視して原発を再稼動したり、国民の声を無視してTPPに加盟したり、国民の声を無視して増税したり、何でもかんでも国民の声を無視して政策を強行するということは「コミュニケーションの断絶」であり、それによって「無力感」を覚えた国民が「存在の空虚」の感覚に囚われ、その結果として攻撃的な社会になるというのは、当然の流れだと言えるワケです。

 社会に対する「復讐」の感情がひとつにまとまれば、それが「革命」という形で現われるのでしょうが、「復讐」である限り一過性の衝動で終わってしまい、根本的解決にはならない場合が多々あるワケですよ。最近の中東における数々の革命のように。

 だからこそ・・・


革命のその先を見よ!


・・・と、言いたいワケです。

 で、社会に蔓延する「無力感」が諸悪の根源であるならば、それを克服する必要があるワケですが、ここでソクラテス師匠の教えに立ち戻るならば、


「はかない人間ごときが世界の根源・究極性を知ることなどなく、神々のみがそれを知る、人間はその身の丈に合わせて節度を持って生きるべき」

 
という、「人智の在り方」を再認識する必要があります。

 師匠は、「人間は神の前には無力だ」・・・と、言っているワケではありません。人間の「もっと知りたい」という欲求は神から与えられたものであり、その時々の身の丈に合わせて欲するものだと言っているワケです(ワタシはそう理解してします)。

 したがって、「無力感」に苛まれる人は自分の身の丈以上のものを欲しているから「無力感」に苛まれてしまうワケで、おそらく「神と肩を並べる」くらいでないと気が済まない「強欲な人間」なのかも知れません。

 「もっと知りたい」という欲求・・・というか、刺激を求める脳の生理的衝動でもあるワケですが、何事も段階を踏むのが肝心なワケでしょ?恋愛にしてもね?


恋はあせらず



 なんかテーマが散漫になってきましたが、強引に締めるならば「人間は不完全な存在」であり、「無力感」に苛まれるなんて「100万年早いわ!」・・・と、いうことになり、「無力感」から生じる「存在の空虚」、そして「世界に対する復讐」なんぞ、「子供が駄々をこねているのと、どう違うんじゃい!?」・・・と、ソクラテス師匠は喝破されているワケですよ。

 「謙虚に」・・・なんてありふれた言葉ですが、「自分にできることをやる」というのも、当たり前のようでなかなか難しいものです。それでも尚、倦むことなく「自分にできること」をやり続けていれば、少しずつですが・・・


必ず道は開かれる!


・・・というのが、師匠がその命を以ってワタシたちに示してくれた教えなワケです。


決戦は金曜日 by Dreams Come True




師匠ォォォwww!!! orz
 


人間ナメんなよ!


でわっ!
 

2012年10月24日水曜日

罪な大人たち


 ま、ワタシも大人の端くれであり、永らく原発に無感心であったので・・・というか、幼少期に「鉄腕アトム」なんて見て育った世代ですから、アトムの10万馬力は「原子の力」であり、「原子力」というものが素晴らしい「未来のエネルギー」だと純粋に信じ込んでたワケです。


鉄腕アトム (1963)



 鉄腕アトムの放送開始が1963年で、同年10月26日に茨城県東海村の日本原子力研究所の動力試験炉は日本で初めての原子力発電に成功します。

 つまり、「原発推進のプロパガンダ」だったワケですよ、「鉄腕アトム」わ。

 しかし当時は、原子力利用の危険性を深く考えなかったことと、「ヒロシマ」と「ナガサキ」に落とされた原子力爆弾や、福竜丸事件に対する「原子力アレルギー」を払拭するために、原子力利用のプラス面ばかり強調されたワケです。

 そしてそれは福島での事故発生まで継続され、「鉄腕アトム」も何度もリメークされて、子供たちの「洗脳」に使われたワケです。

 手塚治虫氏は優れたクリエイターであり、「鉄腕アトム」だけを取り上げて非難するのもアレですが、医学部の学生であった経歴からすれば「放射線障害」に関して多少の知識はあったのでは?・・・とも思えてなりません。

 手塚氏に関しては他にも奇妙な点があります。「鉄腕アトム」以外にもワタシの好きだったアニメで「W3(ワンダー3)」というTVアニメがあったのですが、その第1話をYoutubeで発見しました。


The Wonder 3 (1965)
 


 放送開始が1965年なのに、ナゼ?1970年(未来)の戦争シーンから始まるのか?1970年当時といえばベトナム戦争が真っ盛りの頃であり、その未来を暗示してたのか?

 1964年に「トンキン湾事件」が発生し、それを理由にアメリカはベトナムに介入していくワケですが、ベトナム戦争が、かくも「泥沼化」するとは誰も予想し得なかったハズ。

 この1970年の戦争シーンが「ベトナム戦争」を暗示しているのであれば、「ベトナム戦争」の長期化は既に織り込み済みであったと?

 で、久しぶりに「妄想脳」を働かせるならば、まず、「銀河系連盟」が存在する星にナゼ?「イルミナティの目」が描かれているのか?そして「地球人類を裁く」≒「間引きする」というのは、「N.W.O.(ニュー・ワールド・オーダー)」の考え方そのものです。


ビル・ゲイツ@TEDプレゼンテーション



 TEDが、どういった「バックボーン」に支えられているのか定かではありませんが、日本にもTEDに入れ込んでいる「知識人」が数多くいるようで、何か?「きな臭い匂い」を感じてしまうワケです。はい。

 それと、手塚氏の代表作でもある「火の鳥」ですが、「火の鳥」=「フェニックス」も「N.W.O.」のシンボルのひとつです。

 ロンドン・オリンピックは「シオンニズムの祭典」ではないか?・・・と、妄想を働かせたワタシですが、大会が無事に終わって何よりでした。ロンドン・オリンピックにまつわる様々な「アイコン」が、「シオニズム」を暗示しているのではないかと述べたワケですが・・・。



 閉会式の中継を見て確信に変わったのですwww。


2012ロンドン・オリンピック「閉会式」



 解説者は「花びら」などとトンチンカンなことを言ってますが、誰が見てもこれは、フェニックス(火の鳥)の「死と再生の儀式」を意味していることは明らかです。つまり、「シオニストの祭典」が完結したことを表現しているワケですよ。

 つまり、「シオニストの祭典」=「ロンドン・オリンピック」は成功した。・・・と、宣言しているに等しいワケです。

 で、その影響?がこれからの世界情勢に現われるのかどうか?・・・まずは「中東地域」の動きに注目し、シリア情勢の推移を注意深く見守る必要があるのと同時に、「アジア地域」の領土に絡むイガミ合いにも注意を払う必要があるワケです。

 そうした「国際問題」とは別に「国内問題」・・・即ち、「原子力」、「増税」、「TPP」、「在日米軍」などと向き合っていかなければならないワケで、「頭がオカシクなりそう」ですがここはグッと堪えて(踏ん張って)、二度と「洗脳」などに引っ掛かり、正常な判断を見失ってはならないワケです。

 それが、「無垢な子供たち」を騙し続けた「罪な大人たち」の、


せめてもの罪滅ぼし


・・・じゃwないでしょうかね?





 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 












人間ナメんなよ!


でわっ!
 

2012年10月23日火曜日

10月26日(金)は「原子力の日」改め、「反原子力の日」になりましたw。

    
 紫陽花革命(死語?)のツイートで、いまさらながら10月26日は「原子力の日」であることを知った、ヘタレ反原発なワタシですw。


原子力の日(Wikipedia)


 しかもこんどの26日は、ナンと?金曜日じゃないですかっ!コリゃ、いやが上にも盛り上がりますw!川崎の「かなまら様」にも、是非!ご参加願いたいものですなw。

 いままでワタシたちがドンだけ騙され、コケにされていたか、その怒りを再点検するにも絶好の日どりですw。


プルトくん



「プルトニウムは飲んでも大丈夫」

大橋弘忠・東京大学工学系研究科システム創成学専攻教授


じゃ、見本を見せてもらおうかw!


プルトニウムが大気中へ飛散している事を経産省がこっそり発表、大手マスコミも沈黙。東京の人は1日10個吸い込んでる。

<転載>

プルトニウム(Pu)が飛散している。Puの半減期は2万4000年で「吸い込むと1gで約50万人を肺ガンにできる」超猛毒物質。半永久的になくならない史上最悪の放射性物質だ。
こちらhttp://www.meti.go.jp/press/2011/08/20110826010/20110826010-2.pdf

経産省は8月26日、大気中への放射性物質の核種などをホームページ上で発表。こっそりと、できるだけ国民にバレないように公表しているようだ。大手マスコミもこれを報道しない。

経産省のHPによると、福島第一原子力発電所から放出された放射性物質は全部で31種類で、Pu239は32億ベクレル放出されているという。

9月末には、福島第一原発からおよそ45キロ離れた福島県飯舘村の土壌からも、国の調査で、事故によって放出されたとみられるプルトニウムが検出されている。

事故当初、「プルトニウムは重い物質なので遠くには飛ばない」と国や東電は説明していたのだが…。またまた国民はだまされたようだ。

さらに、御用学者といわれる中川恵一東京大学医学部放射線科准教授も「飛ばない」と安全デマを流していた。原発事故に関して、国、東電、御用学者には捜査のメスが入らないのはなんでだろう? 法治国家としてなしてないのでは?

アメリカの原子力専門家のアーニー・ガンダーセン氏は「4月の段階でシアトルの人たちは1日当たり5個ものプルトニウムを肺に吸い込んでいた。東京の人は1日当たり10個吸い込んでいる」と説明。恐ろしいことです。。。

ソース:
http://www.tokyo-sports.co.jp/writer.php?itemid=16007

</転載>


 日本だから学者がイイカゲンなことを言っても罪に問われないワケですが、これがイタリアだったら刑務所行きだわw。


イタリア 予知に失敗した地震学者らに禁固6年の判決
V.O.R. 23.10.2012, 10:12

<転載>


22日イタリアの裁判所は、2009年にラクイラで起きた大地震を前に、住民に必要な避難警告を出さなかったとして、地震学者グループに禁固6年の有罪判決を下した。AFP通信が伝えた。

被告である地震学者6人と政府関係者1人には又、900万ユーロ以上の罰金も科せられる。

検察側の主張によれば、被告達は、起こり得る地震のリスクをしかるべく評価できず、その結果ラクイラで309人が亡くなった。被告7人は、職務怠慢と不注意、軽率で不正確な地震予知の罪で起訴されていた。

これに対し弁護側は異議を唱え、正確な地震予知は不可能だとして、被告達を完全に自由にするよう求める考えだ。

なお被告達は、判決に対し上告を2回試みる事ができ、それまでは収監されない。

イタリア中部ラクイラでは、2009年4月にM6.7の地震が発生し、12万人が被災し309人が亡くなった。地震発生の一週間前、今回の被告7人がメンバーとなった特別委員会は、起こり得る大規模災害のリスクを評価するためラクイラ入りし、大地震の心配をするには及ばないとする一方で、地震で倒壊する危険性の高い建物の補強を勧告した。

2009年9月、世論の大きな非難を浴びた専門家達に対する裁判が始まった。5千人を超す学者らが被告達を支援するために立ち上がり、ナポリターノ大統領に公開書簡を送り、その中で彼らは、短い期間で、地震の正確な時期・場所・大きさを予知するのは不可能だと主張した。弁護士の一人は今回の件を「科学界全体に重大な傷痕を残す可能性のある、科学に対する裁判だ」と指摘している。また、地震予知の失敗が有罪となれば、専門家らは被告席に座らされるかもしれないとの恐れから、自分達が出した結論を広く伝える事をしなくなるのではないか、と心配する声も出ている。

</転載>


 とまあ、地震は予知できないと学者自らが「白旗」を上げているワケでしょ?ならば逆に問いたい。


「地震が来ることが分からないのに、なぜ?来ないと言えるのか?」


 その矛盾する自己弁護に犯罪性を感じるワケですよ。


宏観亭見聞録
イタリアの地震は予知されていた


<転載>

現地時間 4月 6日(月)午前 3時 32分(日本時間 午前 10時 32分)にイタリア中部の街 L'Aquila とその周辺を襲った M6.3の地震は、震源が浅かったためか大きな被害が出ています。この原稿を書いている時点で死者の数は 100 にせまっています。

下記の記事は、この地震が Gioacchino Giuliani という地震学者によって予知されていたと伝えています:

Scientist's Prediction of Italian Earthquake Was Dismissed by Officials (イタリアの地震は科学者によって予知されていたが、当局によって退けられていた)

Italy muzzled scientist who foresaw quake (イタリアの当局は地震を予知した科学者の口を封じた)

記事をまとめると ―― この地震学者はラドン・ガスの濃度上昇にもとづいて地震を予知、地震発生の 1か月前にラウド・スピーカーを載せた自動車で街の住民に避難を呼びかけた。しかし、この行為が市長の怒りを買い、不安を煽っているとして警察に通報された。この地震学者がインターネット上に掲載した地震予知情報は、当局によって強制的に削除された。イタリアの防災当局は科学者によるリスク評価の会議を 3月 31日に L'Aquila でひらき、 L'Aquila 周辺の地震活動に警戒すべき異常はないとの結論で街の住民を安心させたばかりだった ―― とのことです。

</転載>


 この事実が無ければ裁判沙汰にもならなかったのでしょうが、地震を警告した勇気ある良心的な学者もいたワケです。

 ま、これ以上の言及は差し控えますが、日本に限らずイタリアにも・・・いやさ、世界中に「御用学者」がいると心得たほうがイイでしょうし、外国の学者の言うことだからと鵜呑みにするのも、やめておいたほうが無難かも知れません。

 で、話は日本に戻りますが、プルトニウムの飛散量を経済産業省はキッチリ試算していたにもかかわらず、例によって「国民に周知」されませんでした。


経済産業省HP

放射性物質放出量データの一部誤りについて(PDF形式:275KB)

<抜粋>

【正】
解析で対象とした期間での大気中への放射性物質の放出量の試算値(Bq)


</抜粋>


プルトニウムの毒性(Wikipedia)


 何を考えているんだか、ドッチを向いているんだか、「原子力行政」はすべからくデタラメ過ぎます。


「わくわく原子力ランド」など小中向け原発本に誤り「地震や津波に耐える」

<転載>

 文部科学省と経済産業省が作製した原子力発電に関する小中学生向けの副読本に「大きな地震や津波にも耐えられる」「放射性物質がもれないようしっかり守られている」などの表現が見つかり、高木義明文科相は15日の記者会見で「事実と反した記載がある」として内容を見直す考えを明らかにした。


 東京電力福島第1原発事故を踏まえた判断。全国の小中学校などに約3万部を配布しているが回収を検討する。

 副読本は小学生用の「わくわく原子力ランド」と中学生用の「チャレンジ!原子力ワールド」。2008年に改訂された新学習指導要領で原子力が重視されたため作られた。内容は文科省関連の財団法人「日本原子力文化振興財団」のホームページでも公開していたが、13日に取りやめた。
スポニチ [ 2011年4月15日 11:36 ]

</転載>


「びくびく原子力ランド」


・・・には住みたくないわwww。



人間ナメんなよ!


でわっ!
 

2012年10月22日月曜日

そうめん流しの落とし穴 2


 原発の廃炉に様々な障害が邪魔をしているワケですが、曲者なのが「段階的脱原発論」です。今すぐは無理だから、10年後までには0(ゼロ)にしよう・・・とかいうアレ。

 で、その為の「ロードマップ」として、「再生可能エネルギー」への転換などが尤もらしく語られ、ジッサイ、ドイツなどもその「ロードマップ」に従って「2020年原発停止」を進めているワケですが、そもそも?日本とドイツでは置かれている状況が全く違うワケです。

 ワタシ、もう半世紀を生きてきたワケですが、物心ついてからこの方・・・


ドイツが大地震に見舞われた


・・・というニュースを、一度たりとも聞いた記憶がありません。そこで、記憶違いもあるかも知れないので、少しばかり調べてみました。


ドイツの地震


 学術的な資料ではなく個人間の情報交換ですが、それだけに実情を表しているとも言えます。

 で、結論としては、ドイツは地盤が安定しており、地震が発生したとしても大きな被害が出るまでには至らないワケで、原発を停止するにしても時間的猶予が見積もれるワケです。

 翻って日本はどうなんですかね?え?つい最近、「南海トラフがどうたらこうたら・・・」とメディアが騒いでましたよね?


M9死者最大32万人
南海トラフ想定 7割津波犠牲

東京新聞 2012年08月30日


 つ・ま・り・・・日本はドイツのように、悠長に構えていられる立場じゃないワケですよ。「再生可能エネルギー」への道筋なんて、のんびり考えている場合じゃないワケですよ。

 そこんトコ、「国民の生活が第一」は解ってるんですかね?


「国民の安全が第一」


だと・・・。


標準家庭の負担、月70~100円=再生エネ購入、電気料金に上乗せ-経産省
時事ドットコム

<転載>

 太陽光など再生可能エネルギーで発電した電気を電力会社が購入する価格を協議する経済産業省の「調達価格等算定委員会」(委員長・植田和弘京大大学院教授)は27日、太陽光の購入価格を1キロワット時当たり42円とする方針を正式決定。事務局の経産省は電気料金への上乗せ額を、月間使用量が300キロワット時の標準的な家庭で70~100円程度とする試算を公表した。

 7月から施行される再生エネルギー特別措置法により、電力会社は太陽光や風力、地熱などによる電気の全量買い取りを義務付けられる。

 買い取り制度は、購入費用を電気料金に加算し、利用者から回収する仕組みで、8月の料金請求時から上乗せされる。枝野経産相は27日の会見で、「負担をお願いすることで再生可能エネルギーの普及を急速に進め、原発依存度を急いで下げる」と意義を強調し、理解を求める考えを示した。(2012/04/27-18:44)

</転載>


 不勉強でお恥ずかしいのですが、この記事を読む限り電力会社による太陽光発電、もしくは再生エネルギー電力の買取費用って、一般家庭の月々の電気代の値上げで賄われるワケですよね?

 細かな数字はとりあえず脇に置いといて、何か?値上げした商品をバーゲンセールで販売するのとどう違うんですかね?

 しかも買取によって上乗せされる電気料金は「売電」する、しないに関係なく、全ての家庭の電気代に上乗せされるワケでしょ?

 だとしたら、「売電」しない家庭・・・すなわち太陽光発電パネルを設置しない家庭は、太陽光発電している家庭の分まで電気代を負担するのと同義なんじゃないの?


そりゃ、不公平だわw。


 それだったら、太陽光発電パネルを設置したほうがマシだと、みんなが太陽光発電パネルを取り付け、「売電」によって少しでも設備投資を回収をしようと考えるでしょうが、そんなに甘くはないワケです。

 「売電」=電気の逆流をする家庭が増えれば、必ず「同一バンク問題」が発生し、余剰電気があっても思うように売れないか、まったく売れない状況が発生し、高価な設備費用の回収?もままならず、高っかい電気料金だけを支払い続けるハメに陥るワケです。


これって詐欺じゃね?


 得をする・・・とまでは言いませんが、損をしないのは電力会社であり、太陽光発電パネル製造メーカーであり、大手の太陽光発電プラントです。彼らは発電量が膨大ですから、一般家庭向けの送電線とは別系統の送電線で、「直に売電」するでしょうからw。


大分に国内最大級メガソーラー=丸紅
時事ドットコム

<転載>

 丸紅は22日、大分市に国内最大級となるメガソーラー(大規模太陽光発電所)を建設すると発表した。出力は8万1500キロワットで、年間発電量は一般家庭約3万世帯の使用量に相当する見込み。11月に着工し、2014年3月に操業を開始する予定だ。

 丸紅子会社や昭和電工などが同市臨海部の工業地帯に持つ遊休地に建設する。発電した電気は九州電力に販売する。(2012/10/22-15:55)

</転載>


 大手の太陽光発電設備や再生可能エネルギーの「売電」のシワ寄せを一般家庭が負担するくらいなら、「再生エネルギー買取制度」なんて無くて結構。電気代が高くなるのを承知の上でも、従来の火力・水力発電で電気を賄ったほうが、まだ不公平感を払拭できます。

 現状の「再生可能エネルギー」政策は、どこか・・・


強いもの勝ち(弱肉強食)


・・・の政策のように、ワタシには見えるワケです。


◆ 太陽光買取り制度の破綻
Open ブログ 2012年05月20日


 「国民の生活が第一」のドイツ視察の模様をネット中継で見ましたが、その中でドイツの議員が、「再生可能エネルギーの導入によって雇用が生まれた」と力説?していたのが気に掛かったワケです。

 逆に、「雇用が生まれない」と脱原発、核廃絶は不可能なんですかね?何のためにワタシたちは反原発を訴え続けているんですかね?


命を守る。子供を守る。


というのは、「雇用創出」の二の次な問題なワケですか?違いますよね?

 働くにしろ、家族を守るにしろ、安全な社会環境が何よりも最優先課題であるとワタシたちが理解しているからこそ、倦むことなく原発の廃止を訴え続けているワケで、「雇用創出」なんぞは原発を廃止してから考えばイイんです。

 で、「国民の生活が第一」も、そのへんを見誤らないで欲しいと思っていたのですが、党員のお一人に「再生可能エネルギー」に対してスルドイ見識?を持っている方がいたので関心しました。


はたともこ
10/21日経。関西電力他5社は来春以降値上げ、中部・中国・北陸は値上げ回避。中部・中国はこの際「原発ゼロ」宣言すべきだ。政府全面支援で、旧式火力をLNG・MACCや最新型石炭火力にリプレースし、関西・九州・四国の消費者が原発ゼロ・値上げなし電力を自由に購入できるようにすべきだ。


その通りィィィィィwwww!


 はた氏には是非、ドイツから戻った視察団が「雇用創出」のために「再生可能エネルギー」が云々・・・。などと言い出したら、強く諌めて頂きたいものです。


再生可能エネルギー無しでも、原発全廃は可能だ!


・・・と。

 だいたいが、「雇用の創出」などと尤もらしいことを言いますが、その心は、「原発に代わる利権の創出」でもあるワケで、こんなことを繰り返していたら、「旧世界の頚木」からは永遠に開放されないワケですよ。


You see?



人間ナメんなよ!


でわっ!
 

徐福の末裔


 2012年ミス・インターナショナル世界大会で日本代表が優勝したそうで、まずはお慶びを申し上げます。



日本人初ミス・インターナショナル
佐賀出身の吉松さん



 で、ここからはワタシの個人的な見解ですが、おおよそ世界的な「賞」、「コンテスト」の類には、「政治的な力」が働くものと心得ています。「ノーベル賞」然り。「ミスコン」然り。

 勿論、恒常的に「政治的取引」の道具にされているとは言いませんが、思い出してみてください・・・「メキシコ湾石油流出事故」の時、メキシコの漁師が「BP」に対して怒り狂っていた最中、2010年ミス・ユニバース世界大会で優勝したのはメキシコ代表だったんですよねえ。


2010年8月29日日曜日
三流?記事


 で、今回、日本では・・・沖縄では何が起きました?米兵によるレイプ事件ですよね?


産経新聞コラムニストの沖縄女性へのセカンドレイプ
カレイドスコープ Fri.2012.10.19


 ま、それに加えて「オスプレイ配備」にも沖縄県民のみならず、日本中が反対しているワケですが、そうした「怒りの矛先」を静める?収める?ために今回のお膳立てがされたように思えてならないワケですよ。ヒネクレ中年としてわ。

 深夜・・・というか、早朝4時に外をフラついていれば「レイプされても当然だ。」とばかりに、元航空自衛隊幕僚長田母神俊雄氏は「暴言」を吐いていますが、今回のミス・インターナショナル沖縄大会?の件でも、


「日本女性は美しいので、レイプされて当然だ。」


とか言い出すんじゃないですかね?だいたい想像がつきますわ、この手の人の思考回路は。

 ミス・インターナショナルで優勝された吉松さんには大変申し訳ないのですが、へそ曲がりの中年の戯言と、お聞き流し下さい。

 で、吉松さんが中国語が堪能であることが「ヒロシさん」のつぶやきに書き込まれていましたが、吉松さんは佐賀のご出身ということで、「さもありなん」というのがワタシの感想です。

 その昔、広東省の田舎の工場に出張で出かけた時に、工場の技術部の人


「日本には徐福の子孫がいる。」


と、真顔で言われましたが、多くの中国の庶民が徐福は善男善女3千人を引き連れ蓬莱島(日本)に辿り着いたと信じており、佐賀は正に徐福上陸の地とされているワケです。


佐賀に息づく徐福


 佐賀以外にも徐福の足跡、伝説を残す地は多いのですが、ま、地理的な条件から見ても徐福上陸の地は佐賀が最有力候補ではないかと?

 であれば、徐福に従っていた3千人の善男善女(美男美女?)の子孫が、現在も佐賀に住んでいてもオカシクないワケで、ミス・インターナショナルで優勝された吉松さんがその血を引いていたとしても、別に不思議ではないワケです。はい。

 ま、これを単なる伝説、伝承と一笑に伏すのは簡単ですが、伝説、伝承には必ず「オリジナルストーリー」があるもので、そこまで辿らないと真実というか、「オリジナルストーリー」の作者が見えてこないワケです。

 「オリジナルストーリー」の作者は、恐らく大陸からの「渡来人」なのでしょうが、そうした伝承が残されていること自体が「渡来人」の定着、定住を意味しており、そうした「渡来人」たちが時代が下るにつれて日本の先住民族との混血を重ね、現在の日本人(本土人)を形成していったと考えられるワケです。

 また、佐賀に限らず九州地方には有名な焼き物の窯元が多く、そのルーツは大陸から・・・主に朝鮮半島からの渡来人に端を発しますが、焼き物技術と同時に中国文化を学んだ陶工たちが、そうした伝承を残した可能性もあるワケです。

 したがって、「オリジナルストーリー」が本当に徐福の来日に基づくものなのか、それとも朝鮮人陶工の伝承に基づくものなのか、ワタシには何とも言えないのですが、ただ、「徐福」の存在は中国ではほぼ確定されていて、あとはその足跡を学術的に明らかにする気があるかどうか?になります。

 ワタシ的には、日本や日本人の成り立ちの「根幹」にも関わる部分でもあるので、学術的調査をして欲しいワケですが、一方ではそうした伝説、伝承で「夢商売」している人たちもいるワケで、例えば「邪馬台国」の場所が特定されてしまうと、仕事を失ってしまう人もいるワケです。よね?

 つまり、物事をハッキリさせない方が都合のイイ人たちが、どこにでも「一定数」存在しているのが現在の日本社会なワケです。

 それによって「差別」が生まれようと、「税金の無駄遣い」が行われようと、自分の利益を守るために敢えて「物事をハッキリさせない」、「責任の所在を不明瞭にする」、「幻想を共有する」、というのが


日本病


の真の姿と言えます。

 
 そしてそれは「日本人」なら誰もが罹る病であり、ワタシとて同じ。だから「気が重い」ワケですよ。

 同じ病に罹っている他人に、イッタイ何ができるというのか?

 ワタシの場合10年間日本を離れ、ベトナムという異国の地で異民族と日常的に交わることで、どうにか「日本人」という民族を客観的に見られるようになったつもりですが、日本国内にいようと、分かる人には分かっています。

 ワタシはゼンゼンたいしたことない人間なので、ベトナムに来るまで気づけなかっただけの話です。はい。orz

 しかし今までの「旧世界」を否定し、人間が人間らしく生きていける「新世界」を望むのであれば、「日本病」は克服しなければならない「病」であり、その「病」を自覚し、克服するには


個人革命


が必要とされるであろう。・・・と、繰り返し続けてきたワケです。



人間ナメんなよ!


でわっ!

2012年10月21日日曜日

アイスランド、ギリシャ、そしてスペイン?


 先日、某番組でアイスランドが取り上げられていたのですが、その冒頭で国家破綻(デフォルト)からの奇跡の?「V字回復」が紹介され、少しばかり驚きましたw。


 チョット前に「アイスランド革命」について触れたワケですが、そんなに早く「革命の成果」が現われるものなのか?と、キツネにつままれたような感じでもあるワケですが、何しろね?総人口が32万人の国ですから・・・。

 東京都の30分の1の人口でしかないワケで、「革命」もあっという間に成し遂げられるだろうと納得した次第です。はい。

 で、経済規模は人口に比例するワケで、中国のGDPが日本のGDPを追い越したと大騒ぎする経済学者もいますが、そりゃw、13億の人口と1億の人口を比較しても意味がありません。「一人当たりのGDP」を見ないと、その国の本当の国力・・・ポテンシャルは分かりません。

 そこで、日本、中国、韓国の、「一人当たりの名目GDP」をグラフで見ると下のようになります。

日中韓の一人当たりの名目GDP(USドル)の推移(1980~2012年) - 世界経済のネタ帳

 何も言うことはありません。その差は一目瞭然です。

 次に、「国家デフォルト」から「奇跡のV字回復」したアイスランドを見てみると・・・。

一人当たりの名目GDP(USドル)の推移(1980~2012年) - 世界経済のネタ帳

 「国家デフォルト」の直後でさえ日本と大差なく、中国、韓国は言うに及ばずです。はい。

 何で?アイスランドがこうも速やかに経済回復できたのか?勿論、「政治制度・経済制度」の劇的な転換もあったのでしょうが、その他にも理由があるハズ?と思っていたら、興味深い記事を見つけました。


アイスランドの漁業 
儲かりすぎて税金4倍に
「本当に儲かり続ける漁業」とは?

2012年10月19日(Fri)  片野 歩 (株式会社マルハニチロ水産)

<記事抜粋>

(前略)

アイスランドは、人口32万人、国土は10万平方キロメートルで北海道と四国を合わせた程度の面積です。水産業がGDPに占める割合は、10.9%(2011年)となっています。水産業は裾野が広いので関連産業も入れれば73%もの人々が、直接・間接的に関わっているそうです。

(中略)

 しかし、当時訪問した漁業の島、ウェストマン諸島の雰囲気は少し違いました。金融商品に手を出さず、本業に専念していた漁業会社は健在だったのです。

(後略)

</記事抜粋>


 早い話が、安易な金儲けの話には乗らず、地道に本業に勤しんでいたことで漁業関係者は「金融危機」のあおりを受けずに済んだワケです。そして73%の人が従事する水産関連業が生き残れたことが、デフォルト後のアイスランドの「経済復興の礎」となったと考えられます。


地道に働けよ!


・・・という、アイスランドの漁師さんたちの「教訓」のようにも思えます。その他にも、日本の漁業と比較して学ぶべきところが多いようにも思えますが、ま、ワタシは漁師じゃないんで余計なお世話は控えます。

 アイスランドが国家破綻から速やかに立ち直れたのは、先ず、「金融商品」などという虚構の経済に見切りをつけ、「政治体制・経済体制」を180°転換したコト。そして、アイスランドの国の産業とも言える「漁業(実経済)」を失わなかったことが、その理由として挙げられるでしょう。

 で、アイスランドは現在EU未加盟で、2013年に国民投票によってEU加盟の是非を問う予定ですが、EU加盟によってアイスランドの漁業が漁獲制限を受けることや、商業捕鯨ができなくなる可能性もあり、ワタシとしては「国家デフォルト」からの回復の原動力であった、漁業の立場を尊重するのがスジのように思えるワケです。

 で、で、ハナシは現在「国家デフォルト」の瀬戸際にあるギリシャに飛ぶワケですが、何でもギリシャには「豊富な地下資源」があるそうで・・・。


ROCKWAY EXPRESS
ギリシャは豊かな国:石油、金、天然ガスの宝庫


 この記事を読んで以前書いた記事、「誰得なのか?」でギリシャのことを「由緒ある大店の若(バカ)旦那」と揶揄したのを思い出したワケですが、ますます資産家のボンボンの風情が漂ってきますなw。

 ギリシャの一人当たりのGDPを見てみると・・・。

一人当たりの名目GDP(USドル)の推移(1980~2012年) - 世界経済のネタ帳

 2012年時点で22,757USDということは、韓国とほぼ同レベルですが、韓国のグラフが上向きなのに対してギリシャのそれは、明らかに下向きです。

 しかし、経済発展している国が良い国とは限らないワケで、ワタシが考えるところ「良い国」であれば、自殺者も少ないんではないかと思うワケです。きっと「良い国」とは、生きる希望というか、生きる意欲を失わせない国でしょうから・・・。

 逆に、「自殺者が多い国」は根本的に社会の何か間違っている可能性が否めないワケで、「国」としては「恥ずかしいデータ」であるとも言えます。


図録▽自殺率の国際比較



 で、経済的には発展しているハズの韓国ですが、堂々の?自殺率世界第2位で、人口が少ないうえに自殺者まで多くてダイジョウブなの?・・・と、人事ながら心配になりますが、日本にしても「TOP10」に喰い込んでいますからねえ・・・orz

 その点、「国家デフォルト」しそうなギリシャなんて下から数えたほうが早いくらいで、国民性もあるのでしょうが、単純に考えるならば「生きるのに適した国」ということなんでしょう。・・・たぶん。

 つまり、経済発展の指標と国民の幸福感・・・というか、「生きる意欲」との間にはあまり相関関係は無いように思えるワケで、「金が無いと生き辛い国」と、「金が無くても生き易い国」のどちらを選びますか?と選択を迫られた時に、ワタシなら迷うことなく「後者」を選びます。はい。

 前振りが長くなりましたが、ワタシとしてはギリシャはユーロを脱退した方がイイんじゃないかと思えることと、「地下資源」の話題にしても、実際のところは確固たる証拠もなく、「噂話」の段階に過ぎないように思えるワケです。

 コレが事実であればギリシャ国債とか株価に何らかの動きが見られるハズですが、いまのところそうした情報は伝わっていませんし、ドイツなんぞはIMFのギリシャ救済案に反対しているくらいです。もし地下資源の話が本当であれば、ドイツだって喜んでギリシャ救済に乗り出すハズ?


ギリシャ財政健全化目標でIMFが柔軟姿勢、ドイツは反発
ロイター 2012年 10月 12日 19:21 JST


 ギリシャの地下資源の「噂」は未確認の情報でしかなく、ギリシャをユーロ圏内に留め置きたいが故の「ブラフ(はったり)」の可能性もあるワケです。つまり、そこまでEUは、ヨーロッパの金融界は、ギリシャのユーロ離脱を阻止したいとも受け取れ、崖っぷちなのかも知れませんなw。


伊・スペイン国債利回り、数カ月来の低水準
ロイター 2012年 10月 20日 03:52 JST


人間ナメんなよ!


でわっ!