2012年8月31日金曜日

エジプト革命の正体

          
エジプトとシリアはリンクしている!


と、ワタシは見ているワケですが、いよいよエジプトの新大統領ムルシー氏が「本性」を現しだしたカンジです。

<転載>

エジプト大統領、アサド政権を強く批判
シリア反政府勢力支援を呼び掛け

2012.08.31 Fri posted at 11:29 JST

(CNN) エジプトのムルシ大統領は30日、イランで開催されている非同盟諸国の首脳会議で演説し、シリアのアサド政権を強く非難し、反政府勢力への支援を呼び掛けた。

ムルシ大統領は、アサド政権を「正当性を失った抑圧的な政府」と非難し、反政府勢力の支援は「道徳上の義務であり、私たちの信じる新しい独立国シリアへの政治的、戦略的なステップだ」と語った。

同会議に出席していたシリア代表団は、ムルシ大統領の演説の間、一時退席した。シリアのムアレム外相は国営テレビで、大統領の発言はシリアの内政干渉にあたると批判した。

ムルシ大統領は、2週間前に開かれたイスラム協力機構(OIC)の首脳会議で、シリア情勢の打開にむけてエジプト、イラン、サウジアラビア、トルコが協力すべきだと語っていた。エジプトのメディアによると、大統領は「シリア現政権は去るべきだ」とも主張していた。

エジプトはアラブ諸国の中で最大の人口を擁し、影響力が大きい。ムルシ大統領の発言は、アラブ圏におけるアサド政権の孤立化を浮き彫りにした形といえそうだ。アサド政権は、サウジアラビアやカタールなどスンニ派が主流の国々から非難されていた。

</転載>


 何度も言ってるように、汎アラブ主義とイスラム原理主義とは相容れない関係なワケです。したがって「同胞団」にとってはエジプトも、シリアも、イラクも、「汎アラブ主義」を掲げる国は敵でしかないワケです。

 で、誰が「汎アラブ主義」に火を点けたかというと、「アラビアのロレンス」で知られるイギリスの諜報部員の活躍によるものです。

 打算はあったにしろ、「オスマントルコ」からの独立と「アラブの自治」という大義が、アラブ自身を動かしたのでしょうが、アラブが苦労して勝ち取った独立に泥を塗ることになるのが


イスラエル建国


なワケです。結果として、イスラエル建国のためにオスマントルコとの独立戦争を闘い、土地を確保してあげたようなものです。

 オスマントルコを弱体化するためにアラブの独立を煽り、その挙句、アラブが苦労して勝ち取った土地に勝手に、イスラエルを建国を承認したイギリスに対しては、憤懣やるかたないワケですよ。特にお隣りのエジプトとしては。

 で、「アラビアのロレンス」も、イギリス政府の「二枚舌外交」に愛想を尽かし第一線から身を引くわけですが、その後事故死を遂げます。ま、イギリス政府にとっては好都合だったかも知れません。知りすぎた男がいなくなって。

 「汎アラブ主義」は、芽生えた時からいずれイスラム原理主義とは対立する運命にあったワケです。それでもオスマントルコの支配下にあるより、イギリスの力を借りながら?ではありますが


アラブの独立と自由


を勝ち取ったワケで、それが「アラブの誇り」の所以でしょう。

 一方イギリスとしては、行き過ぎた「アラブの誇り」はアラブ地域におけるイギリスの利権を損い兼ねないので、その調整弁として「ムスリム同胞団」をエジプトのカイロにて立ち上げるワケです。

 何度でも言います。「ムスリム同胞団」は、アラブ地域での利権維持を目的とした西側諸国の紐つきです。そして当の「同胞団」にしても、イスラム原理主義と相容れない汎アラブ主義を打倒する目的からすれば、西側諸国と利害が一致しているワケです(ま、彼らがホントにイスラム原理主義者であれば・・・)。

 そしてもうひとつ忘れてはならないのが、


シオニスト


の存在です。

 まずハッキリさせておきたいのは、シオニスト=ユダヤ人(ユダヤ教徒)ではないという事です。キリスト教徒にもシオニストは存在します。と、いうよりも、「シオニズム」の歴史からすればキリスト教原理主義シオニズムのほうが歴史は長いワケです。

 というのも、ヨーロッパにおけるシオニズムとは


ユダヤ人はシオンの地に帰れ!


という排斥運動が発端にあり、その逆?にユダヤ人のソレは迫害を逃れ、


ユダヤ人よシオンの地に帰ろう!


という「スローガン」ですが結果は同じです。で、コワイのが、キリスト教原理主義側のシオニズムには明らかに終末論的世界の実現・・・つまり


第三次世界大戦


期待があり、メシア(救世主)の再臨にはハルマゲドン(最終戦争)が必要なのだ・・・という信念が潜んでいるからです。

 初期の、ユダヤ人自身による穏健派シオニズムでは移住先はパレスチナの地でなくでも良かったのです。


「民なき土地に、土地なき民を」


という「スローガン」の下、南米アルゼンチンなどが移住先の候補に挙がっていました。

 それがいつの間にやら強硬派シオニズムのグループにとって代わられ、何が何でもエルサレムに戻ろうという運動に変質します。

 これは、キリスト教原理主義シオニストからすれば大歓迎です。彼らからすれば「聖書の預言」が成就されるためには、ユダヤ人はエルサレムにいなければならないのです。

 イスラエルが自覚しているかどうかはアレですが、キリスト教原理主義シオニズムからすれば、メシアを地上に再臨させるための「生贄」とも言えるワケです。

 そしてそれに「戦争屋」が乗っかるとどうなるのか?シオニズムだろうがイスラム原理主義だろうが、


金になる


となれば、ひと口もふた口も噛んでくるでしょう。とにかく戦争になってくれれば「商売繁盛」なワケですから。

 そして、そうした「戦争屋」に資金を融資している「金融界」にしても「同じ穴のムジナ」なワケで、こうして見ると戦争を始めたがっている勢力が以外に多いことに呆れます。

 そうした頭のおかしい連中は日本にもいるワケで、そうした連中にこれ以上好き勝手させないためにも、世界中のワタシたち(We)は正しい知識を持ち、犯罪的行為に対しては声を上げ反対しなければならないと思うワケです。



人間ナメんなよ!


でわっ!