2013年3月27日水曜日

「TPP」の愚劣さ

   
 「TPP」のその内容については、ネット、マスコミでも取り上げられるようになり、多くの論客が否定的な意見を寄せており、いまさらワタシが「重箱の隅」をホジクリかえすようなことを述べる余地もないので、「別な視点」から、ワタシの「TPP」に対する見解を述べます。

 記事タイトルに書いたように、「TPP」に関する賛成派にしても反対派にしても、その論旨が、


あまりに愚劣だ!


・・・と、言いたいワケです。

 「安倍(歪)総理と愉快な自民党」の方々は「聖域」を死守すると言い、それに対して「TPP」反対派の論客のみなさんは、「聖域」なんてないということを論じ、もっぱら「聖域」が焦点のような観が見受けられ、ほとんどの国民も、「TPP]への参加、不参加は「聖域」にかかっているかのように思い込んでいます。

 その「聖域」が生活に一番不可欠な、「食=農業=米」に絞られることで、思考の視野および、選択の自由度が狭められている・・・自ら思い込んでいる「フシ」が感じ取られるワケです。つまり、「米さえ守られるなら、まあ、いいか・・・」という方向に、世論が誘導されているように見えるワケです。

 が、それでいいんですか?「米」だけ特別待遇なワケですか?何か変だとは思わないんですか?日本は「米」だけで成り立っているんですか?人間は「米」だけあれば、ほかに何も必要ないんですか?


【TPP】聖域を全力で確保していく 林農相
農業組合新聞 (2013.03.18)

 林芳正農相は3月15日夕、安倍首相がTPP参加交渉を表明したことを受けて考えを述べた。

 林農相は「14日の自民党外交経済連携本部のTPP対策に関する決議など与党の議論も踏まえ農林水産関係者や国民の声も聞いたうえで総理が判断された」と述べたうえで、「農林水産業の影響試算も公表されるが、すべての品目が即時に関税撤廃されるという極端な前提を置いたものであるので、今後は議論にあたり、極端な前提であるということを踏まえる必要があると思っている。

(以下略)


本当なのか安倍首相のTPP参加のメリット 聖域や国益など守れるハズなし
ゲンダイネット 2013年3月16日 掲載

米隷従の自民安倍政権に米国との交渉力など全くなしと専門筋

 安倍首相が15日、TPP交渉参加を正式に表明したが、ぶったまげたのはその言い草だ。

 自民党は先の選挙で「聖域3 件なき関税撤廃を前提にする限り、交渉参加に反対する」と明言。あたかも「TPPには慎重」の姿勢を装ってきた。6割を超える議員がTPP反対を売り物に選挙を戦い、勝ち抜いてきたのは周知の通りだ。

(以下略)


 日本には、当然のことながら「漁業従事者」もいます。「酪農従事者」もいます。「一般労働者」もいます。「医療従事者」もいます。さまざまな業種が、「縦糸と横糸」のように日本社会を織り成しているワケです。その中で「米」だけが特別な「糸」でしょうか?違いますよね?

 すべての職業の、そして従事者の存在価値は「平等」なワケですが、安倍(歪)総理は、「聖域」という言葉によって、「職業差別」を公言しているワケですよ。したがってワタシたちが批判、否定するポイントは、まずそこなワケです。


日本国憲法に違反しているぞ!


・・・と。そして、そうした「差別」を無抵抗で受け入れている日本国民自身が、


自分さえ良ければ関係ない。


・・・と、そうした「差別」による「国民分断」の計略に加担しているという、己の「愚劣さ」を省みなければならないということです。その「浅ましさ」を省みなければならないということです。

 原発の問題にしても然り。福島で事故が起きるまでは、ほとんどの人が「自分とは関係ない」・・・と、無関心であった、「都会」と「地方」の格差、差別に対して「加害者側」であったのが、事故の一件以来、その被害がわが身に及ぶとなるや、反原発を声高に主張し始めましたが、


事故が起きてからでは遅い!


のであり、現在の反原発運動を批判する気はありませんが、このような事態になった原因が自分にもあるということをシッカリ反省した上でないと、また新たな「差別」を繰り返すだけです。


自分さえ良ければ関係ない。


・・・そうした「自己本位」の考え方の延長上に「戦争」があり、「TPP」があることを自覚できなければ、「公共の福祉」を前提とした、日本国民に憲法で保障された人権などただの「お飾り」に過ぎず、国民自身が日本国憲法を蔑ろにしている以上、安倍(歪)政権が進める「憲法改正」に対しても、正々堂々と闘えないワケですよ。

 ワタシたち日本国民が立脚するのは.「日本国憲法」であり、その憲法に、「個人の人権」、「差別の否定」、「公共の福祉」が明文化されていることをシッカリ受け止め、これらを否定するならまだしも、今後も享受したいのであれば、「聖域が云々・・・」などという、明らかな「職業差別」の詭弁に踊らされてはならないということです。

 Youtubeなどで「国会」での「TPP」に関する議員の質疑応答を観ても、「聖域」を守るの守れないのと、ハッキリ言って、「自分は差別主義者だ」・・・という愚劣な議員ばかりで、日本国憲法を尊守するワタシとしては、


全員憲法違反でクビにしろ!


・・・と、声を大にして言いたいくらいです。

 もう一度言いますが、「聖域」などという「職業差別」を日本国内に持ち込もうとしている「TPP」は、


日本国憲法違反である!





人間ナメんなよ!


でわっ!