2011年6月22日水曜日

電気の歴史

 このたびの「東日本大地震」にて被災された方々にお見舞いを申し上げるとともに、災害にてお亡くなりになられた方々のご冥福を、心からお祈り申し上げます。


 江戸時代から明治時代へと日本が大きく転換した最大の原因に、欧米列強による日本の植民地化の阻止の側面があったのは、昨年放送されたNHKドラマ、「龍馬伝」などで皆さん既にご存知かと?

 で、近代化に出遅れた日本が、先を行く欧米列強に伍していくには、「富国強兵」政策によって強引にでも「国力」を上げなければならなかったワケです。「富国」・・・即ち、産業を振興する上で重要となるのが「エネルギー」であることも、スグに理解できます。産業を振興し、外貨を稼ぎ、その資金で「軍備を増強」する。つまり何だカンだ言っても「軍事」が最優先課題となったのは、当然の結果と言えます。

 当初は明治天皇の威光の下、寄り合い所帯であった明治政府(薩長土肥連合)も、産業の発展に伴い「国力」が付くと、それまで民間の自由にさせておいた各種事業を、政府の管理下に置き始めます。電気事業も当然そのひとつです。まあ、美味しいとこ取りですなあ。そして電気事業は、「国策=軍事」にとっては最重要案件であり、電気事業と軍需産業は切っても切れない関係になって行くワケですな。


 明治時代 電気の歴史年表
  

 大正から昭和へ 電気の歴史年表
 
 松永安左エ門


 軍事と電事の深い係わりは、第二次世界大戦後も途切れる事はなかったのでしょう。「朝鮮戦争」の勃発により「警察予備隊=自衛隊」が連合国の肝いりで編成され、日本は「共産主義の防波堤」と位置づけられ、日本国内の工場は朝鮮戦争軍需特需で多くの電力を必要とした。それは戦後日本の復興の一助ともなり、日本は連合国に対して、経済的な「借り」がある立場とも言えるワケです。ま、韓国もベトナム戦争軍需特需で、多くの財閥が生まれましたなあ。

 
 昭和後期-1 電気の歴史年表
 
 昭和後期-2 電気の歴史年表
 
 
 戦後、連合国側との取引によってその罪を免れた「戦犯」が何名かおられましたねえ・・・。その中には、時の総理大臣にまで上り詰めた御仁もいます。戦後の総括を免れ、過去の利権を手放さない。・・・そんな輩がゴロゴロしてるんじゃないんですかねえ?ワタシたちは知らないだけで。

 ワタシが脱原発を主張するのは、生存権、生活圏が原発によって蝕まれるからです。大事故が起きようと起こるまいと、原発からは放射性物質が日常的に放出されています。加えて、核廃棄物の処理も全く目処が立っていません。「いつかどうにかなるだろう。」・・・という、軽い気持ちで推進する類のものでは無いワケですよ。原発は。

 施設の保守点検にしても、必ず「被爆者(HIBAKUSHA)」を生み出さなければならない。誰かが犠牲になって苦しまなければならない。そんな「非人道的な発電所」が本当に必要なんですか?

 平成時代 電気の歴史年表
 
 原子力発電推進派の人たちが「軍事」を重きに考えている人たちであれば、彼らの擁護姿勢も納得できます。戦争ではどうせ人が死ぬのだから、原発周辺で人が苦しんでも気にも留めないでしょう。であれば、軍事としての電気事業を、少なくともワタシは拒否します。

 ワタシたち庶民はこの豊かな自然に囲まれた環境を愛し、それを守り続けてくれた先人を偲び、そして次の世代に引き渡す中間地点に存在するに過ぎないのです。

 
 戦前の電力会社について語ろう
 
 戦前における村営電気事業の成立過程と部落有林野(pdf)


 上記の資料には、村単位で自主的に発電していた戦前の様子が描かれていますが、小さな集落、自治体であればこそ可能な「発電」の実態も垣間見えます。


<抜粋>

 町村営電気事業は、明治末期から昭和初期にかけて全国に90 余りが開業し、しかも一部を除いて、昭和17(1942)年に電力国家管理政策によって、現在の九電力の原型である各地の配電会社へ統合されるまで存続していた。

</抜粋>

 ・・・と、法律によって統合されなければ、「限界集落」と呼ばれるような地域でも、場所によっては「自治発電」により電化された生活を享受していたワケです。

 この、「電力国家管理政策」元凶なワケですな。つまり、現在も同じ様な状況にワタシたち庶民は置かれていると。それは、「戦時体制」が未だに終わっていないという事であり、そこから浮かび上がるのは、戦後総括を免れた軍属が未だに蠢いているというウラ社会の姿であり、その延長として、核爆弾製造施設となり得る「原発」を手放したくない。・・・と?

 東京電力と自衛隊の「黒いウワサ」もネット上で目にしますが、ま、ワタシにとっては、あくまでも「ヨタ話」にしか思えないにしても、電力事業と軍事の長い関係だけは、疑い様の無い事実なのでしょうな。そこに「原発推進派」の本心が垣間見える気がしたりするワケですわ。・・・ワタシわ。でないと、冷静な目で見て経済的にも、環境的にも何のメリットの無い「原発」を、推進、温存したがる意図が理解できません。

 因みに、JAL123便墜落現場周辺で放射能が検出されたらしいのですが、ワタシはこういうこと↓


劣化ウラン

<抜粋>

原子力産業以外での用途 [編集]

高密度性を利用した用途

ウランは密度が高い金属であるため、従来使用されていた鉛やタングステンに代わり、ロケットや航空機の動翼カウンターウェイト、列車や車両等の重心微調整用の重り(マスバランス)として使用されている。

</抜粋>


ではないかと思っています。それ以外は・・・ワタシの理解の範疇外なので、コメントは控えます。


でわっ!