2010年4月19日月曜日

過去・現在・未来

 バンコクで今起きていることを理解するには、バラバラになったパズルのピースをつなぎ合わせなければならないと思うのですよ。で、

(1)麻薬の問題
(2)武器ブラックマーケット
(3)カレン族難民の問題
(4)南部のイスラム教徒の問題
(5)カンボジアとの遺跡を巡る国境紛争


あたりがさしあたっての問題でしょうか?

 (1)の麻薬の問題ですが、これはもう「黄金の三角地帯」の存在無しに語ることはできないでしょう。そして麻薬王クンサを支援したのは誰か?と言ったら、皆さんご承知のCIAですwww。ベトナム戦争当時、タイ国内にあるアメリカ軍基地から麻薬・アヘンが運び出されていた事実は多くの関係者が証言しています。そして、そんなCIAの行動を黙認することで代償を受け取り、私腹を肥やし財を成したタイ側の人間は誰なのか?

 (2)クンサ率いる少数民族部隊が欲しかったのは武器。で、CIAがいくらでも横流ししてくれるわけですよ。なにせベトナムで戦争中なワケだから武器は腐るほどあります。これが武器ブラックマーケットの母体になったのは想像に難くありません。当然の如く、タイ軍部を含む関係者は武器売買を黙認する代わりに袖の下を受け取る。そして私腹を肥やす。・・・と。

 (3)ミャンマー政府との間で独立闘争を続けているカレン族難民の存在はタイにとっても頭痛の種。タイ国内でさえ多くの山岳少数民族を抱えているのに、このうえカレン族の面倒を見て、カレン族の存在がタイ国内の山岳少数民族の独立心に火をつけたらどうしよう?・・・とか?

 (4)同様に、南部のイスラム教徒の存在もタイの国内の不安要素。つまりタイは北部(山岳少数民族地域)と南部(イスラム教地域)に不安要素を抱えており、東部はカンボジアと、西部はミャンマーと国境で揉めていて、まさに四面楚歌

 (5)のカンボジアと遺跡を巡る紛争は、そもそもタクシンが遺跡の主権をカンボジア側にあると認めたものなので、タクシンの過去の業績を否定するというパフォーマンスも含まれているのでわ?

 これらのピースをつなぎ合わせると現在のタイの状況、赤シャツ(反独裁派)VS黄シャツ(王族派)の根底に流れるものが見えてくる様に思うのですが?ただ、集会に参加している両派の市民がどこまでこれらの事実を認識しているかは疑問ですケド・・・

 それにしてもナンですか?最近はピンク派まで現れたようで、問題の本質から市民の目を遠ざけようとする勢力の存在をも窺えますわ。事はもうタクシン一派の手を離れ、ひとつ上のレベルに変わりつつあるように思うワケです。何せタイの今後の行方が、ミャンマーやカンボジアにも影響する可能性があるのですから。更に言えば、ゆっきーが言うところの「東アジア共同体」+「ASEAN」の体制にも影響が出る可能性があります。

 タイの内政に干渉することは出来ませんが、まwww同じご町内で夫婦喧嘩が絶えない家庭があったとして、知らん顔してほっとくのもどうか?と思ったりする次第です。はい。

 あwww、そう言えば今はまだ目立った動きを見せていないタイ仏教界の重鎮の方々がね、ボチボチ重い腰を上げるんじゃなかろうか?などと期待したりするワケです。タイの民衆はお坊さんの説教には素直に耳を傾けますからwww


でわっ!