2012年11月2日金曜日

つれづれ


 徒然なるままに、昨今の所感をしたためますに・・・まずは、「UBS銀行」が社員を大量解雇したというニュース。それに関連した記事を「BLOGOS」で目にしました。


UBSの1万人リストラとスイス政府の決断
藤沢数希 2012年10月31日 00:47


 この記事によると、全従業員の6分の1にあたるトレーディング部門の閉鎖を意味しているらしく、筆者は「スイス政府からの圧力」があったのではないか?と推測しています。

 スイスの「金融資産」は国内GDPを上回っているそうで、「金融企業」が大き過ぎるが故に潰せないというジレンマは、他国からの救済を受け容れなければならない状態(ギリシャ状態)にスイスを陥れかねず、スイスの独立性を損なうことを「好し」としない「政府の圧力」が働いたのではないか?という見解です。

 で、「金融の独立性」が維持できれば、EUと「共倒れ」する危険性も回避できるワケですが、そこまでヤル?ということは、EUの金融市場は依然不安定な状態にあり、スイスとしてはいつでも逃げ出せる準備でもあり、スイス(UBS)に資産を預けている「顧客」にとっても歓迎されるワケです。


EUはそんなに金回りが悪いの?


 と、いう話になるワケですが、そうなるとイタリアのベルルスコーニ前首相の逮捕も、同じ文脈の中にあるのかも?


【速報】ベルルスコーニ前首相に禁固4年判決 イタリア、脱税で
日本経済新聞 2012/10/27 0:40

<転載>

 ミラノ地裁は26日、脱税の容疑で起訴されていたイタリアのベルルスコーニ前首相(76)に禁錮4年の判決を言い渡した。AP通信などによると、前首相が所有するメディア企業が絡む映画放映権の売買で、金額を水増しするなどしていたとされる。前首相は控訴するとみられる。

 前首相は昨年11月に辞任。現在、未成年女性に対する買春行為でも起訴されている。2013年春の総選挙を視野に入れて首相への返り咲きを目指すとの発言を繰り返していたが、今月に入り出馬をしないと明言していた。(ジュネーブ支局)

</転載>


 表向きは脱税の罪というコトですが、ベルルスコーニ前首相がマフィアとアレでコレでそういうワケで、イタリアには表の経済とは別のアンダーグラウンドマネー(地下経済)が潤沢にあることを暴露(公言)しちゃったのは、誰あろう、日本経団連の会長さんですw。


2011年11月7日月曜日
ダイジョウブなの?この人?


 ワタシとしては、このアンダーグラウンドマネーを回収する過程の一環として、ベルルスコーニ前首相の逮捕も行われたように思えるワケですが、ソレもコレもヨーロッパ金融界が「火の車」で、


取れるところから取る!


という、なりふり構わない段階に差し掛かっているのか?・・・とも思えるワケです。

 そこにきて先日の、日立によるイギリスの原発建設会社の買収のニュース。


日立、英ホライズン買収で原発事業に一段と注力へ
WSJ日本版 2012年 10月 31日 10:08 JST

<転載>

 【東京】日立製作所は30日、英国の原子力発電事業会社ホライズンを11億2000万ドル(約892億円)で独電力大手RWEとイーオンから買収すると発表した。日立は利益率の低い家電事業への依存を減らし、潜在的な収益力があるインフラ事業に注力する取り組みを続けており、今回の買収もその一環だ。(後略)

</転載>


 記事を読むと「イギリスにあるドイツ企業」の買収であり、約892億円は、基本的にドイツ企業に渡るワケですよね?で、もしこのお金を、EUの金融建て直しに使えたらドイツは助かりますわなw。

 というのも、ワタシの個人的見解ですが、ヨーロッパにおいても「脱原発」の流れは最早止めようが無く、したがってイギリスでの新規原発の建設など、必ず頓挫するようにしか思えないワケです。はい。

 100歩譲っても、イギリス国民がそう易々と原発建設を容認するとは思えず、日立にとってホントにメリットのある買収だったのか疑問です。

 そこで、買収に見せかけた援助(EU支援)だと考えれば、先行きの見えない状況にも関わらず「ポン!」と、約892億円を支払うというスジも見えてきます。
 
 さらに言うならば、日本の本心としては、「原子力利権グループ(P5利権)」から抜けて原発抜きのエネルギー政策を建てたいワケですが、「P5」の親分方の面子もあるので「相応の手切れ金」を用意しなくてはならない・・・とか?

 ま、くだらないギャング映画?ドラマ?の観過ぎかもしれませんが、日本も原発に手を染めてしまったことは事実なワケで、その時点で「P5」の片棒を担いでしまったこともまた、事実なワケです。

 原子力発電という「過ち」を悔い、まっとうな国として日本がもう一度やり直そうと決意したならば、自分だけ「イイ子」ぶっていても解決しないように思うワケです。「過ち」を犯したならその分だけキチンと反省し、痛い目も見ないと、過去のしがらみは断ち切れないように思ったワケです。はい。

 ところで都知事選挙ですが、猪瀬副都知事の人気がダントツだそうで、ワタシとしても石原知事よりも、猪瀬副知事のほうが実務に長けているように思っていたので同感です。


猪瀬氏断トツ人気! 自民の都知事選極秘調査で判明 苦慮する民主、自民
ZAKZAK 2012.11.01



猪瀬直樹Blog




人間ナメんなよ!


でわっ!
 



追記:
イタリア5年・10年国債入札、利回りが昨年5月以来の低水準に
ロイター 2012年 10月 31日 04:13 JST

<転載>

[ミラノ 30日 ロイター] イタリア政府が30日実施した5年および10年物国債入札は、利回りが2011年5月以来の低水準となった。月内に大量償還を控えていることなどが国内政局の流動化に対する懸念を相殺した。

(中略)

ベルルスコーニ前首相が27日、中道右派政党はモンティ政権への支持を撤回する可能性があると発言したことを受け、30日のイタリア国債の独連邦債に対する利回り格差は、前週26日時点から拡大して推移した。

(中略)

イタリア財務省債務管理局を統括するマリア・カンナタ氏は、この日の入札について「非常に順調」だったとの認識を表明。入札によって2012年の資金調達必要額の91─92%の調達が完了したと述べた。(後略)

</転載>


 と、いうワケで、イタリア国債が人気を取り戻したのも、ベルルスコーニ前首相の有罪判決から類推される、「アンダーグラウンドマネーの回収」に期待が寄せられたもの。・・・と、ワタシの「色メガネ」では見えてしまうワケですw。

 先日の「地震学者の有罪判決」にしてもアレですが、現在イタリアで「大きな何か」が進行中なようにも思えるワケで、もしそうであれば、近いうちに「ヴァチカン」にも何か動きが見られるかも知れませんw。