2013年7月28日日曜日

虚偽が蔓延する世界で真実を語ることは革命に等しい。

  
 原発事故の悲劇を描いた映画、「朝日のあたる家」(監督:太田隆文)が、全国の映画館から上映拒否を受けているそうです。


映画「朝日のあたる家」予告編 NO1



 表向きは、「原発」を扱った映画はお客が入らないというのが理由らしいのですが、ついの先日参院選挙にて当選した山本太郎氏が出演しており、「作品」としての話題性には事欠かないように思えるんですケドね?


原発事故の悲劇を描く映画「朝日のあたる家」監督日記


日本各地の映画館から上映拒否が続く! [映画館公開に向けて]

全国の映画館と交渉を続けている。

原発事故を題材とした映画なので大手映画館チェーンは上映拒否だと分かっていたが、原発ドキュメンタリーを上映する独立系の映画館からも拒否が続いている。

「最近は原発映画に客が入らない」

というのが理由らしい。しかし、湖西市の完成披露上映会では

3千人が来場。浜松の特別上映でも満員御礼。

このフェイスブック、ツイッターには

「どこで上映していますか?」「**市では上映しますか?」

「**館で上映してほしい」

との連絡が日本中から毎日のように来る。

「地元で上映されるときに応援します!」

そういってくれる反原発団体も多い。

さらには、出演者の山本太郎さんが参議院選に当然。

時に人だ。

彼のファンからもコメントを多数頂いている。

「映画も応援します!!」

これだけ条件が揃っていることを伝えても、

「だったら、どこかの映画館で大入りになれば考えます」

との返事。どこもここも同じ答え。

何を考えているのか!

憤慨の日々が続いている......。


 日本人の、文化に対する底の浅さが伺えますなw。文化すら商売のネタでしかないワケですか・・・。作品を観た上でその内容を吟味し、上映に値するかどうかの自己判断をするのならまだしも、


観客が入らないから。


・・・という理由では、あまりに日本の映画人の知的レベルが低すぎて、情けなくなります。

 日本のアニメが世界的に認知されるようになったのは、採算度外視でアニメ製作に打ち込んだ、「オタク」と揶揄される人たちの情熱と、その情熱を支持する「マニア」と呼ばれる人たちの、謂わば


無償の行為の結果


・・・なワケですよ。彼らの情熱が紡ぎ出す「世界観」に、世界中の多くの人が「哲学」を感じ取り、それが現在の日本アニメ隆盛の基層を成していると言えます。

 現在、日本アニメは世界的に受け入れられているワケですが、当初は「マイノリティー」であった黎明期のアニメ関係者たちは、そうした成果を求めていたワケではなく、「創造」に没頭するうちに、周囲の状況が変化したに過ぎません。

 「世界観」・・・即ち、ヴィジョンを持つということは、ひとつの「哲学」を体系化することであり、そうした「精神世界」=「矜持」と金儲けの話とは、


本来、相容れない


・・・と、思うワケです。

 「矜持」と「金儲け」が両立する状態とは、「魂」を売り渡すということであり、いつぞや見たTV番組に拠ると、特に大阪の人は「魂」を売り渡す人を嫌うそうですが、大阪の人に限らず、全国的に「魂」を売り渡す人間なんて信用されません。


クールジャパン


・・・などと政府はホザいていますが、アニメに限って言えば、「金になりそうだぞ」・・・というソロバンづくの考えでしかなく、先人たちの「無償の努力」にタダ乗りしようとしているに過ぎません。

 ま、それでお役に立てるのならと、心優しい「マイノリティー」の人たちは目くじらを立てることも無いワケですが、度を越した商業主義に絡め採られ、作品の内容にまで干渉されるようになれば・・・表現の自由が奪われるようになれば・・・その時点で日本アニメの「世界観」は崩壊し、


文化としては死を迎える。


・・・と、いうことです。

 そして同じことは、アニメ以外の全ての日本文化についても言え、日本の映画文化を築き上げてきた先人たちに想いを馳せれば、今回の「朝日のあたる家」の上映拒否理由は、映画関係者の「矜持」が問われるものであり、日本映画という、ひとつの文化の危機であると言えます。

 日本の映画関係者に、映画人としての矜持・・・映画に対する愛は残っているのでしょうか?「朝日のあたる家」に対する圧力=上映拒否に屈してイイのでしょうか?

 「観客が入らない」・・・というソロバン勘定と、映画自体の芸術性を、同じ天秤に掛けられるのでしょうか?


芸術家とは、所詮その程度


・・・な、ワケですか?日本では?

 ワタシの好きな映画に「惑星ソラリス」という映画がありますが、もうね?100%一般受けしない映画の代表格とも言える映画です。が、それでもワタシはこの映画好きなワケですよ。


惑星ソラリス 

ソ連:1972年


 もし「惑星ソラリス」が、「観客が入らないから」・・・という理由で「お蔵入り」になってしまっていたら、ワタシがこの映画に出会うことも無かったワケですから、恐らく?採算度外視でもこの映画を配給してくれた当時の映画関係者に、


感謝しまwwwす!







人間ナメんなよ!


でわっ!