2010年12月2日木曜日

お金は流通の「媒体」である。

 至極当然です。ある品物がAさんからBさんに渡るとき、お金は受け渡しの際に「媒体として使われます。お金が存在しなかった時代、全ての取引は当然、物々交換であったワケですが、AさんとBさんの交換条件に不一致が発生した場合、つまり、AさんはBさんの品物が必要なのだけど、BさんはAさんの品物に魅力を感じなかった場合などは、取引が成立しないワケです。

 そうなると物流がそこで止まってしまい、例えば下図の様な関係を仮定した場合、AB、BC、CAの各間では取引の条件が満たされなくても、A,B,Cが揃えば、間接的な取引が成立し、品物が流通する事が解ります。



 しかしこのような取引方法は、非常に手間が掛かるでしょう。従って現物=品物に代わる基準として、金や銀などの貴金属が取引の「媒体」として用いられました。この「媒体」は便利で、好きな時(必要な時)に、好きな品物(必要な品物)と交換することが出来ます。そして品物の流通も円滑になります。これが「お金」が存在する根本理由です。よね?

 つまりお金とは、「一時的に価値を保留する媒体」であるのが本来の役割です。と、いうことは、「価値を保留」できる媒体であれば何でも良いワケです。

 この考え方の延長上にあるのが、所謂、「地域通貨」と呼ばれるものではないでしょうか?ある地域内の住民がお互いに合意し、地域内の「独自の取引媒体」を使用する。そして、その地域内部の物流に限って見れば、「独自の取引媒体」の使用は何ら問題ないワケです。よね?

 さて、現代社会はグローバル社会と呼ばれ、Aさん、Bさん、Cさんの関係が、A地域、B地域、C地域と拡大され、各地域間で通用する「取引媒体」は、今のところ「アメリカドル」がメインになっています。

 ただしこの「取引媒体」はA地域、B地域、C地域に「公平」なものであるか?と考えると、大いに疑問があります。なぜならこの「取引媒体」の管理権はA地域に委ねられているからです。つまり、A地域の一存で「取引媒体」の価値、信頼性が左右されかねないからです。


これって不公平ですよね?


 なぜB地域、C地域はこの不公平な状態を受容れているのでしょうか?簡単に言えば、A地域が「強い」からです。「力」を以って、B地域、C地域に、「取引媒体」の信頼性を保障しているからです。しかし、一旦その「信用が崩壊」してしまったらどうなるのでしょう?

 現在世界中にあるドル紙幣は明らかに現物(アメリカが保有する金)の総量を超えています。それでもアメリカが強い国であり続ける限り、いつかは換金も可能ですが、アメリカが破産してしまったら、「ドル取引」をしている国が溜め込んでいる「取引媒体(ドル紙幣)」が、ただの紙切れになってしまうワケです。よね?

 つまりアメリカとしては「ドル取引」を守りたいワケだし、それは「ドル取引」に順じている国も、


同じ穴のムジナです。


 しかし確かな事は、「ドル取引」がアメリカにのみ有利な、不公平な「取引媒体」であること、そして「ドル取引」に順じている国は、アメリカが破産しないため=強い国であり続けるためには、アメリカが多少強引な真似(戦争)をしても、その行為を容認するだろうという事です。取りっぱぐれたら(アメリカ国債が紙屑になったら)困りますから。でしょ?

 だったら紙屑になる前に売り払えばいいのですが、日本が購入したアメリカ国債はニューヨークの金庫の中に厳重に保管されており、何故か?日本の一存で売却する事は出来ません。簡単に言うと、アメリカに進呈した様なもので、もはや日本の資産とは呼べません。戻ってくる見込みが無いのですから。

 アメリカはアチコチで戦争の種を撒き、そのつど言論人とやらに批判されるワケですが、その言論人自身が、「アメリカ国債」を溜め込んでいる国の国民だとしたら、これはもう茶番ですわな。

 もし、アメリカに戦争行為を止めさせたいのであれば、先ずはドル決済の取引システムを止め、全ての国に公平な、新しい取引システムを構築する必要があります。それがどんな「取引媒体」になるのかは予測つきませんが、英国の「ロスチャイルド」がアジアへの増資を計画している事を考慮すれば、「ポンド」というダークホースも考えられます。なんせアジアには、「イギリス連邦」の国がけっこうありますからね。インドにしてもシンガポールにしても、「イギリス連邦」の一員ですからね。はい。


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ロスチャイルド、アジアで資産運用事業拡大を計画-英紙FT

11月29日(ブルームバーグ):欧州の老舗金融機関ロスチャイルドは資産運用と投資、プライベートバンキング部門の拡大を通じて、事業全体における投資銀行部門の「比重のバランスを見直す」計画だ。英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)がロスチャイルドの持ち株会社パリ・オルレアンのオリビエ・ペクー最高経営責任者(CEO)の話として伝えた。

同紙によれば、拡大の中心はアジアになると同CEOは話しているという。

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 しかしそうなると、今度は「ポンド」に縛られる?様になり、「ポンド防衛論理」に世界が振り回されるだけの話で、基本的な問題の解決にはならないのではないか?と。つまり、「お金=通貨」という「取引手段」に縛られている限り、完全な公平は構築できないのでないか?と。

 そこで一例として以前、「カロリー」を取引基準にするのも一案だと述べたのですが、「カロリー」であれば世界中の全ての人に対して普遍的に適応でき、そして「公平」でしょう。

 ま、これはワタシの単なる思い付きですが、恐らくワタシなんかより遥かに頭のイイ、お偉い方々も、次の時代の流通形態を模索し始めている感が見受けられます。そのテストケースとして、グーグルのグルーポン買収の動きがある様に思えるのです。


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日本経済新聞
グーグル、クーポン共同購入サイト買収へ 過去最高額 買収額50億~60億ドルか

2010/12/1 11:01

 【シリコンバレー=岡田信行】米欧メディアは30日、インターネット検索最大手の米グーグルがクーポン共同購入サイトの米グルーポン(イリノイ州)を買収する方向で大詰めの交渉を進めていると報じた。買収額は50億~60億ドル(約4200億~約5000億円)とみられ、グーグルの買収案件では過去最高額。地域密着の事業を展開するグルーポン買収で広告事業を強化する。

 米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)などによると、両社は週内にも合意する可能性がある。

 グルーポンはイリノイ州シカゴで2008年に創業したベンチャー。レストランや小売店、レジャー施設が発行する割引クーポンを共同購入するサイトを運営する。地域や購入期限を限ったうえで大きく割引するクーポンを多く扱い、日本や欧州にも進出している。

 30日の米株式市場でグーグル株は売られ、前日終値に比べて4%以上、下落して通常取引を終えた。グルーポンの買収額が巨額なうえ、欧州連合(EU)の欧州委員会がEU競争法(独占禁止法)に基づき、グーグルの検索表示で同業他社が不当に扱われていないかどうかを調査すると発表したためだ。

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グルーポン 急成長





 割引クーポンは「お金」ではありません。が、立派に「取引媒体」としての役目を果たす「地域通貨」の様なものです。グーグルがそれに目をつけたという事がどういう事なのか?


グルーポン・ジャパン


で、そんな新しい流通形態への模索が見られる最中、日本では逆行?するかの如き動きが・・・


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金券、紙切れの危機 文具券、ギフト券…続々打ち切り
2010年11月27日19時0分

 文具券や音楽ギフトカードなど長年、消費者に親しまれてきた業界単位のギフト券が次々と発行を停止し、一部の利用ができなくなった。折からの不況や少子化で利用者が減ったのが主な理由。今年4月の法改正も利用終了に拍車をかけたが、払戻期間などを含め、周知不足の感は否めない。金券が紙切れになってしまう恐れもあり、加盟店からは不満の声が上がる。

(後略)

 国民生活センターはギフト券の利用終了などに関する情報をホームページ(http://www.kokusen.go.jp/recall/recall.html)で紹介している。

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 グルーポンにしても何にしても、怖いのは市場や流通を独占・支配しよういう勢力があることで、ワタシとしてはそういった独占支配の危険性を分散させる上でも、日本独自の「取引媒体」である、「お歳暮券」とか「図書券」とか「お米券」とかは、このまま残すべきだと思う次第です。はい。

 ところで、この先もしもですよ?「通貨」の形体が変わって、「地域通貨」なるものがスタンダードになった場合、今までの「経済学」ってそのまま使えるんですかね?何やら「経済工学」なるもので、さんざん投資を煽った学者さんもいらっしゃる様ですが・・・

 ワタシ思うに、これからのメインストリームは「物流」になるのではないか?と。「物流」をいかに効率よく、スムーズにさせるかが、これからの世界の課題になるように思うのです。そして、もし既存の取引方法=ドル決済が流通の妨げになるようだったら、そのシステムは大胆に組み替えられるだろうと。

 そこで気になるのが、来年の2月に発行される「新ドル札」の交換レートなのですが、みなさんはどうお考えになります?


でわっ!