2013年11月27日水曜日

「特定秘密保護法案」の再検証 2

  
 「特定秘密保護法」の立法目的は、


国家の安全保障に寄与する


・・・に、あるワケですよね?じゃあ、国家の安全保障とは?何が一番大切なのか?

 古今東西、滅亡した国は多々ありますが、それらの国が滅亡した理由は何だったのか?・・・を紐解けば、自ずと答えは見えてきます。


指導者の誤った判断


・・・が、国を滅ぼしたのであり、その事実から導き出される答えは、


指導者こそが、国家安全保障の最重要案件


・・・だと言えます。You see?

 つまり、秘密を漏らすの漏らさないなんぞは、


枝葉末節


・・・に過ぎないワケです(ここポイント)。

 この事実からすれば、優れた指導者(国会における代表)を選出することが、最も有効な国家安全保障対策であることがお分かりいただけるかと?

 では、何を以って優れた指導者であると判断するのか?ワタシの基準は


日本国憲法を遵守するか否か?


・・・です。ちなみに、最近気になった記事があったので転載します。



【産経】首相に逆らう法の番人「憲法守って国滅ぶ」
2013.11.26 08:46 (1/3ページ)


 19日夕、東京・霞が関の中央合同庁舎4号館。最上階の会議室に、内閣法制局長官経験者らが集まった。

 現役幹部を交えて意見交換を行う恒例の「参与会」のためで、この日のテーマは「携帯電話のクーリングオフ」。クーリングオフとは契約書を受け取った日から一定期間は契約を無条件で解除できる制度のことだが、首相の安倍晋三が8月に駐仏大使から抜擢(ばってき)したばかりの長官、小松一郎は目立った発言をしなかった。

 「(法律の)技術的な話がほとんどで、小松氏は議論についていけていないようだった」

 出席者の一人は、そのときの小松の様子を“上から目線”で振り返った。

 内閣法制局は、法務、財務、総務、経済産業の4省から寄せ集めた官僚を中心に組織された内閣の一部局でしかない。それが、わが国の安全保障のあり方や行方を左右している。「法の番人」と呼ばれ、時に首相の政策判断にも逆らってきた。

 安倍は、伏魔殿とさえいわれている法制局の長官に、外務省出身で法制局勤務の経験がない小松を起用した。第1次政権からの悲願である集団的自衛権の行使容認に向けた解釈変更を見据え、ナンバー2の内閣法制次長が昇格する長官人事の慣例と法制局の既得権益を打ち破り、国際法に精通する小松を据える必要があると判断したのだ。

 一方、歴代長官は自分たちが積み上げてきた憲法解釈に強い自負心がある。法制局関係者は「参与会から小松氏に『法解釈を変えるな』と相当な圧力があるようだ」と明かす。


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 法制局の圧力は集団的自衛権だけではない。時計の針を平成24年7月に戻す。

 同年の通常国会の一つの焦点は、自衛隊の「駆けつけ警護」の扱いだった。自衛隊の宿営地外にいる国際機関職員や非政府組織(NGO)の民間人らが襲撃された場合に自衛隊が駆けつけて行う任務である。

 7月12日の衆院予算委員会で、当時の首相、野田佳彦はこう明言した。

 「駆けつけ警護(を可能にすること)も含めて政府内で最終調整している」

 「駆けつけ警護」は国際的には常識的な任務であり、首相自らが発言した意味も重い。ところがわずか13日後、政府・民主三役会議は法案提出見送りを確認した。法制局の徹底的な抵抗で断念したのだ。

 「あなたたちが守ろうとする国益って、一体何なんですか!」

 内閣法制局幹部と向かい合った首相補佐官の長島昭久は、こんな疑問をぶつけた。幹部は平然とこう言ってのけたという。

 「憲法ですよ」

 首相の意向も国際的な要請も一顧だにしない相手に、長島の脳裏には「憲法を守って国滅ぶ。長官の首を切るしかないのか」との思いがよぎった。

 内閣法制局の実態は、定員77人と極めて小さな組織だ。長官をトップに次長、第1~4部と長官総務室がある。だが、政府が国会に提出する全法案、国会承認を必要とする条約は法制局の審査を経なければならず、隠然たる力を持つ。

 4部のうち筆頭格が第1部で、憲法や法律の解釈など「意見事務」を担う。2~4部は「審査事務」といわれ、各省庁を分担して法令審査に当たる。各部長は各省庁の局長級に相当し、部長の下には課長級の「参事官」が置かれている。

 内閣法制局の勤務経験者は過酷な業務に「もう二度と行きたくない」と口をそろえる。審査を受ける各省庁の法令審査担当サイドも、思いは同じだ。

 みんなの党の前幹事長、江田憲司も通産(現経産)官僚時代に法令審査担当を経験した。法令審査の作業は午前10時から日をまたいで翌日午前2、3時まで及ぶことはざら。そのまま役所に帰って法制局に指摘された“宿題”に取りかかり、午前10時に再び法制局に持っていく。


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 江田は朝、窓がない役所の書庫で目覚めると「一瞬、おれは死んだんだと思った」と振り返る。

 法令審査では、担当参事官と各省庁の法案担当者が集まり、「読会(どっかい)」という作業が行われる。担当者が読み上げる法案に、参事官が指摘を加えていく。

 法令用語一つをとっても名詞を列挙する際の「及び」「又は」「等」などの使い方に始まり、句読点の打ち方といった独特の決まりがある。他の法律や過去の解釈との整合性などの見地からもチェックされる。

 内閣法制局の存在で法体系が一体的に保たれているといえる半面、法制局の硬直的な憲法解釈は日本の安全保障政策を極度に縛り、現実との乖離(かいり)を広げていった。(敬称略)



 産経の論調は法制局に対して否定的ですが、ワタシはこの記事を読み、何かと評判の悪い「官僚」と呼ばれる人たちを見直しました。

 「日本国憲法」が世界情勢から乖離していると、政治家(恥ずかしながらワタシたち代表)は非難しているようですが、


朱に交われば赤くなる


・・・という考え方の方が、自国の独立性、自立性を脅かす考え方です。


国益=憲法


・・・とは、よくぞ言ってくれました!

 前にも述べましたが、「日本の国体」とは日本国憲法の実践課程であり(ワタシの持論)、


国体を放棄して、何の国益かっ!?


・・・という理屈からすれば、


憲法が日本の国益である!


・・・と、言い放った「法制局」の官僚に、激同する次第です。はい。

 この記事から読み取れることは、「官僚」というか、「官吏」は憲法遵守者らしいということで、その上・・・即ち、指導者(選挙によって選ばれた公務員)に問題があることが浮かび上がってきます。

 で、話を「特定秘密保護法案」に戻しますが、この法案では、「行政機関の長」=「指導者」の適性検査が免除されています。


???????


 繰り返しますが、国家安全保障の最重要案件は指導者であり、主権者である国民には指導者(代表)の適性を検査する必要性があり、ソレを怠ることは


国家安全保障上の重大な問題


・・・になるワケですが、どういうワケか?今法案ではそれが無視されているワケです。

 したがって今法案は、国家の安全を保障するどころか、


国家を危険に晒す


・・・という要素を多分に含んだ法案であると看做さざるをえず、「公のため」に奉仕している一般職員を、「厳罰」というムチで萎縮させるだけの愚法であるとも言えます。

 最後に、「官僚」、「官吏」、「公的機関職員」は何かと非難を受けますが、かの「法制局」の職員のように、


日本国憲法を遵守する!


・・・という、強い信念をお持ちであれば、ワタシは支持します。








人間ナメんなよ!


でわっ!