2006年5月2日火曜日

牛、牛、ウシィイイ~!!

3連休は、ちょっとプノンペンへ行って参りました。実は出かける当日の朝までカゼ気味の体調がパッとせず、「どうしようかにゃ~・・・」と、腰が重かったのですが、30日の朝、

「今どこに居るの?」

と知り合い(越女)からTELがあり、

「え?家に居るの?CAFEに行かない?家に迎えに行くから~♪」

と畳み掛けるようなお誘いの言葉。(ヤ、ヤバイ。こりゃ振り回されそうな予感・・・)

「あぁ~ゴメン、ゴメン。これからカンボジア行くんだ。」

と速攻で切り返し、大急ぎでシャワーを浴びて着替えをバッグに詰め込んで自宅を後にしたのでありました。

し・か・し・・・全く何にも事前準備はナッシング。BAVETでVISA取るのに写真が必要だろうと、期限切れの国際免許書から写真を引っ剥がして即席で間に合わせたぐらいですから・・・

とりあえず自宅の在るHEMから表通りに出たところで顔なじみのXE OMのおじさんをつかまえ、

「モクバイまで行ってくれる?」

「おぉ、いいとも。で、何通りだ?」

「いや・・・、だから・・・、モクバイだって。」

「モクバイ?何区だ?」

(・・・ダメだこりゃ。方針を変えよう。)

「そうそう、チャンバーンだった。」

「チャンバーン?」

「ほらほら、バイン・チャン・チャンバーンのチャンバーンだって。」

「えっ?チャンバーンか?遠いぞ~。」

「いいって、いいって。チャンバーンの方までお願い。」

(この時点でおじさんはモクバイまで行く派目になるとはツユ知らず・・・)

「じゃ、ヘルメットがいるな。ちょっと待ってろ。」

と、おじさんが家からヘルメットを持って来て、11時頃いざ、出発~♪

(もちろん少しは心が痛みましたデス。はい。)

幸い当日は曇り気味で、オートバイに乗ってても涼しくて救われたのですが、これがカンカン照りの日だったら暑さで二人ともマイってたことでしょう。・・・で、チャンバーンに到着して、

「チャンバーンに着いたぞ。チャンバーンのどこだ?」

「あの~、もうチョット先なんだ~。道を教えるからもうチョット先までお願い。」

「OK。OK。」

・・・と、結局モクバイまでおじさんを道連れにしたのでありました(所要時間1時間30分ナリ)。

モクバイに到着して、おじさんの労をカフェダでねぎらいつつ雑談。そうそう、シン・カフェのCAFEが無くなってましたねぇ。あのCAFEにも何度も立ち寄りましたねぇ。

「オレも10年前くらいにモクバイに1度だけ来たことがあるケド、当時は道も悪くて何にも無かったな~。(遠い眼差しのおじさん)」

「いや~、おじさん。最近は国境の中間地帯に大きな免税店は出来るは、カンボジア側にカジノは出来るは、国境の周りは大賑わいなんだよ~。」

実際、以前は外国人旅行者(バックパッカー)の姿ばかりが目立ったものしたが、いまでは買い物やカジノ目当てのベトナム人が大型バスで押しかけますし、カンボジア側のカジノで働いている、うら若きベトナム人の女の子がベトナムとカンボジアの間を引っ切り無しに往復しています。

 んで、おじさんと暫し雑談し、HCMC1区からの運賃(30万丼也)を渡し別れると、

「プノンペンに行くのか?TAXI乗ってくか?」

と、客引きがすかさず寄って来ました。

「おじさん、ベトナム側に居るのにカンボジア側のTAXIの客引きするワケ?」

「おぉ、だって俺カンボジア人だモン。」

「パスポートとか持ってんの?」

「んなもん要らないんだ。顔パスだからね。」

「マジですか~?」

確かに、私がベトナム側のイミグレ通過する前からカンボジア側のイミグレ抜けるまでおじさんが私にくっ付いて来ましたが、誰にも何にも言われませんでしたわ。(イイナ~。顔パスでカンボジア入れたらイイナ~。)

また、中途半端な時間(旅行者が集中する時間外)に行ったおかげで、ナント!!イミグレを通るのは私一人だけ。たった2・3分で通過終了。

カンボジア側も似たような感じで、VISA取って入国審査が終了するまで15分かかったかナ?

んでまぁ、カンボジア側に入って手配師が手配してくれたTAXIでプノンペンに向かったわけですが、乗り合いTAXIなんで、すでに中国人の先客2名有り。その他、ドライバー氏が運び屋として請け負った荷物の山。

私は前シートに悠々と座っていたのですが、先客2名は後ろシートに荷物と一緒に詰め込まれさぞや窮屈だった事でしょう。ま、その分こっちは高めの料金(20ドル)払ったんだし・・・

ところがドライバー氏、車内が人と荷物でギュウギュウ詰めに拘らずBAVETを出て直ぐ、カンボジア人のヒッチハイカーを拾うではありませんかっ!

(いったい何処に乗せるつもりなんだ?もしかして屋根の上か?)

と、期待していると運転席に二人で座るじゃあ、あ~りませんかっ!

(おまい、そんな窮屈な体勢で車が運転できるのかっ?)

と、思いつつパチリ。

BAVETからフェリー乗り場までの間(特にSVAY RIENGまでの間)って牛が路上を徘徊する危険地帯なんですよねぇ。んでもって、カンボジアでは牛様が最優先で、車が必ず牛様を避けなければなりません。

いつぞやも牛様を避けるためにハンドル操作を誤ってコケたバイクのドライバーが血まみれに・・・。そしてその脇には無傷の牛様の神々しいお姿が・・・。


(その体勢で運転して、ちゃんと牛様を避けることができるのか?)

しかもドライバー氏、後部座席の中国人とオシャベリ(カンボジア語)するのにいちいち後ろを振り向いて話すし・・・

(おまい、チャンと前見て運転しろ~!!ホラホラ、牛だ!牛、牛、ウシィイイ~!!)

と、心の中で叫び続けたのでありました。


・・・つづく