2013年9月28日土曜日

バイカル湖畔の森のかげからw♪

  
 日本人(主に東日本人)の故郷の一つであるバイカル湖。その環境を悪化させていた製紙工場が閉鎖されるということで、他人事ながら?


メデタイですなw。


 ま、世界遺産にも登録(1995年)された地ですから、当然とも言えるワケですが・・・。


【ロシアNOW】バイカル湖を守れ
2012年9月21日 タチアーナ・スモリヤコワ, ロシースカヤ・ガゼッタ紙

 政府はシベリアにある、透明度が世界最大級のバイカル湖を守るプログラムを採択し、2012年から20年までのバイカル湖の保護に関する文書を承認した。バイカル湖は、ユネスコ登録の世界遺産であるにもかかわらず、湖と周辺の環境は懸念を呼び起こしている。しかも、湖に流れ込む廃棄物の98%は隣接するパルプ製紙コンビナートから排出されている。だが、当局は雇用と大量のパルプ製品をもたらすコンビナートの閉鎖に踏み切ることができない。プログラムはパルプ製紙コンビナートの問題解決を目指している。その具体的内容についてセルゲイ・ドンスコイ天然資源エコロジー相はロシースカヤ・ガゼッタ紙とのインタビューで次のように述べた。

プログラムの課題は?
 第一に、すでに環境に及ぼされた損害を除去すること。この領域には経済活動によって多くの廃棄物が蓄積しています。二つ目の課題は、現在の悪影響を緩和すること。

 さらには、バイカル自然区域の環境モニタリングシステムの改善。現行のシステムでは全域を100%カバーできないからです。

 そのほか、自然のリスクの軽減も目指しています。域内の火災面の安全性を大幅に高める化学消防ステーションが24か所設けられ、170㌔㍍にわたって護岸工事が行われ、洪水や土石流を防ぐ設備が施される予定です。

廃棄物の処理は?
 産業廃棄物処理場が六つ建設される予定です。バイカル・パルプ製紙コンビナートとジダー・コンビナートの廃棄物を含めて。その結果、20年までに、産業廃棄物に汚染された領域の80%が元の状態に戻ります。また、そのほかのゴミを処理する様々な施設も49か所建設される予定です。

地域の発展の内容は?
 私たちはレクリエーションの積極的な活用つまり観光に力を入れたいと思っています。102の旅行者向け宿泊センターの建設および1000㌔以上にわたるエコロードの敷設が計画されています。

プログラムの費用は?
 8年に及ぶこのプログラムの費用は総額580億ルーブル(約1400億円)で、その43%は廃棄物による汚染レベルを低くする措置に、20%は汚染物質の放出を抑えるために使われます。つまり費用の半分以上は、バイカル湖を汚染から守るためです。



【ロシアNOW】バイカル・パルプ製紙工場をついに閉鎖
2013年3月3日 エレナ・シェピロワ, ロシアNOW

 ロシア政府はバイカル・パルプ製紙コンビナート閉鎖の決定を行い、長期に渡った環境論議に終止符を打った。

バイカル・パルプ製紙コンビナート =PhotoXPress撮影

 バイカル・パルプ製紙コンビナートの閉鎖には数年、そして5億ドル(約4600億円)がかかることがすでに明らかとなっている。この額には、9700万ドル(約90億円)の負債は含まれていない。同コンビナートは環太平洋諸国への輸出を行っていたが、その分の生産を移管するのか否かについては、まだ明確な回答がない。

 アルカジー・ドヴォルコヴィチ副首相は昨日、全ロシア・林業従事者フォーラムの席で、政府がようやくこの決定を行ったことを伝えた。

「バイカル・パルプ製紙コンビナートを、工場を移設しながら、徐々に閉鎖していく決定を行った。これは難しい作業で、今後数年かかる」。

 アリヤ・サミグリナ副首相報道官によると、活動の即時停止、順次停止、施設を現代化した活動継続、改編など、さまざまな案が協議され、最終的に順次停止に決まったという。生産は他の工場に移管される可能性があるが、詳細はまだ明らかになっていない。

年間10万立法メートルの廃水を垂れ流す
 同コンビナートは、イルクーツク市から150キロメートルに位置するバイカル湖の南岸に、1966年に建てられた。パルプ生産量は年間約20万トン、従業員数は約1600人。主な製品は針葉樹硫酸塩パルプ。取引先は、国内外(中国を含む環太平洋)の化学産業企業や製紙工場。

 同コンビナートがパルプ製品市場で最大手になったことはないが(国内生産量の10%以下)、地理的条件がシベリア、極東、アジアの顧客との取引を可能にする、戦略的優位性となっていた。

 だが、同コンビナートは、バイカル湖汚染問題で、長年に渡って非難されてきた。国際環境保護団体「グリーンピース」のデータによると、年間10万立法メートルの廃水を流していたという。2008年9月、ロシア連邦自然利用分野監督庁の要請で、閉鎖型水循環システムに移行したが、これによって人絹漂白硫酸塩パルプといった収益性の高い製品の生産が不可能になり、負債が重なっていった。

 昨年末に資金難と原料不足でパルプ化が停止した。今年初めの負債総額は9700万ドル(約90億円)にのぼった。

コンビナートと従業員の今後は
 バイカル・パルプ製紙コンビナートの最大の融資銀行である、対外経済活動発展銀行(ヴニェシュエコノムバンク)は、この場所にホテル、リゾート、または環境に優しい製品の生産工場をつくる可能性を示唆した。従業員の職業再訓練の問題も協議されており、すでに雇用センターが設置された。対外経済活動発展銀行エンジニアリングのドミトリー・シェイベ氏は、同コンビナートの閉鎖に4~5億ドル(約3700~4600億円)かかると伝えていた。同氏によると、操業停止には2年以上、廃棄物処理には4~6年かかるという。


*コメルサント紙、エクスペルト・シベリア誌、RBCデイリー紙の記事を参照。



【ロシアNOW】バイカル湖の製紙工場閉鎖は12月25日
2013年9月23日 インターファックス

 先週パルプの生産を停止した「バイカル・パルプ製紙コンビナート」は、12月25日をもってその歴史に幕を降ろす。インテルファクス紙がこれを伝えた。

=ニコライ・ルーティン/ロシア通信

 12月25日に約520人の従業員を解雇し、コンビナート自体もパルプ生産工場としての機能を正式に停止することを、破産管財人のアレクサンドル・イワノフ氏が伝えた。

 さらに約260人の従業員が会社との当事者間合意にもとづき、近日中に解雇される。コンビナートの熱電併給発電所で働く約700人は、引き続き勤務し、バイカリスク市への併給を続ける。

 イルクーツク州労働・就業省は先週、コンビナートの従業員の街がある同州スルジャンカ地区に、110人分以上の就職先があると発表した。同州政府は今後数ヶ月間で、さらに600人分の就職場所を用意するという。観光・保養経済特区「バイカルの門」の開発、新たなバイカル湖水工場の計画、工業団地「バイカル」の創設などで、雇用の場を生みだすと考えられる。

 コンビナートの株式の49%はロシア連邦国家資産管理局を通じて国が保有し、51%は実業家ニコライ・マカロフ氏の組織が保有している。昨年12月からコンビナートの破産・清算手続きが始まり、約13億5200万ルーブル(約40億5600万円)の先取特権債権者は、対外経済活動発展銀行(ヴニェシュエコノムバンク)になった。

 環境問題で有名だったコンビナートが操業を開始したのは1966年。同時に研究者や生態学者がバイカル湖の環境保護運動を始めた。

 パルプ生産の段階的な停止が正式に決定されたのは今年2月。当時は閉鎖手続きに数年がかかると言われていた。セルゲイ・エロシチェンコ・イルクーツク州知事は今年初め、閉鎖に約1年、廃棄物処理に4年弱の時間が必要だと話していた。


 以前にも少し触れましたが、「日本人の先祖帰りツアー」みたいなもがあったらオモシロイと思うワケですよ。勿論、日本人のルーツは多岐に渡り、中国の華北系も、南方系も、ペルシャ・中近東系もいるワケですが、ひとまず「故地」が確定できる場所のひとつが、「バイカル湖畔」なワケです。




バイカル湖人の渡来の規模




 で、日本側からの関心が高くても、ロシア側の関心が低いと、こうした「観光プラン」は噛み合わないのですが、興味深いのは、プーチン大統領もロシア人のアイデンティティ(歴史)に、深い理解と関心を示しているらしいということです。


【ロシアNOW】プーチンの心配事は民族的アイデンティ ティとシリア
2013年9月25日 マリーナ・オブラスコワ

「第10回バルダイ会議」が9月19日、閉幕した。国内外のロシア専門家が結集するこの国際会議の今年のテーマは、「現代世界にとってのロシアの多様性」。ウラジーミル・プーチン大統領は会議の最終日に、シリア情勢、ロシアの統一地方選、今後の大統領選への出馬の可能性などについて語った。

プーチン大統領は会議の最終日に、シリア情勢、ロシアの統一地方選、
今後の大統領選への出馬の可能性などについて語った=ロシア通信撮影

プーチン大統領と専門家らの対話を完全公開
 ロシア、アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、中国などの専門家やジャーナリスト約200人が、会議に出席。プーチン大統領の登場は会議の目玉となっ た。バルダイ会議10年目にして初めて、報道関係者に完全に公開しながら、専門家と対話した。

 プーチン大統領の挨拶の大部分は、ロシア国民のアイデンティティー(自己同一性)に関するものだった。「『我々は何者なのか』、『何になりたいのか』という疑問がロシア社会でどんどんふくらんでいる。ソ連のイデオロギーから離れて、今や宗教、文化、民族的なアイデンティティーを自ら規定することなしに前に進めないことは明らかだ。これらがなければ国内外からの挑発に対抗することはできないし、世界的な競争のなかで成功することもできない」。

 プーチン大統領はまた、価値観と家族、および同性愛の同一視を否定した。「人間社会の危機はまず、その生殖能力の損失がある時に叫ばれる」。

(後略)


100年前のアイヌ人の写真www


 プーチン大統領は、自身も柔道を嗜むくらい日本文化に対する造詣が深く、また、ロシア革命がユダヤ人の手によってなされたと明言するなど、過去の「ソ連」の指導者とは、全く異質の存在と言えます。

 歴史に対する認識の重要性を理解しており、常々歴史認識の重要性を繰り返しているワタシとしても、


流石!プーチン!


・・・と、感心、感服する次第です。

 で、本題・・・というか、このパルプ工場の跡地を日本も有効利用できないか?・・・と。

 工場の閉鎖と周辺環境の環境浄化に日本の技術を投入し、工場跡地の一角?に日本人向け(もしくは外国人向け)の観光施設(バイカル文化センター)の設立なんてのも、


アリなんじゃないの?


・・・と、思った次第です。はい。

 工場跡地の一角を租借し、震災、および放射能汚染で故郷を追われた被災者で、就労を希望人たちを雇用しつつ、その間に、日本国内の放射能による土壌汚染、水質汚染の浄化に全力を挙げる・・・と。

 で、国内の放射能汚染の浄化に目処がついたところで、ふるさとに帰郷したいは戻ればイイし、そのままバイカル湖畔で暮らすのも自由なワケで、


どうです?悪くないでしょ?


 ま、山本ナンたらいう無能な議員には、逆立ちしても出来っこないでしょうが、今年中に件のパルプ工場は閉鎖されるワケですから、その気になったのなら、早めにロシア側とコンタクトを取ったほうがイイでしょうなw。


【ロシアNOW】バイカル見ずして
2012年11月6日 ダリヤ・ゴンサレズ, 「ロシアNOW」

 「バイカルを見て死ね」という表現はロシアの七不思議の一つにうってつけである。水深40㍍の澄んだ水は酸素にあふれ、その特性は蒸留水に近い。ここを冬に訪れれば、超硬硝子の上を渡るようだ。露日戦争時の1904年には凍結した湖に鉄道が敷かれ65両の蒸気機関車が2300両の貨車をけん引した。春には氷が割れて、震える水が姿を見せる。シベリアっ子はこの湖を「淡水の海」と呼んでいる。

自然との一体感満喫
 桟橋を出た小船の舵手が不機嫌そうに緑色の山脈を見てこう呟く。「バイカルにはいろんな表情があり一度にすべてを見ることは無理です。静かで穏やかな印象を覚える人もいれば白波や切り立った花崗岩にしかお目にかかれない人もいます」。


 バイカル湖はアジアのほぼ中央に位置している。その海抜は445㍍だが、湖底は海抜ゼロ㍍を1200㍍ほど下回る。

 高い山脈で囲まれたバイカル山地に横たわる湖の長さは636㌔㍍に及び、これはちょうどモスクワ・サンクトペテルブルグ間の距離にあたる。湖の面積は約1000万の人口を有するベルギーとほぼ同じである。

 バイカル湖は、地球の他の湖沼ではお目にかかれない多種多様な動植物や魚類や微生物を宿している比類なき世界なのだ。

 アンガラ川から湖に吹き寄せる北東風が暖かな天候を告げている。上方から風が吹けばバイカル湖の南は嵐になり、高さ4㍍の波が岩を打ち、ヒグマたちは石の多い岸辺から松の森へ身を隠す。

 地球物理学者たちの見解によれば、バイカル湖は約2500〜3000万年前に形成された。

 それは年に2㌢㍍ほど広がり続けている地殻の断層によって限られた巨大なくぼ地にあり、バイカル湖は誕生しつつある大洋なのだとの仮説もある。地球のすべての河川がバイカル湖に注ぎ始めたとしても、それを満たすには1年かかる。

 シベリアの作家ワレンチン・ラスプーチンはバイカル湖についてこう記している。「バイカルはその偉容と規模で人間を圧倒するかに想われ、そこではすべてが大きく広く雄大で謎めいているが、それは逆に人間を高めてくれる。これほど完全で望ましい自然との一体感、そして自然に浸る感覚を味わわせてくれるところは他にない」。

 アントン・チェーホフ、ニコライ・リョーリフ、ジェームズ・キャメロン…。バイカル湖に魅せられた芸術家はまだまだ沢山いる。キャメロンは、そこに『タイタニック』や『アバター』といった映画の科学的基盤をも求め、すでに学術チームに伴われて潜水艇で湖底に潜った。

 監督や作家もさることながら、この湖はまず学者たちの関心を惹きつけた。世紀のはざまにはニュートリノ望遠鏡が湖に設置され、そのデータをもとに2013年3月には、2、3日前の地震予知を可能とする水中科学ステーションの始動が予定されている。

 バイカル断層地帯と呼ばれるこの地域は地震が起こりやすく、湖に近いイルクーツクやブリヤート共和国の諸都市では強い地震が時々観測されている。

 バイカル地方の年間日照時間はカリフォルニアに次いで世界2位。ゴロウストノエ村では一年に2583時間、太陽が照る。

 バイカル湖ではブリヤートの伝説が古儀式派の儀式と隣り合い、ハイテク望遠鏡がさまざまな魚たちをのぞき(下の写真は水中を泳ぐアザラシ)、水中火山が活動し、北風が海上のようなスケールの嵐を湖にもたらす。

 バイカル湖は地球上に住んでいる人より1000万倍多くの人に水を飲ませることができ、湖を一周するには毎日歩いても4か月かかる。

 1996年、バイカル湖はユネスコの世界遺産に登録された。そして2008年には国民投票の結果、ロシアの七不思議の一つに選ばれた。

 小舟は石の多い岸へ近づいている。この森のどこかに世界一小さな鹿であるジャコウジカがいる。南はそろそろ嵐になるが、北の岸辺でそれを知る者はいない。

観光・レジャーも全方位で

 
 自動車、自転車、乗馬、徒歩などでバイカル観光が楽しめる。金色の砂浜の水浴場もある。湖畔の遺跡や博物館で歴史に触れることができる。バイカル湖岸鉄道も人気だ。


 バイカル湖クルージングには1時間、1日、1週間、1か月のコースがある。フィッシングのほか天然や人工の泥風呂や温泉もあり、水中ハンティングやダイビングもできる。東海岸ではウィンドサーフィンが最高だ。


 バイカル湖ではベテランも初心者もパラグライダーに最適な場所を見つけることができる。パラグライダー乗りたちがやってくるのは、長時間の飛行を可能とする天候の条件がそろう3月から10月にかけてである。

 
 バイカル地域には岩場トレーニングから何日にも及ぶ雪山登山まで様々な難度の山岳コースがある。オリホーン島西岸のペシチェルヌイ岬から湖へ突き出ている2つの岩の高さは30㍍と42㍍。格好の練習場だ。


<アンガラの恋>

 こんなバイカル伝説がある。父なる湖バイカルには336の息子の川とアンガラという一人娘の川がおり、それらはみな父なる湖に注いでいた。  

 ところが、アンガラはエニセイ(川)に恋をして彼のもとへ逃げることにした。  

 それを知った父バイカルは行く手をふさごうとしてシャーマンの石を投げたが、アンガラは逃げおおせた。  

 すると、バイカルは後を追わせるべく自分の甥のイルクートを遣わした。  

 イルクートはアンガラが気の毒になって後を追わず戻ってしまった。そして、アンガラはエニセイと結ばれてそのまま先へ先へと流れていった。


 その流れ着いた先が日本列島だったりしてw。ま、今回は【ロシアNOW】特集でしたw。




人間ナメんなよ!


でわっ!