2013年10月3日木曜日

いよっ!平成無責任男!

  
 小泉元首相が先日、脱原発、そして廃炉に前向きな講演をしたらしいのですが、その先のヴィジョンはお持ちなのか?・・・と。


【MSN】「原発推進は無責任」 小泉元首相、政策転換を主張
2013.10.1 22:05

 小泉純一郎元首相は1日、名古屋市で講演し、政府の原発政策に関し、「放射性廃棄物の最終処分場もないのに原発を進めるのは無責任だ」と述べ、脱原発への政策転換を訴えた。

 衆院議員時代を通じて「原発はクリーンでコストも一番安いという専門家の意見を信じてきた」と述べた上で、東日本大震災を機に、「本当に安全でコストが安いのかと疑問を感じ始めた」と強調。再生可能エネルギー普及を進めるドイツ視察などをへて循環型社会を目指す考えに変わったと紹介した。

 同時に、「日本は原発ゼロでも十分やっていける。政府・自民党がいま原発ゼロの方針を出せば、全野党が認める。一挙に雰囲気が盛り上がる」と指摘した。


 脱原発依存自体は問題ないワケですよね?原発が無くても電力は足りていることが証明されましたから。

 ジッサイ、日本中の原発は現在稼動していないワケですから、脱原発は既に実現されていると言えます。思えば長い道程だったワケですが、キヨシロー師匠も草葉の陰で喜んでいることでしょう。




 しかし現在の状況は、アメリカがシリアへの軍事介入を一時的に思い止まっているのと同じ状況で、戦争・・・もとい、原発ビジネスに携わってきた連中は、隙あらば原発を再稼動させようと、虎視眈々とそのチャンスを伺っているのです。

 例えば東京に招致が決まったオリンピックにしても、関連施設の建設が本格的になれば建設分野の電力消費も増加し、ソレを理由に原発の再稼動・・・というシナリオだって考えられるワケですよ。

 それを防ぐには、各家庭での自家発電の普及を図り、余分な電力をオリンピック向けにまわすのが賢明ですが、行政がどこまで自家発電の普及を認めるか?・・・という問題があります。

 シンプルに考えて、一切の規制が無く自家発電が認められたならば、多くの家庭で自家発電設備を導入することでしょう。設備が多少高価であっても、自然災害・・・地震、台風の影響を受けず、電気代を支払わずに済むというメリットは、長期的に見れば大きな選択基準になります。

 現在、都市ガスによる自家発電システムが「HONDA」などから販売されていますが、最終的には、完全な自立型の自家発電システムに取って代わられる時代が来ると思っています。先日取り上げた水力自家発電のような、自宅で手軽に電気が作れる時代はもう目の前・・・というか、既に来ていると言えます。




 ただそうなると、既存の電力会社は存在価値が無くなってしまうので、そうならないように官庁に圧力を掛け、自分たちの利権を守ろうとするでしょう。勿論、消え行く業界の方々にもご家族があり、それぞれの事情も慮るに吝かではないのですが、
 

時代は変わる


・・・というコトを、どこかで受け入れなければならないワケですよ、「産業革命」が起きたように・・・。

 つまり、「利権」というものが手枷足枷になって、社会全体の進歩を阻害しているワケですが、果たしてそれが「企業人」としての在るべき姿なのか?・・・と。

 企業活動、生産活動の本旨は、「社会をあかるく、豊かにする」・・・ということですよね?社会があかるく豊かであるには、人間の自由な活動が必要だとワタシは思うワケです。

 それなのに、自己の利益を囲い込むことに専心し、消費者を囲い込みの中に閉じ込めておこうとするような企業活動は、


人の役に立つ


・・・という、企業、仕事の原点を踏み外しており、日本の未来を歪めているとしか言えません。

 そうした利己的な企業経営者ばかりだから、日本の産業界は世界の潮流に乗り遅れてしまうワケですよ。いくら素晴らしい技術を持っていても、それが活かせなければ宝の持ち腐れです。

 ま、つい最近ワタシが驚いたのは、下の表です。




 2012年度における、大手輸出企業の消費税の輸出還付金が1兆円に上ることを知り、愕然とした次第です。

 
消費税還付金 輸出大企業20社に1兆円超


 つまり輸出企業は、消費税が上がれば上がった分だけ輸出還付金が増えるワケですから、痛くないどころか、


ウハウハ


・・・というワケで、経団連が執拗に消費税の値上げを口にするのは、こうしたカラクリがあるからなんでしょう。 

 詳しくは上記のリンクでご確認いただくとして、現状の5%の消費税はおろか、来年から8%に上げるなどとは、


バカも休み休み言え!


・・・という話なワケです。


【CNN】安倍首相、消費税8%を表明 来年4月から

(CNNMoney) 安倍晋三首相は1日午後、消費税率を来年4月に現行の5%から8%に引き上げると正式に表明した。

15年にさらに10%まで引き上げるかどうかは、改めて判断するとしている。

慢性的な財政赤字が続き、政府債務残高の国内総生産(GDP)比が230%にも達するなか、安倍政権は消費増税による増収で財政健全化を目指す意向だ。

一方で回復基調にある経済への影響を緩和するため、総額5兆円規模の新たな経済対策を実施する。この中には東京五輪に向けた交通網整備や被災地復興事業、女性の雇用拡充などが含まれる。ただ、こうした経済対策と財政健全化が両立できるかどうかを疑問視する意見もある。

日銀が1日発表した9月の企業短期経済観測調査(短観)では、大企業製造業の景況感が過去数年で最高のレベルまで上昇していることが分かった。安倍政権の経済政策「アベノミクス」は金融緩和、財政出動に続く「第3の矢」の成長戦略が困難に直面し、勢いを失いつつあるとの指摘もあるが、消費増税が新たな転機となることが期待される。


 慢性的な財政赤字の原因は、「税金の無駄遣い」の証明でしかありません。そのひとつが


原子力発電


・・・なワケです。

 過去、いったいどれだけの税金が原発事業に投入されてきたことか・・・、その結果が現在の日本の体たらくなワケですから、


税金をドブに捨てた


・・・と言っても、過言ではありません。

 で、話は小泉元首相に戻るワケですが、首相在任時、自民党が何をしたかというと・・・




 かいつまんで言うと、小泉政権時代に、原子力発電所の安全装置が撤去されているワケで、福島第一原発の大事故の要因を作った「犯人」でもあるワケですよ、小泉元首相わ!それがイケシャーシャーと、「脱原発」を口にすると。

 本気で反省?しているのなら、なぜ安全装置を撤去したのか?その説明責任を真っ先に果たしてもらいたいものです。はい。

 次に、「廃炉」ということを口にしていますが、放射能まみれの発電所を解体することになれば、放射性の瓦礫の処分が当然問題になり、それを考えると「廃炉」は建てのものの解体ではなく、核燃料を抜いた炉をそのまま管理、保存したほうが環境汚染もなく、また費用も、管理に当たる人員の人件費だけで済むワケです。

 これが原子炉の解体となると、放射性の瓦礫の拡散とその処分の問題、特殊な機材を導入する経費の問題、廃炉に従事する作業者の放射能被爆の問題などが発生し、その問題ひとつひとつに膨大な予算=税金が計上されるワケです。

 であれば、運転停止した原子炉には「墓守り人」のような担当者を置き、ひっそりと管理するのが理に適っていると思うワケで、たまには学生の社会見学などで、


過去の人間は、いかに愚かであったか


・・・という、自戒のためのモニュメントにすればイイんですよ。

 「廃炉ビジネス」などと気安く口にする知識人もいますが、廃炉ビジネスは、確実に新たな放射能汚染(核のゴミ)を生み出します。であれば、「廃炉ビジネス」ではなく、


管理ビジネス


・・・が必要とされているワケです。


原発がどんなものか知ってほしい

17.「閉鎖」して、監視・管理

 なぜ、原発は廃炉や解体ができないのでしょうか。それは、原発は水と蒸気で運転されているものなので、運転を止めてそのままに放置しておくと、すぐサビが来てボロボロになって、穴が開いて放射能が漏れてくるからです。原発は核燃料を入れて一回でも運転すると、放射能だらけになって、止めたままにしておくことも、廃炉、解体することもできないものになってしまうのです。

 先進各国で、閉鎖した原発は数多くあります。廃炉、解体ができないので、みんな「閉鎖」なんです。閉鎖とは発電を止めて、核燃料を取り出しておくことですが、ここからが大変です。

 放射能まみれになってしまった原発は、発電している時と同じように、水を入れて動かし続けなければなりません。水の圧力で配管が薄くなったり、部品の具合が悪くなったりしますから、定検もしてそういう所の補修をし、放射能が外に漏れださないようにしなければなりません。放射能が無くなるまで、発電しているときと同じように監視し、管理をし続けなければならないのです。 

 今、運転中が五一、建設中が三、全部で五四の原発が日本列島を取り巻いています。これ以上運転を続けると、余りにも危険な原発もいくつかあります。この他に大学や会社の研究用の原子炉もありますから、日本には今、小さいのは一〇〇キロワット、大きいのは一三五万キロワット、大小合わせて七六もの原子炉があることになります。

 しかし、日本の電力会社が、電気を作らない、金儲けにならない閉鎖した原発を本気で監視し続けるか大変疑問です。それなのに、さらに、新規立地や増設を行おうとしています。その中には、東海地震のことで心配な浜岡に五機目の増設をしようとしていたり、福島ではサッカー場と引換えにした増設もあります。新設では新潟の巻町や三重の芦浜、山口の上関、石川の珠洲、青森の大間や東通などいくつもあります。それで、二〇一〇年には七〇~八〇基にしようと。実際、言葉は悪いですが、この国は狂っているとしか思えません。

 これから先、必ずやってくる原発の閉鎖、これは本当に大変深刻な問題です。近い将来、閉鎖された原発が日本国中いたるところに出現する。これは不安というより、不気味です。ゾーとするのは、私だけでしょうか。


 つまり、小泉元首相の言う「廃炉」の裏には、「廃炉事業」に群がろうとする、利権集団の意思を感じ取ってしまうワケです。繰り返しますが、これ以上放射能汚染を拡散しないために、原子炉の解体はやってはいけないのです。施設を閉鎖し、ただ、ただ、静かに見守るのが最善なワケです。

 それより何より、首相在任時に何故?原子炉の安全装置を取り外したのか、その説明責任を果たすのが先だろう?・・・と。責任を果たさない人間こそが、


無責任


・・・な、ワケでしょ?





人間ナメんなよ!


でわっ!