2013年10月2日水曜日

反原発、脱原発の「肝」

  
 新潟県の泉田知事が、東京電力柏崎刈羽原発の再稼動に向けた、東京電力の安全審査を承認した件をチョッと前に記事にしましたが、またぞろ、原子力発電所の「安全性」とやらに議論がシフト偏向されつつあるのが気になりますなw。

 原子力発電が危険であることは言うに及びませんが、何より揺ぎ無いのは、


100%環境に有害である!


・・・と、いう事実です。それも、例えば大気汚染や水質汚染のように、「浄化」することが可能なレベルならイザ知らず、


ン万年も汚染され続ける


・・・という、救いようの無い環境汚染であり、そうした汚染が発生することが確実であるにも拘らず、「安全問題」に論点が集中し、原発の再稼動を云々している各電力会社、政府、原子力事業関係者および、それに協力している連中


頭の中を覗いてみたい


・・・と。


一過性の危険と継続性のある危険


・・・の、区別もつかないのか?・・・と。


【東京新聞】核のごみ満杯へ 打つ手なし 再処理技術や処分場も未定
2013年9月24日 朝刊

 原発再稼働をめぐる論議が高まる中、原発から出る放射線量の高い使用済み核燃料を貯蔵するスペースは既に満杯に近づきつつある。「核のごみ」が解決しないまま、原発を動かしてもいずれ行き詰まるのは明らかだ。 (梅田歳晴)

 電気事業連合会などによると、国内にある使用済み燃料は二〇一二年九月末時点で、少なくとも一万七千トン以上。電力会社は各原発の原子炉建屋内にある燃料プールでほとんどを貯蔵しているが、東京電力の福島第一、第二、柏崎刈羽、九州電力玄海、日本原子力発電東海第二でいずれも占有率が80%以上を占め、限界に近づいている。

 青森県六ケ所村にある日本原燃の使用済み核燃料再処理工場(再処理工場)にも容量三千トンの一時保管スペースがあるが、再処理事業の遅れで各原発から持ち込まれる使用済み燃料がたまる一方。今年九月の時点で貯蔵量は二千九百四十五トンに達し、占有率は98%に達した。

 原発の燃料プールと六ケ所村の保管スペースを合計した貯蔵容量の73%が埋まり、原発が順次再稼働した場合、数年後には満杯になる計算だ。


 日本は、使用済み核燃料から取り出したプルトニウムを高速増殖炉で燃やす核燃料サイクルを原子力政策の要としているが、再処理は技術的なトラブルが相次ぎ、いまだに事業を開始していない。高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)も一九九五年のナトリウム漏れ事故後ほとんど動いていない。

 高レベル放射性廃棄物の最終処分では場所すら決まっておらず、使用済み核燃料が国内の貯蔵能力を上回れば、事実上、原発の運転が不可能になる。

 京都大原子炉実験所の今中哲二助教(原子力工学)は「再稼働すれば行き先のない核のごみは増え続けるばかりだ。全体のグランドデザインをしっかり考える人がいなかったのではないか。これ以上、原発を再稼働させるべきではない」と、核のごみを放置し、原発を増やし続けた国や電力会社の姿勢を批判している。


 東京新聞の記事では具体的な数字を挙げていますが、正直?一般の購読者・・・主婦であるとか、八百屋のおじさんであるとか、漁船の船乗りであるとかが、核廃棄物が何%だの、何トンだの言われてもピンとこないワケですよ(ワタシも)。いや、勿論、東京新聞の責任ではないのですが・・・。

 そこで、こうしたニュースを解説してくれる人が重宝がられるワケで、


池上彰(敬称略)

 
・・・などの登場となるワケです。

 つまり、池上氏が人気を博している背景には、今まで政治、社会情勢に興味が無かった人たちの、


政治的な覚醒


・・・があり、それはソレで、悪いことでは無いように思います。が、気をつけなければならないのは、池上彰が偏向報道をしないという保証は無い・・・ということです。

 つまり、池上彰が言ったから・・・という判断基準は、NHKが言ったから、東大の先生が言ったから、エライ政治家が言ったから・・・と、同列であり、騙されやすい体質の改善にはならないということです。



原発がどんなものか知ってほしい


18.どうしようもない放射性廃棄物

 それから、原発を運転すると必ず出る核のゴミ、毎日、出ています。低レベル放射性廃棄物、名前は低レベルですが、中にはこのドラム缶の側に五時間もいたら、致死量の被曝をするようなものもあります。そんなものが全国の原発で約八〇万本以上溜まっています。

 日本が原発を始めてから一九六九年までは、どこの原発でも核のゴミはドラム缶に詰めて、近くの海に捨てていました。その頃はそれが当たり前だったのです。私が茨城県の東海原発にいた時、業者はドラム缶をトラックで運んでから、船に乗せて、千葉の沖に捨てに行っていました。

 しかし、私が原発はちょっとおかしいぞと思ったのは、このことからでした。海に捨てたドラム缶は一年も経つと腐ってしまうのに、中の放射性のゴミはどうなるのだろうか、魚はどうなるのだろうかと思ったのがはじめでした。

 現在は原発のゴミは、青森の六ケ所村へ持って行っています。全部で三百万本のドラム缶をこれから三百年間管理すると言っていますが、一体、三百年ももつドラム缶があるのか、廃棄物業者が三百年間も続くのかどうか。どうなりますか。

 もう一つの高レベル廃棄物、これは使用済み核燃料を再処理してプルトニウムを取り出した後に残った放射性廃棄物です。日本はイギリスとフランスの会社に再処理を頼んでいます。去年(一九九五年)フランスから、二八本の高レベル廃棄物として返ってきました。これはどろどろの高レベル廃棄物をガラスと一緒に固めて、金属容器に入れたものです。この容器の側に二分間いると死んでしまうほどの放射線を出すそうですが、これを一時的に青森県の六ケ所村に置いて、三〇年から五〇年間くらい冷やし続け、その後、どこか他の場所に持って行って、地中深く埋める予定だといっていますが、予定地は全く決まっていません。余所の国でも計画だけはあっても、実際にこの高レベル廃棄物を処分した国はありません。みんな困っています。

 原発自体についても、国は止めてから五年か十年間、密閉管理してから、粉々にくだいてドラム缶に入れて、原発の敷地内に埋めるなどとのんきなことを言っていますが、それでも一基で数万トンくらいの放射能まみれの廃材が出るんですよ。生活のゴミでさえ、捨てる所がないのに、一体どうしようというんでしょうか。とにかく日本中が核のゴミだらけになる事は目に見えています。早くなんとかしないといけないんじゃないでしょうか。それには一日も早く、原発を止めるしかないんですよ。

 私が五年程前に、北海道で話をしていた時、「放射能のゴミを五〇年、三百年監視続ける」と言ったら、中学生の女の子が、手を挙げて、「お聞きしていいですか。今、廃棄物を五〇年、三百年監視するといいましたが、今の大人がするんですか? そうじゃないでしょう。次の私たちの世代、また、その次の世代がするんじゃないんですか。だけど、私たちはいやだ」と叫ぶように言いました。この子に返事の出来る大人はいますか。

 それに、五〇年とか三百年とかいうと、それだけ経てばいいんだというふうに聞こえますが、そうじゃありません。原発が動いている限り、終わりのない永遠の五〇年であり、三百年だということです。


 安倍首相は世界中に原子力発電所を売り歩いていますが、それらから排出される核廃棄物は日本で引き受けるということについては、ニュースでは一言も触れません。

 そこから浮かび上がるのは、政府は福島県を「核のゴミ捨て場」にしようと考えているのではないか?・・・という疑惑です。であればこそ、積極的な事故対策をする気など更々なく、放射能汚染区域から避難した人たちをホッタラカシであることの説明もつきます。


「原発問題」=「核利権問題」


何度でも言ってやる!


 だ・か・ら・・・何度でも言いますが、根本的な問題は


人類はまだ核エネルギーを制御できない


・・・と、いうことにあり、自分の手に余ることに手を出すのは


愚かな行為である


・・・と、いうことです。

 そして、「カネに目が眩んだ連中」が、その「愚かな行為」を繰り返そうとするのを阻止しなければ、日本のみならず、


世界が破滅


・・・という事態にすら、なりかねないということです。






人間ナメんなよ!


でわっ!
 

追記:

【MSN】「原発推進は無責任」 小泉元首相、政策転換を主張
2013.10.1 22:05

 小泉純一郎元首相は1日、名古屋市で講演し、政府の原発政策に関し、「放射性廃棄物の最終処分場もないのに原発を進めるのは無責任だ」と述べ、脱原発への政策転換を訴えた。

 衆院議員時代を通じて「原発はクリーンでコストも一番安いという専門家の意見を信じてきた」と述べた上で、東日本大震災を機に、「本当に安全でコストが安いのかと疑問を感じ始めた」と強調。再生可能エネルギー普及を進めるドイツ視察などをへて循環型社会を目指す考えに変わったと紹介した。

 同時に、「日本は原発ゼロでも十分やっていける。政府・自民党がいま原発ゼロの方針を出せば、全野党が認める。一挙に雰囲気が盛り上がる」と指摘した。


確変中デスかwww!?