2013年12月5日木曜日

枕詞(まくらことば)=サブリミナル

  
 このところマスコミ各社も「特定秘密保護法案」について、以前より多くの紙面を割いて報道していますが、その中で注目すべきは読売新聞の関連記事で、「特定秘密保護法案」の文字の前に、必ずと言ってイイほど


安全保障の機密情報を漏えいした公務員らへの罰則を強化する~


・・・という文言が「枕詞」として書き添えられており、これって


スカッとさわやか、コカコーラ!(古っ!orz)


・・・のような、「商品イメージ」を刷り込む広告手法そのもであり、サブリミナル効果を利用しているものです。


サブリミナル効果



秘密保護法案、今国会成立へ…参院委で5日採決


 安全保障に関する機密情報の漏えいを防ぐ特定秘密保護法案は、5日の参院国家安全保障特別委員会で採決され、今国会中に参院本会議で可決・成立する見通しとなった。

 自民、公明両党の幹事長らが4日、東京都内で会談してこうした日程を確認した。

 民主党など野党は反発しており、与党は国会が混乱した場合、6日までの今国会会期の延長も検討している。

 安倍首相は4日、党首討論で、同法案について「議論は丁寧に進め、どこかの段階で終局させなければならない」と述べ、今国会で成立を目指す考えを改めて示した。

 首相はまた、法が適正に運用されているか監視するため、〈1〉各省次官らで構成する「保全監視委員会」(仮称)〈2〉外部有識者らによる「情報保全諮問会議」(仮称)――をそれぞれ設置する考えを表明した。特定秘密にあたる公文書を廃棄するか否かを判断する審議官級の「独立公文書管理監」も新たに置くとした。法律の運用を三重体制でチェックするものだ。

(2013年12月5日00時53分 読売新聞)



 こうした「サブリミナル効果」によって、無意識下で「特定秘密保護法案」が・・・


既成事実化される


・・・のが怖いワケです。

 他の新聞社にも、「公務員の罰則を強化した~」とか、「情報の漏洩を防止する~」とかいった「枕詞」を付け加えた記事が見受けられますが、「特定秘密保護法案」の正式名称は、


特定秘密の保護に関する法律案


・・・であり、安全保障がどうとか、秘密を漏らした公務員の罰則がどうとかいう前置きは新聞社の独断であり、法案に対する先入観を植え付ける目的で書き添えられたものだと推察されます。

 すなわち、表向きは法案に批判的な記事を装いながらも、国民の法案に対する警戒心を取り除くことを目的とした記事であるということです。



【産経】特定秘密保護法案 「法整備は不可欠」と産読 3紙が「成立反対」を表明
2013.12.4 13:45 (1/3ページ)


 重大な機密を漏らした公務員らへの罰則を強化する特定秘密保護法案の国会審議が大詰めを迎え、絶対反対の朝日、毎日、東京は論調を一段と強めている。産経、読売は機密漏洩(ろうえい)防止のための法整備は不可欠とし、言論の自由や知る権利への配慮を求めてきた。日経は漏洩防止の仕組みは必要としながらも、法案成立には賛成していない。

(後略)



 産経新聞も、「公務員の罰則を強化する~」といった「枕詞(サブリミナル)」を用いていることから、「特定秘密保護法案」容認派のメディアであることが伺えます。

 また記事中に書かれている、「朝日」、「毎日」、「東京」の各記事を見ると、「毎日」には、



秘密保護法案:首相6日の採決強調 海江田氏「情報隠し」
毎日新聞 2013年12月04日 23時38分


 安倍晋三首相(自民党総裁)と民主党の海江田万里代表らによる今国会初の党首討論が4日、開かれた。国家機密の漏えいに厳罰を科す特定秘密保護法案について、首相は6日の今臨時国会会期末までに参院で可決・成立させる意向を表明。一方、海江田氏は「官僚による、官僚のための、官僚の情報隠しの法案だ」と批判した。参院国家安全保障特別委員会は4日夜の理事懇談会で、採決の前提となる法案質疑を5日に行うことを中川雅治委員長(自民)の職権で決め、与野党の攻防が激しさを増している。

【高本耕太、影山哲也、水脇友輔】

(以下省略)



・・・と、例の「枕詞(サブリミナル)」が見られ、「毎日」の基本スタンスは「特定秘密保護法案」の容認であり、反対姿勢を見せているのは、反対派に潜り込む目的か、保身のために「保険」を掛けているかのどちらかでしょう。

 その他のメディアにしても、余計な枕詞を追加しているか否かで、その立ち居地を見分けることが可能です。

 マスコミとは、実はこの様に「世論誘導」、「意識操作」が行える媒体であり、政府・・・というか、支配層にとっては、大衆をコントロールするのに、


都合のイイ広告業者


・・・でもあるワケです。

 これは「メディアリテラシー」の一例ですが、情報を得るということは、同時に情報を精査する行為も必要になり、簡単に言うと、


ホンとなのか?


・・・という、疑う心を常に持つ必要があり、「権威」だとか、「名声」だとかを基準にして情報を鵜呑みにすると、後で痛い目を見るかも知れないということです。

 もっとも、既にあの福島での原発事故以降、


御用学者


・・・という連中を嫌というほど目にしてきたワケですから、今更ワタシが言うまでも無いことですが・・・。








人間ナメんなよ!


でわっ!